ミッション:日本の加工食品を「おつまみ」として海外で売れ!私たちがシンガポールでやったこと
「日本の加工品の輸出促進!」と言われていますが、シンガポール市場は特に飽和状態なので「どうしたらいいのかわからない」というご相談が弊社にはたくさん寄せられています。
はっきりいって、世界中からいいものが集まっているシンガポール市場で日本産の加工品を流通させるのは至難の業。なぜなら「日本産」ということはもう強い購買理由にはならないからです。
とはいえ、弊社としても「日本産のこだわった商品を紹介したい」という思いがあるので、なんとか日本産の加工品をシンガポール市場に流通させる手立てはないか…?
そんな思いを実証実験すべく、先日開催されたシンガポール最大級の日本酒イベント「Sake Matsuri」にて、自社独自の試みを実施してみました!
それは日本産の加工品を日本酒にあう「おつまみ」としてキュレーションし、シンガポール初のおつまみ専門のポップストアとして、日本の加工品を販売するというプロジェクト。
はたして日本産の加工品は「おつまみ」という切り口でシンガポール市場に新しい需要を生むことができるのか…?!
今回の記事では、日本の加工品を「おつまみ」として海外市場に展開する可能性を探ってみた結果を詳しくご紹介していくので、日本の加工品を海外輸出したい方はぜひ参考にしてみてください。
海外で加工食品を売れという無茶振り
日本産の「加工品輸出」を一様には考えられない理由
農林水産省主導で日本産の食品の海外輸出促進が活発に進められており、シンガポール市場向けにも地方自治体による県産品の販路開拓促進事業が多数取り組まれています。
ですが、ひと口に「日本産の加工品」といえど、実際は以下のように多種多様で、それぞれのカテゴリごとに競合となる製品や需要が異なるので、一筋縄でいかないことが多いというのが正直なところです。
・水産練り製品
・肉加工品
・乳加工品
・嗜好食品
・調味料
・菓子類
・冷凍食品
・レトルト食品
・缶詰食品
・インスタント食品
(他)
これだけ多種多様で多岐にわたる「日本産の加工品」を、日本とは事情も文化も生活習慣も異なる海外市場に展開するのは、容易なことではありません。
輸出を促進したい商品に対して、細かく考察する調査や、中長期的に戦略を立てること、それに耐えうるリソースやコストを持てるなどの条件が揃う企業でないと、正直言ってなかなか現実的に考えて、海外への輸出拡大は難しいと言えます。
特に食品は商品の食べ方や楽しみ方を説明しないと、海外市場にはその商品の特徴や魅力が伝わらないことがほとんど。
また商品によってターゲットや価格帯、売り場といった検討要素も変わってくるので、深い考察とコストをかける意志が中長期的に維持できないような企業は、残念ながらはっきり言って中途半端な取り組みしかできていないとさえ感じています。
【参考】シンガポールにあるWater Marketの様子。スーパーと違ってより接客している人とのコミュニケーションが取れるため様々な情報が得られる。
実際、ほとんどのケースでテスト販売や市場リサーチをした結果、シンガポール市場はどの分野もほとんど飽和状態なので、日本産の加工品が市場に新規で参入するのにかなりのコストや中長期的な計画が必要とわかり、断念する企業も多いのです。
先日も実は、食品業界の調味料を扱うメーカーがシンガポールのバイヤー数社と商談をし、現地の事情や市場調査を実施されていたのですがが、飽和状態に活路を見出すために「一旦考え直す」というような着地に収まってしまいました。
それほど海外市場進出、とりわけ飽和状態のシンガポール市場に対して、日本産加工品を「プロモーションして成果を出す」というのは至難の業なのです。
日本酒の「おつまみ」としてシンガポールで売ることに
そのような飽和状態の中で、日本産の加工食品を輸出する手立てはないのか?
弊社では毎回ご支援する中で難しさを感じる一方で、創業から15年、ずっと日本でつくられた良いものを世界に広めたいという思いでやってきたので、うまくいく可能性を試行錯誤をしてきました。
そこで考えたのが、先日開催されたシンガポール最大級の日本酒イベント「Sake Matsuri」で、日本産の加工品を日本酒にあう「おつまみ」としてキュレーションし【シンガポール初のおつまみ専門のポップストア】として、日本の加工品を販売するという取り組みです。
日本産の加工品は「おつまみ」という切り口でシンガポール市場に新しい需要を生むことができるのか…?!
ここからは弊社独自で取り組んだ【シンガポール初のおつまみ専門のポップストア】の内容をたっぷりとご紹介していきます!

