私がアドベンチャーツーリズムに可能性を感じる理由inシンガポール
最近、シンガポールの旅行会社の方と話をしていると、日本国内でおすすめな
・サイクリングができる場所は?
・ハイキング(トレッキング)ができる場所は?
・ゴルフができる場所は?
と聞かれることが多くなりました。
10年近くシンガポールに暮らしていて、、正直今まであまりアクティブなイメージがありませんでした。
ですが、コロナ禍を経て、旅行先で体を動かすアクティブなコンテンツである「アドベンチャーツーリズム」を求めている人が急増しています。
富裕層が多く、訪日リピーターが7割以上いる大の日本好きのシンガポール市場は、訪日観光では無視できない存在です。
そこで今回は、シンガポールの訪日誘客を狙うためにはどのようなアドベンチャーツーリズムを考えるべきかご紹介します。
自然体験アクティビティの問い合わせが旅行会社から増加中!
シンガポールには、サイクリングやハイキング・トレッキングなどのコンテンツをメインに扱う旅行会社があります。
よく知られている企業は、以下のような旅行会社です。
- Shangrila CyclingTours
- サイクリングに特化した旅行会社
- X-Trekkers
- トレッキングやサイクリングなどの力を入れている旅行会社
- EU Holidays
- 一般的なパッケージツアー以外にも、サイクリングやスキーを含むツアーも造成している大手旅行会社
- ツアー参加前に、事前の講座も行っている
最近では大手旅行会社や富裕層向けの旅行会社でも、ハイキングなどアクティビティ系のプログラムを検討する会社や、弊社に問い合わせしてくる会社が増えてきています。
また、観光系の催事に出店した際にも、ブースに来てくれたお客様から
「サイクリングができるところがあるか?」
「ハイキングができるところがあるか?」
という質問も多数寄せられてきました。
【参考】Japan Travel Fairの様子。来場者からサイクリングやハイキングの質問を受けました。
「アドベンチャーツーリズム」には、以下の3つの要素があり、そのうち2つ以上で構成される旅行と定義されています。
- 体を動かすアクティビティ
- 自然体験
- 文化体験
そのうちシンガポール市場で近年注目が高まっているのが、体を動かす「アクティビティ」と、日本独特の「自然(四季)」に関する内容です。
なぜならコロナ禍を経て健康維持管理に対する意識が高まり、観光先でも体を動かす「アクティビティ」に関心がある層が増加しており、夏しかないシンガポール人は元々日本の四季が大好きだからです。
実際に、日本国内である地域で夏と冬に分けてシンガポールの旅行会社を招聘し、その土地ならではの体を動かすアクティビティを紹介したファムトリップを行いました。
ファムトリップに参加した旅行会社の担当者からは
今はシンガポールで自然に触れる体験やアクティビティへの需要があるので、今回の内容はおすすめできる。
アクティビティを紹介することは、他の都市では体験できないユニークさを打ち出すことになるのでとてもいい。
などのコメントがありました。
【参考】ファムトリップでサイクリングを実施した際の様子。シンガポールでは見れない景色とともに楽しまれていました。
シンガポールの旅行代理店は、お客様へセールスしてくれる大事な顧客接点を担っている存在です。
彼らのニーズに応えられるような「アドベンチャーツーリズム」を提供できる地域は、ぜひ弊社にお声がけいただければお力添えできることがあると思います。
ご相談をご希望の方はぜひお気軽にこちらからご連絡ください。
シンガポール市場では「食」との掛け算も重要
自然系のアクティビティが好まれ始めている中で、シンガポール市場のニーズに応えるために欠かせない要素は「食」です。
なぜならシンガポールから訪日する観光客のうち、日本で日本食を食べたいという「食」への関心が強い方がかなり多いからです。
実際に弊社で実施した、訪日リピート回数が10回以上ある方も、日本に行ったら「食べ物を食べるのが楽しみ」という方がほとんどでした。
詳しくは以下の記事でご紹介しているので、ぜひ参考にしてみて下さい。
なぜ10回以上来日するのか?訪日外国人リピーターの情報収集術と理由を独自インタビュー
このような特徴を踏まえると、シンガポール市場へ日本での「アドベンチャーツーリズム」の魅力を発信する際には、日本でしか体験できない「自然(四季)」やアクティビティに「食」を掛け合わせることが重要です。
「自然体験」X「その土地だけの風景」X「食」
この掛け算を意識することによって、シンガポールからの訪日観光客を魅了するコンテンツが生まれるので、ぜひ検討してみてください。
以下では、シンガポール市場でどんなニーズが広がっているのか、より詳しくお伝えします。
ジョギングやウォーキングをするシンガポール人が増加中!
