超高齢化社会先進国の日本が世界をリードする|「Age Well Japan 2022」を終えて
2022年9月末、親孝行サービス「もっとメイト」を展開する株式会社MIHARUと開催した、日本の高齢化社会の現状把握をし、未来に向かって新たな価値を定義することを目的としたカンファレンスイベント「Age Well Japan 2022」。
シンガポールを拠点とする弊社からお伝えしたかったことは、高齢化社会先進国である日本は、これから高齢化社会を迎える世界各国に対して先進国としてリーダーシップを取れる位置にあり、海外市場において可能性があるということです。
実際にすでに、この「Age Well Japan 2022」をきっかけに
- 日本でシニア向けの場所づくりなどを展開する企業が、シンガポールのスタートアップ企業とコラボし、シンガポールの新しい施設で同様の取り組みを実施できないか議論中
- シニア向けの商品を販売する日本企業が、シンガポール市場に向けた大型発注を受け商談中
- シンガポールの大学で開催されるカンファレンスで「Age Well」について講演
などの動きが進み出しており、日本のシニア向けサービスの海外展開の可能性を益々痛感しました。
このブログでは、本イベントでご紹介した内容や、本イベントを通じて実際に早くも動き出したことなどを事後レポートとしてご紹介します。
「Age Well Japan 2022」にご参加いただいた方も、そうでない方も、海外進出に向けたご参考になることを願っています。

総勢約380名の業界関係者・シニア・若者が集結した、国内初のイベント
2025年、日本は人口の4人に一人が75歳以上となる超高齢化社会に突入します。
また高齢化は世界的にも進んでおり、2060年には世界の総人口の18%が65歳以上の高齢者になると言われています。
シンガポールで創業して15年を迎え、これまで数多くの医療関係の海外進出を支援してきた弊社も、以前から「日本の高齢化社会に関わる事業者のサービスには、日本が世界的にリーダーシップを取れる可能性がある」と感じていました。
医療や介護などの社会保障費の増大、介護の問題など、どうしてもネガティブなイメージが先行してしまう「高齢化社会」ですが、「シニア世代のわくわくを創造する」というビジョンを掲げているのが、親孝行サービス「もっとメイト」を展開する株式会社MIHARUです。
株式会社MIHARUとタッグを組み、と、2022年9月30日・10月1日の2日間、高齢化社会の現状課題を共有・議論し、ウェルビーイングで楽しい高齢化社会を創造するための第一歩となるカンファレンス「Age Well Japan」を開催し、当日は総勢185名の業界関係者と、シニア世代・30歳以下の世代が約190名にご来場いただきました。
会場には明るくて元気が溢れる様子が至る所で見られ、まさにイベントのテーマ「ウェルカム高齢化社会!」に現れていた希望や未来そのものでした。

登壇いただいた方々による公演の様子を含めて、以下の記事で詳しくご紹介していますので、ご興味がある方はぜひご覧になってください。
来場者からは、
高齢化をポジティブに捉え、むしろ日本の可能性だと考えさせられる方向性は非常に刺激的で感銘を受けました。
超高齢化社会という今ある課題をどう前向きに捉えるかという明るい雰囲気が、イベント全体にあり、とても楽しい2日間を過ごすことができました。シニア世代や地方について得た新しい知識をこれから仕事にどう活かせるか楽しみです!
などの、数えきれないほど多くの素晴らしい反響をいただきました。
この場を借りて改めて、素晴らしいプログラムでご登壇いただいたスピーカーのみなさま、このプロジェクトにご賛同いただき支援いただいたスポンサーの皆様、ご来場いただいた皆様、関係者の皆様に、心から感謝申し上げます。