現地の現場からニッチな層に響く「新しい切り口」を考えた
なぜ「おつまみ」だったのか?
それは「加工品の輸出を促進する方法」を検討して出てきたアイディアではなく、シンガポールに実際に暮らす生活者が今現在求めているニーズを観察していて、商機を見出せる可能性を感じたからでした。
そのニーズとは、シンガポールだけでなく世界で広がる「日本酒ブーム」。
特に年々開催回数を重ねるたびに工夫が凝らされ、流行に敏感な若年層にファンが多いシンガポール最大級の日本酒イベント「Sake Matsuri」の来場者のニーズでした。
開催11回目を迎える「Sake Matsuri」では、弊社は2023年から「Japan Exclusive」という、シンガポールにまだ流通していないニッチな酒蔵をお呼びして「ここにしかない日本酒」を提供する取り組みをしていました。
イベント全体で2日間の売り上げが1,800万円以上(約SGD$176,000)を記録したり、平均で1ブース約100万円相当の売上を記録するなど年々盛り上がりを見せており、来場者はマニアックな日本酒を求めるアーリーアダプターばかりが集まります。
彼らの「日本酒ライフ」そのものをより豊かなものにする新しい提案として、ニッチな日本酒だけではなく「日本酒に関わる酒器やおつまみ」にも関心を持つのではないかと考えた。
Sake Matsuriに来場する方々に対して、おつまみとして適切な加工品を提案するテストマーケティングを実施し、反応を知りたいと思い、【シンガポール初のおつまみ専門のポップストア】の企画・制作・運営に取り組みました。

ターゲットに刺さるキャッチコピーやロゴを設計
すでに「海外輸出したい」という要望がある日本のメーカーの消費を基準にするのではなく、あくまで「日本食に精通している日本酒好きなシンガポール人が求めるもの」をキュレーションするマーケットインの視点を最も重視して、企画・制作を行いました。
まずは企画の骨組みとなる
- ターゲットペルソナ
- キャッチコピー
- ロゴ
を以下のような意図で決めました。
【1】ターゲットペルソナ
Sake Matsuriに来る来場者のような「20代から40代の熱心な日本酒ファン」をターゲットに選定。
日本酒の知識は豊富だけど、食事とのペアリングについてはまだ初心者でわからなかったり、さらに日本酒を楽しめる方法を知りたいと思っているニーズを持つシンガポール在住の若者としました。
ターゲット選定は商品選別の基準になるので非常に重要です。海外市場進出を検討される際は特に、現地の状況やトレンドなども含めた上で求められているニーズを理解することが必須となります。ぜひ参考にしてください。

【2】キャッチコピー
ローカルスタッフと企画のコンセプトや、プロジェクトの目的・背景などを踏まえて、ターゲットにあうキャッチコピーを練りました。
よくありがちな日本語の直訳でつくられたキャッチコピーでは、世界観が伝わらない結果を招きがちなので、今回は「現地のローカルな生活者」をイメージし、日本人だけで考えたり日本語を起点に考えないようにしました。
特にシンガポールの英語は「Singlish」といって独特な特徴が醸し出されるものなので、日本人の感覚や他の英語圏の感覚とも異なります。シンガポール市場進出を考えている方は、細かいですが非常に重要なポイントなので、ぜひお気をつけください。

【3】ロゴ
「Otsumami(おつまみ)」という言葉をビジュアルで浸透させる目的で制作しました。
デザイナーにコンセプトと企画の目的を伝えて検討し、日本っぽさが現れるようモチーフやひらがなを入れたり、わかりやすいデザインを意識して制作しました。