コロナで外出や国外旅行が制限されていたことが遠い昔のように感じられますが、その中で、シンガポールではコロナ禍の初期頃厳しく外出が制限されていた中、運動目的であれば外出しても良いという許可が出ました。
私もウォーキングによく出かけていましたが、サイクリングやジョギング、ウォーキングをする人の多さに驚いたほどです。
後ほどお伝えする公園同士を繋げる「パークコネクター」の一部となっている「Rail Corridor」では、人混みで溢れかえっているというニュースになったほどでした。
コロナ前に比べると、ジョギングやウォーキングが人気のアクティビティであり、サイクリングなども多く上位5位を占めるアクティビティの1つです。
NSPS(National Sports Participants Survey:全国スポーツ参加調査)では、2015年に毎年実施されるようになって以来、最も高いものでした。
このように自然に触れる機会や、運動を行う人が多くなってきたシンガポール。
コロナ前のような生活に戻った今でも、早朝や週末には運動をしている人の姿をよく見かけます。
サイクリングブームがニュースに
コロナ期間中は、サイクリングブームが起こったとニュースにもなりました。
コロナ期間中にはサイクリンググッズのセールスが頻繁にあり、シェアバイクの利用率があがりました。
現在はそこまで活発ではありませんが、それでも確実にこのブームは今でも続いており、コロナ前よりサイクリングを行う人を多く見かけるようになりました。
私のシンガポールの友人も、コロナをきっかけに自転車を購入し、週末はサイクリングに出かけてエクササイズを行っています。
Facebookでは「Singapore Cycling Community」というグループがあり、メンバーは4.7万人にも達しています。
「Singapore Hikers」というハイキングのFacebookグループは、11.5万人。
いずれも自転車に関する情報や、国内サイクリングの情報、海外でサイクリングやハイキングができる旅行情報がシェアされています。
国が自然体験を大幅整備している
シンガポールはマリーナベイサンズや高層ビルを思い浮かべる人も多いかと思いますが、実は「ガーデンシティ」とも呼ばれるほど緑が多い国です。
実際にシンガポールには現在、公園は約400箇所、国立公園は4つあり、国土の50%近くが緑に覆われているという世界でも屈指な緑豊かな国です。
これは1965年の独立後、シンガポールの元首相リークアンユー氏によって掲げられた「ガーデンシティ計画」によって国として推進されている結果です。
驚くことにこの計画は年々進化しており、コンセプトが
- ガーデンシティ(庭園都市)
- シティ・イン・ア・ガーデン(庭園の中の都市)
- シティ・イン・ネイチャー(自然の中の都市)
と変化して、年々「緑が多い国づくり」を進めいています。
シンガポールでは「Singappre Green Plan 2030」というシンガポールの持続可能性の目標を設定した計画が発表されており、「シティ・イン・ネーチャー」の構想はこのなかで発表されました。
特徴として以下の4つが挙げられています。
- 自然公園ネットワークの拡大
- 庭園や公園における自然の強化
- 都市景観に自然を取り戻す
- シンガポールの緑地間の連結強化
なかでも「自然公園ネットワークの拡大」では、具体的な目玉の一つとしてあげられるのが「パーク・コネクター・ネットワーク」という地域です。
ました。
【出典】NParks Park Connector Network, Island-wide Routes, Updated 28 Feb 2024
【出典】Government of Singapore, Yishun Park の様子, Updated on 9 November 2023
「パーク・コネクター・ネットワーク」は、公園同士を繋ぐ大型の公園地帯。
街路樹のある遊歩道や自転車道で公園同士を結ぶ整備が行われ、ジョギングやインラインスケート、サイクリングができるようになっています。現在では全長およそ300km。
シンガポール在住の友人は「パークコネクターを利用して自宅から仕事場までサイクリングで通勤している」と言っていました。
コロナ禍を経て関心が高まったとともに、政府が整備を推進することによって、相乗効果で日常生活に運動を取り入れている人がシンガポールでは増えていると実感しています。
さいごに
訪日リピーターが多いシンガポールなので、体を動かすアクティビティを求めているというニーズに応えられる地域は、確実に「また来たい!」という再来訪の可能性を得ることができると考えられます。
ぜひこの記事の内容を参考に、ご自身の地域で「アドベンチャーツーリズム」を推進できるようでしたら、シンガポール市場でPR・誘客推進されることをお勧めします。
この記事が更なる訪日観光の需要喚起に向けて、ご参考になれば幸いです。
【参考】Japan Travel Fairの様子。来場者からサイクリングやハイキングの質問を受けました。





