雑貨・ライフスタイル商品でシンガポール市場進出するなら「Singapore Boutique Fair」に出店しよう
食や観光に関するイ催事が数多く開催されるシンガポールが、実は雑貨・ライフスタイル商品に特化した催事はあまり多くありません。
BtoB向けに開催されている見本市等はいくつかありますが、BtoC向けに開催されているイベントと言えば「Singapore Boutique Fair」が最も有名で、シンガポール最大級の小売イベントとも言えます。
そこで今回は先日開催された「Singapore Botique Fair 2023」の会場の様子をレポートさせていただきます。出店者への独自のアンケートも実施してきたので
- シンガポールを初め、東南アジア諸国で自身のブランドを発信していきたい
- まずはシンガポールの小売イベントに参加し、自身のブランドの反応を知りたい
という方々はぜひ参考にしていただけると幸いです。
3万人以上が来場する大人気イベント「Singapore Boutique Fair」
「Singapore Boutique Fair」は、マリーナベイサンズからほど近い「F1 Pit Building」にて5月と11月に3日間開催されるイベントです。
2002年にオランダ人であるCharlotte Cainさんがシンガポール国内にある「Fort Canning Park」という公園で約17の出店者とともに行った小規模なマーケットから始まりました。
元々は「クリエイティブが好きな駐在妻たちが自分たちの作品を販売し、お客さんと繋がれるフェアを作りたい」といった思いから始まったそうですが、その規模は年々大きくなり、現在ではシンガポール国内最大規模の小売イベントとなりました。
初回開催から10年後の昨年、2022年の開催時には、240店舗以上のシンガポールやシンガポール外のファッション・ライフスタイル・食のブランドが参加し、正式なデータとして公開されている2019年の時点で3万9,000名の来場者を記録しています。
シンガポール人、もしくはシンガポールを拠点に活動しているデザイナーのなかでも「独立系ブランド」「デザイン主導のブランド」「社会的責任のあるブランド」といった軸で主催者により厳選された事業者のみが出店できます。
来場者は一般のお客さんに加えてインフルエンサーやメディアだけでなく、多くのバイヤーも訪れるので、日本でいうと「ギフトショー」などに近いイメージかもしれません。
新進デザイナー向けのブースも設けられていてシンガポールや東南アジア諸国の最新トレンドが把握できる場所となっております。
2023年11月に開催された「Singapore Boutique Fair」も大盛況
「Singapore Boutique Fair」は例年、5月と11月の2回開催で実施されています。
特に11月の開催では、クリスマス前とあって来場者が多くなる傾向にあるそうで、今年2023年11月に開催された「Singapore Boutique Fair」の初日も、午前中から多くの人で賑わっていました。
会場内に入ると、洗練された個性的なブランドが多く立ち並んでおり、歩いているだけでもワクワクする空間でしたが、特に来場している方がお洒落なマダム達や日本人が多かったのには驚きました!
また「Singapore Boutique Fair」では多くのブランドが世界観を表現するためブース装飾に非常にこだわっていて、ブースを見ているだけでも十分楽しめます。


「F1 Pit Building」という2階建の建物の、2階と3階が出店スペースとなっています。
入場にはチケットが必要なのですが、オンラインで$5ほどで購入可能で、当日券の販売も行っています。
出店場所はゾーン毎に色分けされていたのですが、特にゾーンによってカテゴリー分けされているわけではなさそうでした。
3階のカフェスペース近辺は比較的食品系の出店者が多い印象でした。


どんなブランドが出店してる?会場で目立っていた出店者
以下では、私が実際に2023年11月開催の会場を訪れたときに、一際目立っていたブランドをご紹介します。
総じて、デザイン性が優れていて、環境への配慮や新規性の高い商品が多く出店し、人気を獲得している印象でした。
サステイナブルな子供服を販売するブランド「Storge」
サステイナブルな子供服ブランドとしてシンガポールのママ達から絶大な人気があるため「Storge」のブースの前では一時は会場外まで長蛇の列ができるほどでした!
会場にいる方に、人気の理由をヒアリングしたところ、オーナーのPriscillia自身がテキスタイルの絵柄を描いていて、その可愛らしさが人気を得ているとのことでした。
普段はオンラインショップのみですが、こういったイベントを中心にポップアップを開催しているとのことです。

「VOGUE Foundation」ブース
VOGUE Singapore で支援しているファッションデザイナー達が、自身のブランドをより多くの人に認知してもらうために「Singapore Boutique Fair」に出店していました。
基本的にはVOGUEの公式グッズをメインに販売しており、その売上がデザイナーの制作資金として還元されるという仕組みでした。
出店していたデザイナーの一人、「Studio Vetyver」は、リサイクル素材を使用して洋服をデザインしており、サステイナブルな面で来場客から評価されていると話していました。
また、
「Singapore Boutique Fair」のようなイベントへ参加するのは初めてだが、ファッションだけでなくクリエイティブに関心の高い幅広い層の方々と出会えるので参加して良かった。
と話していました。
お話しをお伺いしたのは1日目の時点で、すでに自身のブランドのSNSフォロワー数がかなり増加したとのことでした。


