初出展で次々と商談化!FrostiXが挑戦した海外展示会の舞台裏

FrostiX社のブースデザイン
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世界的にもすごい冷凍技術をもつFrostiX株式会社(フロスティクス)さんのシンガポール進出に関してご紹介します。

初のシンガポールの展示会出展、3日間でなんと名刺500枚回収、面談100件以上という成果。

どうやってその成果を出したのか、本プロジェクト担当の弊社代表の真帆さんにインタビュー形式で深掘りしていきます。

FrostiXってどんな会社?

Arisa_profileまずは、FrostiXさんがどんな会社なのか教えてください!

 

 

Vivid Creations 齋藤真帆(CEO)

 FrostiXさんは技術が本当にすごいんです。彼らが開発したハイブリッドアイス(HI)は、普通なら凍らない高濃度の塩水を凍らせられる技術で、今までの20倍以上のスピードで急速凍結ができます。しかも現状、業界で主流のドライアイスは石油由来。でもFrostiXのHIはもっとサステナブルで、塩水はリサイクル可能。今は水産加工業界での利用をメインとしていますが、将来的には臓器の輸送、コンテナ冷却、サーバーセンターの冷却まで応用できる可能性を持っています。

私がこのプロジェクトを手伝いたいと思ったのは、FrostiXの製品がただ便利なモノじゃなくて、地球や人の命を守るための技術だと感じたから。なのに、それがまだ十分に伝わっていないんですよね。だから、そこを私たちがサポートできたらもっと世界で輝けると思いました。 今回はその技術を、シンガポールで開催された展示会「Seafood Expo Asia 2024」で発信してきました

 

なぜシンガポール?なぜ展示会?

Arisa_profileなぜシンガポールでの展示会を選んだんですか?

 

 

Vivid Creations 齋藤真帆(CEO)東南アジアは世界第2位のシーフード消費地域で、シンガポールは物流と貿易の中心。冷却・保冷技術へのニーズも高く、日本の製氷機メーカーとして非常に相性がいい市場です。海外進出の第一歩として製品を実際に見てもらってフィードバックを得る機会が重要です。そのため展示会、中でも参加人数が多く世界でも有数の規模を誇る「SEAFOOD EXPO ASIA 2024」に参加することで、水産加工企業などのバイヤー候補との商談につなげることを狙いました

 

Vividが担ったサポート内容

Arisa_profile展示会の準備や運営で、Vividがどんなサポートをしたのか教えてください。

 

 

Vivid Creations 齋藤真帆(CEO) ざっとこんなかんじです。

 

 

1. ブースづくりと展示会準備

  • 視認性重視のブース設計(特にロゴや高さは大事)
  • スタッフや通訳の手配
  • 各種申請や主催者対応、現地施工会社との調整
  • 運営マニュアル作成など

2. 展示会当日の運営ディレクション

  • 運営スタッフへのディレクション
  • 運営スタッフ
  • 通訳兼営業スタッフ

3. 展示会出展サポートサービス

  • 主催者・事務局とのコーディネイト
  • 申請物関係の取りまとめ・申請
  • スケジュール管理
  • 施工会社の手配・調整
  • セットアップのサポート
  • 展示会終了後の撤去・片付け
  • 運営マニュアルの作成
  • 事後レポートの作成

4. アンケート制作・集計・分析

  • 面談シートのまとめ

5. 寿司デモンストレーションの運営

FrostiXブースの様子

 

数字で見る成果(3日間の合計)

Arisa_profile実際の成果はどうだったんですか?

 

 

Vivid Creations 齋藤真帆(CEO)3日間の合計で、具体的な数値はこんな感じです。KPIは100%達成しました。

 

 

  • 名刺交換数:500枚以上
  • アンケート回収数:300人以上
  • 面談シート記録:100件以上
  • 寿司デモ体験者:1,000人以上
  • フライヤー配布(2種):各2,000枚
  • ノベルティ配布(ウェットティッシュ):3,000個

 

Arisa_profileすごい数字ですね…!展示会の現場を熟知している方ならそのすごさが伝わると思いますが、名刺は集められても150-200枚が限界だと思っていました。通りすがりを営業に転換できてる証拠ですね。

面談シートは名刺交換の中でも「具体的な話につながりそうな人」を記録するわけですが、通常は全体の10-20%が目安かと思います。それが25%ってかなりの高水準ですね。これ全部、最初から目標にしてたんですか?

