シンガポール在住の高所得者層を徹底調査!日本食に関するアンケートでわかったこと

GMOとの共同調査
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日本発の手軽なファーストフード店から、シェフがおすすめの食材を使った「おまかせメニュー」を提供する高級日本料理店まで、多彩な日本食が楽しめるシンガポール。

「日本食」はもはや完全に外食の選択肢のひとつになっていますが、その実態について、シンガポール在住の月収約113万円以上(SGD10,000以上)の高所得者を対象に、インターネットリサーチ事業を展開するGMOリサーチ&AI株式会社様と共同調査を実施しました。

調査の結果、日本食の普及率は93%に達していることが判明。また、かつて高所得者層のあいだで大人気だった「おまかせ」メニューよりも、ラーメンや焼き鳥といったB級グルメの人気が高まっていることがわかりました。

さらに、外食が主流の中、自宅で日本産の麺や調味料を楽しむ人も増加。日系スーパーがその購入先として支持されています。

この記事では、本調査で明らかになった結果を詳しくご紹介します。日本食がどのようにシンガポールの高所得者層の日常に根付いているのか、ぜひ参考にしてみてください。

調査概要

調査テーマ:
日本食に関するシンガポール調査

調査手法:
オンラインリサーチ

回答者数:368名

調査対象:
以下条件にて対象者を抽出

1)シンガポール在住
2)20-69歳男女
3)世帯月収がSGD10,000以上
(日本円で約1,130,000円以上)
4)訪日経験あり ※ビジネス含む

調査期間:
2024年9月12日~9月13日

調査方法:オンライン調査

GMOとの共同調査に係るプレスリリリース

【参考】共同調査のプレスリリース

20代の4割以上が「週1回」日本食を食べている

シンガポールには約3,200件レストランがあると言われていますが、そのうちどれくらいが日本食関連のお店だと思いますか?

実はなんと約22%(約700件)が日本食レストランと言われています。実に「5店舗につき1つは日本食関連のお店」という状況です。

しかも、コロナ禍以前と比べて日本食レストランの割合は16.9%から22.4%に増加しています。

シンガポールにおけるレストラン数

シンガポール人にとって日本食は大変身近な存在です。

実際に調査した結果、「シンガポールで日本食を食べたことがある人」は約93%で、世帯月収別にみると月収額が多くなればなるほど、日本食レストランに行く割合(経験率)も増える比例関係にありました。

日本食レストランに行った経験の割合

特に、シンガポール国内で日本食を食べたことがある人のうち、半数以上が「月に1-2回程度」の頻度で日本食を食べており、さらに約3人に1人が「週に1回以上」の頻度で日本食を楽しんでいることが分かりました。

20代は4割以上が「週に1回以上」日本食を食べていると回答しており、他の世代に比べて日本食を高頻度で楽しんでいることが判明しました。

日本食レストランに行く頻度

 

「おまかせメニュー」より「ラーメン」がいい

数年前までは、一人約3万5,000円(SGD300)を超える「OMAKASE(おまかせ)」コースのレストランが、シンガポール富裕層に大人気で話題となっていました。

ですが、今回の調査の結果、最近は傾向が変わりつつあることがわかりました。

レストランなど飲食店でどんな日本食を食べたことがありますか?

という質問の回答には「ラーメン」が最も人気が高く、「刺身」や「焼き鳥」も人気。ですが「おまかせ」は9つの選択肢のうち、下から2番目の8番目にランクイン。

年齢別では、若年層は「ラーメン」「刺身」を好み、高年層は「寿司」や「てんぷら」など伝統的な日本食が人気です。

食べたことがある日本食

世帯月収別でも、月収約220万円以上(SGD20,000以上)の対象者では「おまかせメニュー」を選ぶ人は多くないこともわかりました。

一時期人気を集めていた「おまかせ」メニューのブームが下火になってきていることを感じさせます。

実際、本調査とは別に弊社でシンガポール在住の富裕層へのインタビューを実施したところ

毎年日本に行くので、本当に美味しい日本食は日本に行って食べるのが一番いい。

という声を聞き、新型コロナウイルスが収束し日本への渡航ができるようになったことが、「おまかせブーム」が下火になった要因のひとつと考えられそうです。

 

実際に、富裕層向けの老舗雑誌「Tatler」の編集長へのインタビューでも

富裕層の中にはOMAKASEレストランには飽きている人も多く、「ラーメン」や「焼き鳥」などのB級グルメが人気になってきている。

というお話も聞きました。

以下の記事ではより富裕層に特化して詳細をまとめているので、気になる方はぜひ参考にしてください。

 

富裕層マーケティングなら老舗雑誌タトラーに学べ!編集長独占インタビュー

シンガポールに住む富裕層のイメージ

 

 

日本食レストランを探す際には「Facebook」で

シンガポールで日本食レストランを探す際に参考にする媒体としては、Facebookが43.9%と他のメディアに比べて高い水準であることがわかりました。

特に20代の回答ではInstagramが36%、食に特化したメディア「EatBook.sg」が49.4%、Facebookが54.2%となり、Facebookが若年層にとっても主流な情報源であることがわかりました。

情報収集をする媒体

実際、Facebookをどのように活用しているのか、本調査とは別にヒアリングを行ったところ、日本での利用のされ方と同じくフィードに流れてくる友人やインフルエンサーの投稿を参考にしたり、検索機能を使ってチェックしたりしているようでした。