ロゴやキャッチコピーは正直後からでも問題ありませんが、最も重要なのはターゲットペルソナの設定です。
- どんなターゲットのどんなニーズに刺さる企画にするのか
- そのためにどんな商品を選ぶか
- どんなふうに商品プレゼンをするのか
という具合に、ペルソナの設定から様々な方向性が見えてきます。
【参考】過去の「Sake Matsuri」会場の様子
どのように「シンガポール人に刺さる加工食品」を集めたのか?
現地に流通している商品は、業界関係者のご協力により調達
続いて販売する商品の選定ですが、このような取り組みは弊社でも初めてだったので、最初は「自分たちで商品を集めるのは大変だろうな…」と思ったんです。
特に、日本からすべてを取り寄せるのは難しいだろうと感じていたので、まずはシンガポールに流通している商品の中から「おつまみ」になり得る商品を探そうと、シンガポールのディストリビューターや小売店にお声がけしました。
「ディストリビューター」とは、シンガポールの現地で卸売業を行う人のことです。
また、シンガポールのディストリビューターだけでなく、弊社でもよくお世話になっている日本の東北地方の名産物や魅力を紹介するショールーム「Access Tohoku」にご賛同いただけることとなり、東北のたくさん魅力的な商品を出品いただくことができました。
また「Sake Matsuri」の日本酒ブースで出店されていた「I-O&YT Singapore」にお声がけしたところ、石川の魅力的なおつまみを出品していただけることにもなり、思いの外とんとん拍子に商品が集まっていきました。
シンガポールで流通していない商品は、自力で目利きして調達
シンガポールで流通している商品を集めることが思いの外とんとん拍子にできたので、次は自分たちで「これはおつまみとして売れそうだ」と思った商品を日本から仕入れることに挑戦しました。
商品選定にあたってまず目をつけたのは、日本にある「缶詰バー」。
日本酒に合う缶詰のおつまみだったら輸入や賞味期限の問題もクリアしやすいと考え、どうしても缶詰をおつまみとして紹介してみたいとの思いから探していたのですが、なかなかシンガポールでは調達できそうになく…。
周りの食品の輸出入を扱うプロジェクトに精通している方々にご相談していたら、ついに「黒潮町缶詰製作所」というドンピシャな企業様をご紹介していただくことに!
幸運なことに今回の企画にもご賛同いただき、こちらもとんとん拍子で希望の商品を仕入れることができるようになりました。
「黒潮町缶詰製作所」は、高知県幡多郡に2014年に設立された会社で、南海トラフ地震発生時に最大34メートルの津波が到達する想定を受け、非常食にもなる缶詰の製造を地元の産業にしようと、黒潮町などが出資してはじまった企業様。
そのユニークな起業ストーリーにもとても感銘を受けました。
数ある商品の中から、今回は「一本釣りカツオ」や「マグロ」が使われた缶詰を選び、高知からシンガポールに弊社独自のルートで輸入しました。
もう一つは、日本酒にあうおつまみを製造されている「益や製菓」をリサーチして見つけ、弊社からお声がけさせていただき、商品を販売することになりました。
「益や製菓」は偶然、東京で開催されていたカンファレンス「Foodex」で弊社のスタッフがご挨拶していたご縁もあり、こちらもとんとん拍子に話が進んでいきました。
「おつまみ 居酒屋時間」というシリーズの中からシンガポール市場のニーズに合いそうなものを選ばせていただきました。
【出典】益や製菓 Webサイト
最終的に集まった商品は、総勢「58品」。$3〜28のレンジで価格設定し、平均単価は$8.6でした。
結果は全58商品・1,800個、仕入れた分すべてを完売し、総売り上げは100万円以上を記録!!!
ですが、商品の選定以上に、現場で完売させることが思いの外本当にエネルギーを使う大変だったので、次章で詳しくご紹介さえていただきます。
ちなみに取り扱った商品については、ほんの一部ですが、以下のようなラインナップの商品でした。
- いぶりがっこチーズ
- ドライフルーツ
- おかきやかきのたねなどの米菓
- さきいかなどの乾き物
- 缶詰
- 魚介のフリーズドライ
- ドライケーキやチョコレート
- のりスナック
ようやく「Sake Matsuri」でおつまみ販売スタート!
装飾は感度が高い若年層の来場者が多いイベントなので、ミニマムな雰囲気がでるようにサステナブルなアイデアで作り込みました。
パレットで段差をつけたり、リサイクル家具を使ったり。
弊社でいつもお世話になっている物流倉庫会社「YS Logistics」にご協力いただき、彼らの倉庫で使用しているパレットを使わせて欲しいと交渉した結果、快くレンタルさせてくださいました!