 

Vivid Creations 齋藤真帆(CEO)実は目標配布数などのKPIは事前にはなかったので、私たちが勝手に設定して(笑)、毎日進捗を共有しました。 「もう少しで目標達成ですよ!頑張りましょう!」と言い合って、これがあったからこそ全員が意思を持って動けたと思います。

 

FrostiX社の朝礼の様子

【参考】Seafood Asia Expo に出展したFrostiX社の朝礼の様子

 

成果につながるアンケート設計

Arisa_profileアンケートも配布されたんですよね?それが300件というのもすごいです。

 

 

Vivid Creations 齋藤真帆(CEO)はい、実はアンケートって、ただ紙を配れば答えてもらえるものではないんです。そもそも立ち止まって書いてもらうのが大変ですし、質問が曖昧だと、後から分析しても商談に活かせない。あまり長いと回答率が下がり、短すぎると必要なデータが得られないので、質問は5分ほどで答えられる10問前後が目安です。

そこで、事前に仮説を立てて設問設計を行いました。実は元々のアンケート項目は、

貴社がビジネスを展開している国を教えてください。

というような「この情報をもとに何を提案できるのか?」が不明瞭な設問ばかりでした。

そこで仮説を検証するためのアンケートとして改めて設問を検討した結果、上記に加えて

事業規模を教えてください

製氷機を選ぶ際に最も重要視する要素は何ですか?

貴社で使用している冷凍設備に関して、改善したい点はありますか?

といった、相手のニーズや課題を深掘りできる設問を増やし、事後の営業活動に反映できるように改善していきました。

設問が決まった後、海外の展示会出典の場合は必ず翻訳が必要になります。翻訳された後の言葉選びが適切かどうか、場合によってはプロの力を借りてでも確認しましょう。専門用語は可能な限り噛み砕いて伝えることで、回答の質と量を高めやすくなります。

さらに、スタッフには「アンケートの重要性」を共有し、「お願いして書いてもらう」のではなく、「商談のために必要な会話の一部」として位置づけたんです。

こうすることで、現場でも自然にアンケートの流れが作れて、結果的に3日間で300件という高い回収率につながりました。

 

展示会は事前準備が9割

Arisa_profile展示会に向けてはどんな準備をされたんですか?

 

 

Vivid Creations 齋藤真帆(CEO)

展示会は事前準備が9割を占めるといってもいいほど準備が大事です。展示会前から勝負は決まっています。

 

まずやったこととしては、営業フローのデザイン。当日は複数のスタッフが動きます。同じ目標をもっていても、全体像がわかっていないと混乱が起きかねません。成果にも直結します。そこで展示会での最終ゴール、アンケート回答(商談化)までのフローを明確にしました。また、具体的な対応フローもデザインしました。

これだけじゃありません。英語での誘引トークもデザイン。こういったスクリプトがないと、運営スタッフ(アルバイト)がわからない中、自己流でやってしまいがち。そうなると統一性がなく、営業会話のクオリティに差が出てしまいます。そこで簡潔に相手に伝わるような文章を用意しました。

誘引トークの一例

▼はじめはなるべくシンプルにお声がけすること

Hello! We’re excited to introduce you to our HybridICE rapid-freezing machine. It’s perfect for keeping seafood fresh and…

こんにちは、ハイブリットアイスのご紹介をしています!活きた新鮮な冷凍水産物の調達が可能な急速冷凍製氷機でして…

▼慣れてきたら、製品について触れながらアプローチをすること

Are you facing challenges with managing fresh meat or seafood? Our technology offers…

肉や魚などの生鮮品の管理でお困りなことはございませんか?私たちの技術では…

もう一つは、面談シートです。元々シートはご用意がなかったようだったので私が急いで作りました。これ、あるのとないのとでは大違いです。

営業スタッフが来場者にヒアリングして、記録を残さないで名刺だけだと、後からどのようにフォローすればいいかわかりません。できるだけ具体的な情報を残して商談につなげるために面談シートを作りました。このおかげで、展示会後も効率的にフォローできて、商談が進行中の案件も複数あります。

商談シートの例

商談シートの例

 

ブースデザインは名刺獲得力に直結する

Arisa_profileブースデザインはどんなことをされたんですか?