これから高齢化を迎える海外市場に日本のリーダーシップが必要
海外進出の文脈では、農林水産物、食品の海外輸出、インバウンド観光促進など、様々な分野がすでに積極的に取り組みを進めています。
ですが、弊社では世界的に迫り来る高齢化社会の課題解決を行う「シニアのウェルビーング」の領域こそ、日本が世界に打って出てリーダーシップをとることができる最高のテーマです。
なぜなら、超高齢化社会の日本ですでに当たり前にやっていることや、今まで試行錯誤しながら取り組んでやってきた課題解決は、他の国から見たら先進事例であり最先端の取り組みである可能性が非常に高いからです。
たとえば、シンガポールのように高齢化社会を突き進んでいる国では、日本はすでに「高齢化社会のお手本」とされていて「いろいろ聞いて学びたい、交流したい、ビジネスでコラボしたい」と考える方も多くいらっしゃいます。
実際に、シンガポールの介護業界に精通し「Age Well Japan」にも登壇したケルビン・タン氏へのインタビューでは
日本の高齢者向けサービスは、品質と安心・安全であるという点が素晴らしい、技術面が信頼できる、すぐに壊れない(長持ちする)、値段が高いなどの、高品質なイメージがある一方で、全体的にサービスや商品に関する情報や説明が日本語だけなのでわからないことが多々あり、言語の壁を感じることが多いです。
そういう場合、書いてある情報を翻訳しないと使用できないのですが、いちいち調べていると時間がかかってしまいます。
Web上では多言語のウェブサイトすらないことが多いので、海外から「ECで買いたくても買えない」という声も耳にします。
(参照:Vivid Blog, シンガポールの介護業界に精通するプロフェッショナル|独占インタビュー)
と話しています。
詳しくは以下の記事にまとめているので、ぜひ参考にしてください。
シンガポールの介護業界に精通するプロフェッショナル|独占インタビュー

国内に留まっていると、海外市場をリードする存在として拓かれた可能性に気がつくことができず、海外市場で機会損失してしまうので、ここ(日本国内)のみでまとまってディスカッションしているのは勿体無いです。
超高齢化社会に長年対応してきている日本はこの分野で課題先進国であるということを認識し、海外市場への進出に目を向ければ、見過ごしていたチャンスを得る可能性があります。
「Age Well Japan」は、日本国内の高齢者サービス・介護業界の知見を国内だけで完結せず、海外に向けて発信したり、海外の有識者や企業と議論し協力し合える機会になったらと考えています。

動き出したプロジェクトとシンガポールでの活動報告登壇
「Age Well Japan」をきっかけに
- 日本でシニア向けの場所づくりなどを展開する企業が、シンガポールのスタートアップ企業とコラボし、シンガポールの新しい施設で同様の取り組みを実施できないか議論中
- シニア向けの商品を販売する日本企業が、シンガポール市場への大型発注を受け商談中
など、すでに具体的に様々な取り組みが動き出しています。
また、弊社では先日11月10日に、シンガポール社会科学大学が主催したカンファレンス「Longevity Society: Recruiting and Retention of Talent in Health and Care Sector(長寿社会:医療・介護分野における人材確保と定着のために)」への登壇依頼を受け、「Age Well Japan」についてスピーチをしました。
来場した介護業界関係者の方からは「日本の高齢者施設は実際どのようなものなのか?」などの質問がありました。
やはり高齢化社会先進国の日本での取り組みにとても関心がある様子でした。
特に「Age Well Japan」を引っ張ってくれた株式会社MIHARUを中心とする若い世代のスタッフとの集合写真を見せたところ、参加者は「こんなに若い人たちがやっているのか」と驚いていた様子でした。
このように日本の活動をお話しする機会がシンガポールで持てて、嬉しいなと思いました!

ちなみに、シンガポールでは「AIなどのテクノロジーを使ってどう介護していくか」ということを活発に議論しており
- テクノロジーを駆使して生産性を上げたり、効率を上げるだけではいけない
- 人々の理解やコミュニケーション、メンタリティが大事
などと声を揃えて仰っていたのが印象的でした。
さいごに(2023年の「Age Well Japan」の仲間を募集中)
「Age Well Japan」の来場者からは
オンライン上での顧客設計の難しさを体感できた。体験設計において知見を得られたのは大きい。
日本の労働問題を解決する上でも、シニア世代のキャリア設計が重要であると感じた。
シニア顧客のニーズ分析やマーケティングの難しさを、生の声を聞いて改めて実感した。
シニア向け事業は難しくも、面白い、意義のある事業であると感じた。
などのたくさんの感想が寄せらました。
B2B向け開催の初日に行われた「交流会」では、活発に交流が行われていて、何かが動き出す気配が至る所で感じられ、ご来場いただいた方に大変ご好評でした。

今回の第1回開催を踏まえて、オンラインで国際的な議論の場を十分展開できるという確信にもなり、今後は会場をシンガポールにした「Age Well Singapore」などの取り組みも検討しています。
より一層シニアのウェルビーイング領域の国際交流を、日本がイニシアチブを取る形で展開できるようにと、すでに来年2023年に向けて動き始めているところです。
ご一緒に「Age Well Japan」を盛り上げてくださる企業様や、ご興味がある企業の皆様はぜひお気軽にご連絡いただけますと幸いです。
「Age Well Japan」や海外市場進出にご興味がある方にとって、この記事が参考になることを願っています。