陳列も、おすすめのお酒タイプ毎におつまみをカテゴリー分けして陳列。
日本酒をタイプ別に分け、弊社独自でどのおつまみがどういったタイプのお酒とあうかを調査し、わかりやすいようなパネルを用意しました。


販売スタッフを「おつまみソムリエ」として、おつまみの専門家に扮しました。弊社のスタッフ全員が販売員になり、現場で大活躍。
結果的に、3日間で58種類の商品を1,800個販売し、見事完売!
単価が日本円で数百円〜数千円程度の商品ばかりだったにも関わらず、100万円以上の売り上げを達成し、「おつまみ」としての加工食品輸出の可能性を感じることができました。

一方で、この結果を産むのには、創業15年以上の知見を持った弊社が総動員で挑んでもかなり骨が折れることが多く、具体的には
- 商品に対する事前学習
- 当日の販売方法に関する事前学習
- 当日の現場でのお客さんへの対応
これらが非常にクリティカルで、本気で取り組まないと成果が出せないことも痛感しました。
次章では具体的にどのような学びや気づきがあったのかをなるべく詳しくご紹介ます。
海外でのポップアップ出店や加工品販売を検討されている方は、ぜひ参考にしてみて下さい!
活路を見出すには事前準備と戦略がカギ
「ここでしか買えない」という特別感が購買要因に直結していた一方で、「他で売っている場所は?」とよく聞かれたのも事実でした。
これがテストマーケティングの難しさ。ポップアップでの販売がが終わったらその後売れるところがない場合、せっかく購買してくれた方の継続購入を促すことができないのです。
ですが、今回はなんと「Sake Matsuri」で実施されていた見本市「Trade Show」を経由して、弊社で取り扱っていた加工品が一部、シンガポールの飲食店で取扱われることが決定しました!
それだけでなく、詳しくはお伝えできないのですがB2Bの商流を獲得することができたり、もともと缶詰を取り扱っていたディストリビューターへアプローチしたら関心を示してくれたり…。
「Sake Matsuri」には多くの飲食業界関係者が訪れるので、やはり出店することで現地パートナーとの協業の可能性があると、とても強く感じられました。
以下では出店した結果わかった定量的・定性的な気づきと、お客様からの声をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

