シンガポール最大級の旅行博「NATAS」とは?現地訪問レポート
2023年2月末、約半年ぶりにシンガポールへ行き、現地で開催される主要旅行博の1つ「NATAS(ナタス)」に行ってきました!
「NATAS」はシンガポールで毎年開催される一般旅行者向けの旅行博で、今回で57回目を迎える歴史のあるイベントです。
シンガポールで開催される旅行博はいくつかありますが、その中でも最大級の規模を誇る「NATAS」。
本ブログでは、2023年の冬に開催された「NATAS」に行って実際に感じた現場レポートを中心に、訪日観光客の誘客増加を狙う日本の地域がNATASへ出展すべき理由について、詳しくご紹介します。
シンガポール最大級の旅行博「NATAS」とは
「NATAS」は、日本国内で開催される旅行博「ツーリズムEXPO」のような位置付けで、規模が非常に大きく、業界関係者はもちろん旅行好きなシンガポール人でも誰もが知っているほどの催事です。
新型コロナウイルスの感染拡大前に開催された最後の「NATAS」は2019年8月でした。
「NATAS」は年に2回(夏と冬)開催され、今回赴いたのは、2022年8月に新型コロナウイルス蔓延後初めて開催されたあと、コロナ明けでは2回目の開催となる「NATAS」でした。
関係者の間ではこの旅行博自体を「NATAS(ナタス)」と呼びますが、正式には「National Association of Travel Agents Singapore(NATAS)」の略称です。
直訳すると「シンガポール旅行代理店協会」を意味し、日本国内でいうと「JATA(日本旅行業協会)」と同じような位置付けの組織で、シンガポール国内の多くの旅行会社が加盟している組織による旅行博です。
出展者の大半は旅行会社で、今回も50社以上の旅行会社が出展していました。
旅行会社は「NATAS」に合わせて旅行商品を開発し、開催時に会場内でツアーの予約を受注するのが通例です。
来訪する一般の人もその商品を楽しみに来場し、その場でツアーを予約しようという熱を持って来る人がほとんどなので、お互いに本気感があります。
ちなみに入場料は無料で、3月末時点でまだ未発表ですが、今回の訪問者数は事前の予測で10万人となる予想で、前回の 6万9,000 人から大幅な増加が見込まれていました。
会場では以下のようなかたちで各社とも予約受付ブースを大量に設置し、ブースの前ではどの会社も積極的に呼び込みを行っていました。
私が行ったのは金曜日で「NATAS」開催期間の初日でしたが、旅行会社の支払い場所では長い列ができていました。



その場で予約購入する人に対して豪華なギフトを用意している旅行会社もありました。
たとえば、以下の写真で手前の女性が持っているスーツケースは、旅行商品を購入した方へ無料でプレゼントされる特典のひとつでした。
それほどの投資をしてまでも出展している旅行会社は本気でツアーの予約を取ろうとしているということです。

改めて感じた「NATAS」出展のメリット
【1】抜群の知名度
長い歴史があり、かつ旅行好き、お得なものが好きなシンガポール人にとって「NATAS」は本当に知名度の高いイベントです。
開催に当たっては、旅行メディアはもちろん、国内大手新聞のStraight Timesなどでも開催について大きく報道されます。
【出典】STRAITS TIMES, Look out for safari tours, bargains at Natas fair from Feb 24, 2023年2月7日
今回滞在中に会った現地の友人と「NATAS」の話をしても、全員が何のイベントなのかをはっきり把握していて、中には
今度の旅行で日本かヨーロッパに行く計画をしているんだけど、「NATAS」で購入できるもので何か良い旅行商品って知ってる?
と具体的に聞かれたこともありました。
【2】「多世代旅行」を販売できる可能性
FITが多いと言われるシンガポールの訪日旅行市場ですが、旅行の同行者として割合が一番高いのは「家族・親族」との旅行です。
【参考】JNTO訪日データハンドブック2022のデータを元に作成
2022年12月に大手OTA「Agoda」が発表した調査でも、今後 12 か月間の旅行同行者について、シンガポール人は最低1回は家族と旅行に行く可能性が他国の平均値(52%)に比べてとても高い(61%)という調査結果も出ています。
【出典】agoda Webサイト, Family and friend group travel back on the cards Agoda survey shows, December 23, 2022
若い世代が自分たちだけで旅行に行く場合は、OTAなどで全部自ら手配するケースが多いですが、何かあった時にサポートしてもらえる安心感から、コロナを経て旅行会社経由で手配する価値が見直されています。
ことさら親を連れて行く旅行や人数が多い場合は、あらゆる手配を任せられるという理由で旅行会社に依頼したいという人も多いのです。
「NATAS」の来場者は一般的に50代以上の層が多いですが、今回は20-30代の方も友達同士やカップル、親子で来場している姿も見られました。
【3】認知と来訪獲得、両方の好機になる
「NATAS」の出展者は旅行会社が多数を占めますが、だからといって観光局や自治体の出展がNGというわけではありません。
今回も台湾、タイ、日本からは東海地方が出展されていました。
【参考】「NATAS」に出展していた台湾政府観光局ブース
旅慣れたシンガポール人は、常に新しい旅先の情報を求めており、特に日本はコロナ後も依然として大人気で、日本国内の新しい情報はとても歓迎されています。
旅行会社でなくても、訪日観光客を誘客したい地域として「NATAS」に出展することで、会場に訪れる旅好きや旅を検討している「来訪への転換可能性が高い人」に、新しい旅行先として提案・アピールすることができます。
また同時に「NATAS」の会場内にはツアーの造成や予約の受け皿となるシンガポールの旅行会社がたくさん出展しているため、来場者はその場で新しく知った旅行先に関して、旅行会社のブースで追加の情報収集をしたり、色々な特典が得られるなど、お得な点がたくさんあります。
来場者の熱が冷めないうちに同じ会場内にある旅行会社に誘導できれば、実際のツアー商品の購入や地域への来訪に繋がる確率も高くなります。
【出典】NATAS Webサイト
さいごに
シンガポールは国土が東京23区ほどしかないため「NATAS」のような一般旅行者向けのイベントには日本で開催される旅行博よりも大きな集客力があります。
国土の小ささから海外旅行に対するハードルも日本人の我々に比べると非常に低いのも特徴です。
人気の旅行先であり続けている日本は、情報発信すれば受け入れてもらえる素地ができていることは、他の国に比べて大きなアドバンテージでもあります。
2023年の夏には、例年8〜9月ごろに再び「NATAS」がシンガポールで開催されます。
出展にご興味がある方は、ぜひ以下のフォームより弊社までご相談ください。
出展の申し込み手続きから、ブースデザインの設計を含む事前準備、当日のブースサポートまで、これまで培ったノウハウを元に最適なご提案をさせていただきます。




