訪日インバウンド向けデジタルマーケティングで金沢の魅力を世界へ発信
兼六園、金沢21世紀美術館、ひがし茶屋街、近江町市場、長町武家屋敷跡、駅舎のもてなしドームと鼓門…伝統的な街並み、海鮮や寿司など美味しい食文化、ユニークな美術館などで日本人にも人気の街「金沢」。
2015年に北陸新幹線が東京―金沢まで開通してから都心からのアクセスが最短2時間半と便利になったことでますますその魅力が多くの人に知られることとなり、ユニークな魅力も相まって外国人にも人気の街となりました。
グラフの通り、外国人宿泊数は新型コロナウイルス感染拡大前までずっと右肩上がりの状態でした。
現在観光庁やJNTOで地方都市へのインバウンド誘客の施策を強化していますが、特に初来日層の多い欧米エリアの外国人観光客は東京や京都・大阪などの主要都市への訪問やそれらの都市を結ぶいわゆる“ゴールデンルート”がまだまだ主流であることは否めません。
金沢にとって、1年または複数年で行う様々なプロモーション事業との連動性を持たせるとともに、インバウンド観光客に魅力発信、認知獲得、そしてゴールデンルートをはみ出してでも金沢に行きたい!と思ってもらい実際に訪問してもらえる流れを作ることが重要になります。
上記を元に、シンガポールをはじめこれまでの海外向けインバウンドプロモーションの知見を活かしつつ、主にデジタルマーケティングに関した取り組みを金沢市観光協会様、金沢市様と一緒に行いました。
主な取り組みは以下の通りです。
- ウェブサイト上に載せるべきコンテンツの提案・議論
- ウェブサイトの定期的な分析
- 市内事業者様の体験アクティビティ掲載アドバイス
本記事では各項目ごとに実施内容をご紹介させていただきます。
観光庁が主導する「インバウンドによる地域全体の経済効果を高めるための投資戦略やビジネスモデルを確立するための外部専門人材の登用」の外部職員として、金沢市観光協会のインバウンド誘客をご支援させていただきました。
【1】ウェブサイト上に載せるべきコンテンツの提案・議論
必要とされているのにウェブサイトに欠けている情報はないか精査し、外国語版公式観光情報サイト「Visit Kanazawa」のリニューアルに合わせて、ウェブサイト上に情報を追加しました。
その一例が「夜の金沢の楽しみ方」です。
金沢ならではの美味しいディナーが楽しめるお店、こぢんまりした小料理屋さんやバーが連なる地元の人が集まる飲食街、夜だと日中とは違った景色が楽しめる茶屋街、季節によって兼六園や金沢城公園のライトアップなど夜しか楽しめない素敵なコンテンツがたくさんあります。
特に欧米の旅行者はバーホッピングなど、夜ならではの街を楽しむのを楽しみにしている方が多く外国人の方にとってはとても重宝される情報ですし、夜の滞在を促すことで金沢市内での宿泊を喚起することができ、市内での旅行支出、顧客単価増加が期待できます。
【出典】Visit Kanazawa, A Visitor’s Guide To Kanazawa After Dark
ターゲットにしている外国人観光客のニーズを捉え、情報をあらゆる方法で発信していくことは重要です。
特にレップ事業などプロモーション活動では、情報発信はもちろん、その活動を通じて得たニーズをきちんと反映することが非常に重要です。
ウェブサイトでの発信を、外国人観光客のニーズを反映させて情報発信を行える手段の1つと捉え、求められている情報提供ができるようにしました。

【2】ウェブサイトの定期的な分析
季節はまだ夏であっても、冬の観光先を調べることを目的に、「winter(冬)」のキーワードで調べている数が増えている場合があります。
例えば、そのキーワードを調べているのが「X国」の割合がかなり高いことが判明した場合、「X国」向けの直近のプロモーションに冬のコンテンツを使って発信をすれば通常よりも高い効果が期待できます。
このようにウェブサイトのデータを見ることで色々なことが分かります。
どの地域の人がどんなページを見ているのか、どんな経路・キーワードでウェブサイトを見つけてくれたのか…季節ごとにそのトレンドが大きく変わることもあります。
定期的、かつ長期的に分析を続けることでちょっとした変化にもいち早く気づくことができますし、他の様々な施策に活かすことができます。
【3】市内事業者様の体験アクティビティ掲載アドバイス
市内およびその周辺には、金沢芸妓体験、金箔貼りや水引のワークショップ、近隣都市への日帰りバスツアーや貸切タクシーなどなど金沢らしい魅力に触れられる体験アクティビティが本当にたくさんあります。
実際に足を運んでもらうためには、まず体験アクティビティを見つけてもらい興味喚起をするのが最初の一歩です。金沢市観光協会のウェブサイトで掲載するにあたり、以下の点に注目してアドバイスをさせていただきました。
- 体験アクティビティの本質・魅力を、ウェブページでどう表現するか
- 詳細を見てくれた人の不安を解消し、どのように興味喚起を高めるか
外国人向け公式観光ウェブサイトへの掲載サポートはもちろん、過去にOTAで培った知見を元に、日本語の公式観光サイト「金沢旅物語」での掲載についてもアドバイスをさせていただきました。