また、年齢別に見ると、20代ではFacebookと「EatBook.sg」の利用が顕著で、50歳以上は「家族や友人からの口コミ」と回答する方の割合が高い傾向がありました。

世帯月収別では月収約220万円以上(SGD20,000以上)の方は「家族や友人からの口コミ」を重視している傾向があることもわかりました。

 

日本産の食材を買うなら「日系スーパーマーケット」

シンガポールには「Don Don Donki」「明治屋」「Isetan」などの日系スーパーマーケットが進出しています。シンガポール在住の日本人はもちろん、シンガポール人にも人気です。

日本産の食材は「日系スーパーマーケットで購入している」という人が7割以上と圧倒的多数。

Sakuraya」「Ginkakuji Onishi」「Kuriya Japanese Market」のような、日本産の食材に特化した専門店で購入するという人も6割という結果が出ました。

日本産食材の購入元

本調査とは別に弊社でインタビューを実施した中では

品質を確認したいから、日本食に限らず食材はスーパーで購入している

という意見を聴くことが多い一方で、20-49歳ではオンラインショップの利用率が3割を超え、オンラインショップが徐々に受け入れらていることが伺えます。

一方で、50歳以上ではスーパーマーケット(日系・ローカルとも)の利用率が7割以上と非常に高い水準になっています。

また世帯月収別では、月収約170~220万円(SGD15,000~20,00SGD)の層は「日系スーパーマーケット」「専門店」の利用率が7割以上となり、より一層こだわりをもって食材選びを考えていることが窺い知れる結果となりました。

 

日本産の食材といえば「麺類」「調味料」

シンガポールではラーメンが大人気とあって、日本産の食品や食材と聞いて思い浮かべるものとして41.8%が「麺類」と回答しました。

次いで「調味料」が41.6%、「牛肉などの肉類」が39.7%、「魚介類」が37.8%という結果に。

年齢別では「調味料」との回答が年齢が上がるごとに高くなる傾向があり、世帯月収別でも同様の傾向が見られました。

日本産の食材で思い浮かべるもの

日本産の「調味料」に関して、具体的に何を思い浮かべるのか、本調査とは別でヒアリングを実施したところ、

  • 醤油
  • わさび
  • 照り焼きソース

という意見が多く、「ヘルシーだから」という理由で味噌をあげた人もいました。

また、先日弊社がご支援したライブコマース(Facebookグループでのライブ配信を通じた即売会)では、醤油とガーリックマヨネーズが大人気

コロナ禍以前は外食が主流でしたが、「食材を買って家で簡単な調理をして食べる」人が増えたシンガポールでは、手軽に日本の味を楽しめる「調味料」へのこだわりや関心が高まってきているとも考えらえます。

一方で、以下の写真は、左が「Cold Storage(Holland Village)」、右が「Fair Price(Holland Village)」というシンガポールのローカルスーパーの陳列棚です。

海外の様々な調味料と同じく、日本の調味料が数多く陳列されており、すでにたくさんの日本産調味料が流通していて飽和状態であることがよくわかります。

ローカルスーパーの陳列棚の比較

いくら日本産の調味料でないと日本の味は再現できないとは言え、これだけ多くの調味料がすでに流通している中で販路開拓をするのは至難の業。特筆すべきセールスポイントや購入するメリットがないと、市場参入は厳しいと言えます。

一方で、アルコールやお茶を含む「飲料系」は、世界的に人気となっている「日本酒」を除いて、日本産のブランドとして認知されて流通している商品はまだ多くありません。具体的には、meijiの牛乳やヤクルト程度です。

アルコールとして「日本酒」が有名だと言っても、実はシンガポール市場で「家庭内で消費されるアルコール」は、ビール、蒸留酒、ワインが主流なので、日本産のこれらの商品はきちんと調査をして現地のニーズにあう訴求を行えば、まだまだ販路拡大の可能性があると考えられます。

シンガポール市場における家庭用アルコール飲料の収益率

【出典元】Statista, Alcoholic Drinks – Singapore

 

さいごに(まとめ)

今回の調査によって明らかになったのは以下の5つのポイントです。

  1. 20代の4割以上が「週1回」日本食を食べている
  2. 「おまかせメニュー」より「ラーメン」がいい
  3. 日本食レストランを探す際には「Facebook」で
  4. 日本産の食材を買うなら「日系スーパーマーケット」
  5. 日本産の食材といえば「麺類」「調味料」

これらのポイントを踏まえた上で、シンガポール進出を検討する際には、以下のような情報をより詳しく把握することは必要不可欠です。

  • 市場動向
  • 製品・サービスのニーズ
  • 参入企業の状況
  • 流通のチャネル
  • 価格動向等の市場に関する情報

また、業界によってニーズや課題は異なるため、業界動向調査・ニーズ調査をしっかり行うことも重要となります。

弊社ではシンガポールを拠点に15年以上の実績・経験を活用して、今回のような定量調査はもちろん、グループインタビューやデプスインタビューなどの定性調査も行うことができます。

シンガポール市場開拓にご興味をお持ちで、「ある程度の予算は取れそうだけど、一体何から始めたらいいのか見当がつかない」という方には様々な知見でご支援できると思うので、ぜひ以下のフォームよりお気軽にご相談ください。