日本の食器も取り扱うライフスタイル雑貨「Gentle Objects」
独自商品を展開しつつ、日本の「Aderia Japan」や「Amabaro Japan」等の食器を取り揃えているライフスタイル雑貨店。
商品は基本的に全てオーナーが自身でセレクトして仕入れているとのことでした。
オーナーにお話しを聞いたところ、日本の製品は非常に質が高く、デザイン性もあるので「Singapore Boutique Fair」ではとても人気が高いそうです。

出店者に独自調査!「Singapore Boutique Fair」出店のメリット
実際に出店していた出店者6名へ、会場で簡単なヒアリングを実施し「Singapore Boutique Fair」に出店するメリットについて調査しました。
結果、以下の2つのメリットが明らかになりました。
- 購買意欲が高く、デザイン性や品質の高さを重視している顧客と出会える
- 出店自体がブランディングとなり、認知度アップに繋がる
順を追って詳しくご紹介します。
購買意欲が高く、デザイン性や品質の高さを重視している顧客と出会える
アンケートに回答いただいた出店者の半数以上が、来場客層の質の高さについて回答の中で触れていました。
「自分たちのブランドがターゲットとしている顧客層と出会える場である」という回答も多く、実際の来場客はシンガポール在住のローカルと、駐在員のような外国人が半々。
年齢層は、20代後半から30代が最も多いようでした。
また、出店者が出店した理由には「(他のイベントと比べて)商品が多く売れるから」と挙げた方が全体の半数以上で、顧客の「購買意欲の高さ」について触れられていました。
確かに実際に会場に行くと、人気のあるブースは行列ができたり、人で溢れかえっていて私自身も来場されている方々の「買うぞ〜!」という雰囲気には圧倒されたほどでした。
このことから、他イベントと比較してデザイン性やクオリティーの高さを重視する来場者が多く、多少値段が高くても本当に良いものに対しては購入する意欲がある人々が集まるのが「Singapore Boutique Fair」の特徴だといえます。
出店自体がブランディングとなり、認知度アップに繋がる
複数回出店している出店者に、イベント参加前と参加後の変化について聞いたところ、6名中5名が「認知度が上がった」と回答していました。
アンケートをさせていただいた寝具ブランドの「SOJAO」は
自身のブランドは「Singapore Boutique Fair」とともにも成長してきた
とまでおっしゃっていて、「Singapore Boutique Fair」で出会った来場客が継続した顧客になっているとのことでした。
単に出店ブースを通じてリーチできていなかった新規顧客と出会えるだけでなく、インフルエンサーやメディア等の来場者も多いので、彼らの情報発信を通じた認知拡大も結果に繋がっているのかもしれません。
「Singapore Boutique Fair」への出店者は、主催によって厳選されたているため、出店できていること自体でランディングにもなっているようでした。
【出店】SOJAO Webサイト
「Singapore Boutique Fair」への参加方法
基本的にはローカルブランドを中心としたイベントにはなるので、より審査は厳しくなるかとは思いますが参加するメリットを考えても応募してみる価値はあるかと思います。
ただし参加にあたっては主催者からの厳しい審査があります。
審査基準としては下記項目を満たすブランドであることと公式ページには記載があります。
- 独創的、創造的、質の高いデザインを持つブランドであること
- 社会的責任のあるビジネス慣行と強力なブランド・ストーリーがあること
- ブティックの規模で販売できるプロフェッショナルな商品であること
- ブランドのビジュアル・マーチャンダイジングにおける明確なビジョンがあること
- ニッチな市場を満足させる商品であること
出店者に確認したところ、この中でも特にデザイン性、クオリティーの高さ、新規性などを重要視されているとのことでした。
「Singapore Boutique Fair」への参加は、ウェブサイト上の専用フォームからのお申し込みとなります。
参加募集開始がアナウンスされ、一斉に募集開始となるのですがブースが埋まり次第締切となるので、ご興味がありましたら早めにご応募いただくことをおすすめ致します。
その際、下記情報の提出が求められるようなので参加ご希望の方は事前にご用意が必要となります。
- ブランドとコレクションに関する情報
- 商品の画像
- ブランドのビジュアル・マーチャンダイジングを説明する、過去のイベントや店舗ディスプレイの画像。(寄りの写真よりも、引きの画像が望ましい。)
情報提出後、1〜3週間で主催者より参加の可否に関する連絡があります。
さいごに
出店者に対する独自のヒアリングでは「日本のブランドの出店に「Singapore Boutique Fair」は適しているか?」という質問をしてみたのですが、全出店者が「適している」と回答していました。
実際に日本の食器を扱っているセレクトショップが大変人気だったり、顧客層も高品質な日本の雑貨を求めている顧客と重なる部分が多いため、シンガポール市場進出を検討されている雑貨・ライフスタイル商品関連の事業者にとって「Singapore Boutique Fair」は非常に重要なイベントになります。
弊社では「Singapore Boutique Fair」への出店サポートを行っているため、気になる方はぜひお気軽にご相談ください。
特に、過去大型イベントなどに参加し20〜30代から多くの反響があった
- モダンでデザイン性が高く、日本ならではの技巧を使用したホームウェア用品(食器類)
- シンガポール未進出のファッションブランド(日本産生地を使用している、デザイン性が高いなど工夫があるもの)
などは「Singapore Boutique Fair」との相性が非常によいと感じています。
ご興味ある方はぜひお気軽にご相談ください。
本記事が日本の雑貨・ライフスタイル商品の海外市場進出の一助となりましたら幸いです。