【1】定量的な結果
- 平均単価:2,300円
- 購買人数:450人
- 売れ筋人気商品(一部):
- いぶりがっこ
- スモーク明太子
- ほたるいか
- あたりめ
- 牡蠣チーズ
- ソースかつスナック
- 抹茶チョコレート
【2】定性的な結果
コミュニケーションが購入意欲に火をつける最大のカギ
パッケージや説明が日本語表記のみの商品が多かったので、説明しないとわからない状況でした。
なので、商品力よりもとにかく接客、説明、ストーリーテリングといったお客様とのコミュニケーションが非常に重要な鍵を握っていました。
実際に、産地や歴史、ストーリーなどを時間をかけて丁寧に話すと、お客さまと仲良くなりやすく、自然と商品に興味を持ってたくさん質問をしてくダサった例もありました。その後、購入に至らなくても、会場を1~2周した後に帰ってきてくれた方も少なくありませんでした。
試食で美味しいと感じてもらえた商品を、お持ち帰り用で再度購入を検討してくれたり、他のおすすめを聞きに来てくれる人も、来場していた若者を中心に見かけました。
また、接客する中で「わさびそら豆」や「かきのたね(わさび味)」などのわさび商品は鉄板で大人気だったことと、説明の際に「たらこ」よりも「明太子」の方が通じるという発見もありました。
「イカが好き!」という人も多く、実際に「あたりめ」を10袋購入した方もいらっしゃいました。「さきいか」も試食すると美味しいと言って購入される方もいらっしゃいました。
試食と価格が購入のモチベーションに
試食をすると売れる確率が格段に上がり、試食をさせないと売るのがかなり困難だということもわかりました。
同様に価格についても見るからに「安い方が売れる」と言う傾向がありました。
セット売りにしたり、2つ買うと1つおまけになる(2 buy 1 free)など、様々な売り方ができるとスタッフもお客様におすすめしやすく、お客さんも買いやすそうでした。
50ドル以上購入したお客様の中には、割引や無料ギフトはないのかと聞いてくる方もいらっしゃいました。
賞味期限は最低でも1ヶ月を希望する生活者が多い
シンガポールはほとんどの商品が海外からの輸入品とあって、賞味期限が切れていないかチェックする習慣がある人が多い印象があります。
そんな国民性もあってか、接客していて賞味期限について10人以上の来場者に聞かれ、購買にあたっての重要な情報の1つであることをとても痛感しました。
だいたい「1か月以上」のものは問題ないが、それ未満だと購入意欲が下がっているように見えました。
恐らく今回の企画が11月に開催したため、クリスマスの時期にお酒と一緒に食べることを検討している人も多かったようで、最低でも1ヶ月程度の賞味期限が理想だと考える人が多かったようです。
世代別の特徴や季節性を利用した販売・趣向性が明らかに
ほとんどの人が「おつまみ」という言葉をすでに知っていたのですが、20代の来場者は試食してもすぐ購入するという感じではなかった一方で、30〜40代の来場者の購買率は高い傾向にありました。
また、シンガポールのイベント(クリスマスやチャイニーズニューイヤー)に合わせて購入する方もたくさんいたので、そうした季節性のものを加味して企画を実施するのも重要だと感じました。
お酒の味わいごとにおつまみをセレクトしているという話をしたら、”Very interesting””Great idea”など興味を示してくれる人が多かったことも、今回の企画が想定していた結果につながったと感じられました。
【3】お客様からの声
グループで来ていた方がほとんどで、友達同士やカップルが多い印象でしたが、家族と思われるグループもちらほらいらっしゃいました。
おつまみを買っていったお客様の約9割が、日本のことが好きなシンガポール人でした。
日本に今年だけで10回行った(11月時点)。
38都道府県に行ったことがある。
梅干し好き。シンガポールに売っていないものを買いたい。
(30代男性、シンガポール人)
クリスマスで家族15人集まるのでみんなが興味を持ちそうな日本を食品をいろんな種類出したいから買った。
(40代女性、シンガポール人)
日本に旅行する。セミドライな乾物を2-3個買って新幹線で食べるのが好き。
(40代カップル、シンガポール人)シンガポールで働いている. 日本食大好き。
外国人向けではなく、本当に日本人が食べるものを買いたい。
(40代男性、白人系の方)

さいごに
日本産の加工品をおつまみとしての輸出増を図るという戦略は、市場のニーズもあり、商機もあったと言えるように感じています。
一方で、おつまみは単価が安い分、売り方をちゃんと検討しないと大きな売り上げにはならないと痛感しました。
たとえばそもそもの価格設定においては、富裕層・高所得層など関係なく、日本に精通している人もシンガポールには多いことから、日本の販売価格より圧倒的に高いとシビアな意見が飛んでくるので注意が必要です。
また、商品の試食はマストで、試食なしでは買ったことない商品を買おうと思ってくれる人はいませんでした。
当然、試食を含む接客にはコストがかかりますが、今回は本当に小さいブースだったにも関わらず常時販売スタッフを3名配置した結果わかったのは、直接コミュニケーションを取らなかった場合、正直売り上げは半分以下だったのではないかと感じます。
それくらい1対1の接客は重要な要素でした。
シンガポールにすでに流通しているものの中でも、おつまみになり得る加工品はたくさんあるので、売り方を工夫して海外への輸出増加に挑戦する日本の加工品生産者が増えたらとてもうれしいです。