 

 

Vivid Creations 齋藤真帆(CEO)ブースは展示会において集客の面でかなり重要です。つまり名刺獲得力に直結します。今回は、遠くからでも一目で「日本の製氷機メーカー」と伝わるように、ロゴの大きさと配置に徹底的にこだわりました。あえて壁面はシンプルにして、情報量を削ぎ落とすことで主張すべきメッセージに視線が集中するように設計。

また、「冷たさ=清潔感=信頼感」を想起させるよう、白とブルーを基調にした色使いで統一しました。

さらに、高さにもこだわりがありました。圧迫感を与えずに遠目からも視認できるギリギリの高さに設定することで、視認性と快適さを両立。会場内での「視線の通り道」に自然とFrostiXのブースが入るよう、設計段階から戦略的にデザインを練りました。

FrostiX社のブースデザイン

  • 遠くからでも目立つように。全体に明るい雰囲気を。照明を多めに配置。
  • ロゴとキャッチコピーは目立つように上部に配置し、入り口には製品を展示。
  • デモンストレーションができるスペースを設置。
  • 急速冷蔵のできるハイブリッドアイスが作れる製氷機が有力商品なので、氷をイメージし、清潔感のあるデザインに統一。
  • 会社や製品概要をわかりやすいパネルにして配置。
  • 会社&製品動画が放映できるようモニターも配置。
  • 寿司のデモンストレーションのため、真ん中にカウンターを配置。

 

展示会後のフォローアップで商談化が決まる

Arisa_profile展示会が終わった後は何をされましたか?

 

 

Vivid Creations 齋藤真帆(CEO)

フォローアップがとっても大事なんです。「海外展示会に一回出て終わり。」にはしたくはないですよね。せっかくシンガポールに来ていただいたのですから商談化して成果をあげてほしいと思っています。

そこで、実は元々業務範囲には入っていなかったのですが、フォローアップをご提案した結果お手伝いさせていただくことになりました。FrostiXの森社長はとっても物腰柔らかく柔軟に私の意見に耳を傾けてくださいました。そのおかげで色々な施策をスピーディーに打てたと思います。

まずは顧客リストの整理として、100件以上の顧客をランク別にリスト化。優先順位や対応方針を明確にしました。

精査した項目

  • 基本会社情報
  • Websiteの有無
  • 上場の有無
  • 国内or海外での展開
  • 売り上げ、規模感、その他
  • 国名
  • 業界
    • 養殖業 / 漁業・漁港関係 / 水産加工会社 / 食品卸業者 / 運輸・倉庫業 / レストラン / 小売 / その他
  • メモ作成者
  • 面談内容
  • フォローアッププラン
  • 備考
  • ランク Rank
  • 対応方針

その後、具体的に営業活動を進めていきました。このおかげで何件か具体的な商談に進められています。

  • 顧客へのメール、電話フォロー
  • 商談のアレンジ
  • コピーライティング、ウェブサイトの英語翻訳(トランスクリエーション)
  • 営業資料のブラッシュアップ

 

さいごに

Arisa_profile海外展示会を考えられている企業さんになにかメッセージはありますか?

 

 

Vivid Creations 齋藤真帆(CEO)海外展示会って、単に「出るだけ」では成果につながらないんですよね。

何を目的に出展して、現場でどう動き、どう記録を取り、どうフォローにつなげるか。すべてが設計勝負です。FrostiXさんとは、そういったひとつひとつの「準備」を一緒に積み重ねられたからこそ、ここまでの成果になったのだと思います。ハイブリッドアイスのように、本当に良い技術・良い製品がきちんと世界に伝われば、日本のものづくりの可能性はまだまだ広がる。そう確信しています。

「海外展示会、うちも気になってるけど踏み出せない」という企業さんがいたら、ぜひ一度検討してみてほしいです。良い製品を持ち、成果を出したいと本気で思うのならいくらでもやり方はあるはずです。私たちは、その「やり方」ごと一緒に考える存在になれたらいいなと思っています。