わざわざ日本で買いたいと言われる育児グッズとは?シンガポールで選ばれる日本ブランドの条件

育児中のイメージ
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シンガポールのベビー市場は、海外進出を検討している日本ブランドにとって無視できない市場です。なぜなら高所得な共働き世帯が多く「時短・安心・ちょっとおしゃれ」な育児グッズに対するニーズが非常に高くて需要があるから。

特に日本製の哺乳びんや粉ミルクキューブ、超軽量のヒップシートなどは「わざわざ日本に行ってまでして買いに行く価値のあるアイテム」として注目を集めています。

これほど熱心なファンを生む原動力になっているのは、実際の使用した体験談や口コミ。シンガポールは国土が狭くて、子育て世代のSNSを中心とした情報交換が盛んなので、シンガポール市場進出を検討する場合は、実際に使用した体験談を通して口コミを生みやすい「直接製品の良さが伝えられるアプローチ」が必須

自信がある製品をお持ちのブランドであればあるほど、ファンを増やすためにまずはシンガポールの催事への出店がかなり効果的でしょう。

そこで今回は、日本ブランドのシンガポール市場進出を検討する際に役立つ、シンガポールのママたちの購買傾向や人気ブランドの動向についてご紹介します。

私自身、現在シンガポールでの子育て奮闘中なので、本気で調べ上げた内容をたっぷり詰め込んで「優れた日本の製品にぜひもっとシンガポールにきて欲しい」という願いを込めて書きました!ぜひ参考にしてください。

 

 

出生率が低いのに、なぜシンガポール市場が無視できないのか?

シンガポールの合計特殊出生率は「0.97」で、日本(1.26)よりも低く、世界的に見ても韓国(0.72)に次ぐかなり低い水準です。

この数字だけ見ると「出生率が低いシンガポールに、育児グッズの市場なんてあるの?」と思うかもしれませんが、実はシンガポールは出生率は低くても子ども一人にかけるお金が多く、ベビー・キッズ市場は拡大傾向にあるという特徴を持っています。

例えば、0〜4歳児1人の年間育児コストは約270万円(23,700SGD)日本の約3倍。オムツや粉ミルクなどの消耗品だけでも年間約33万円〜88万円 (3,000〜8,000SGD)というデータもあります。

またそのほかの調査によると、2024年時点でベビー服の市場だけでも約71億1,950万円(4,910万USドル)規模で、今後年2.9 %で伸長見込みあると言われていいます。また、ベビーパーソナルケア(おむつ・スキンケア等)は、2023年に約98億6,000万円(6,800万USドル)だった市場規模が、2033年にはおよそ1.5倍の約151億2,350万円(1億430万USドル)になり、年4 %超で拡大すると試算されています。

当然日本の市場規模と比べると小さいです。ただ「生まれる子供の数は少なくても消費単価が高い」という出生率だけではわからないシンガポール市場の特徴を踏まえると、海外市場への進出を検討している日本のベビーグッズメーカーにとってテストマーケティングを実施する市場として取りかかりやすい環境があるとも弊社では考えています。

そこで以下から日本の商品がシンガポール市場で通用するにはどんな工夫が必要なのか、調査・検討するポイントとして重要な情報をまとめていきます。

育児世帯は「高所得」の「共働き家庭」がほとんど

シンガポールの第一子出産年齢は「平均31.4歳」

そのため育児の中心層は、比較的経済的に余裕がある共働き家庭で、世帯月収の中央値は約125万円(S$10,869)と言われています。

また、出産後の復職スピードが早く、日本では考えられないかもしれませんが、なんと産後16週(4ヶ月)で復職するのが一般的です。

このことから実際、どのような夫婦がベビー・キッズ市場を拡大させているのか?というと、育児アイテムには「手間を省ける便利さ」と「安心感のある品質」の両方がかなり重要視されています。

特に搾乳器や哺乳瓶、消毒器などはまさに時短と衛生の両立が求められるので「安心してつかえるハイクオリティな製品を作る国」として認知されている日本のブランドに対しては、すでに信頼感を持っている人が多いように感じます。

また、シンガポールは製品の多くを輸入に頼っている国なので、乳児用ミルクには製造国の証明書、哺乳瓶や食器には英語表記の素材ラベルが必須

玩具やチャイルドチェアには国際基準(EN71など)への適合証明が求められ、安心を証明できることが購買の前提になっています。

加えて、STEMトイや知育グッズといった早期教育アイテムにも積極的で、その背景には保育料補助で保育料の月額上限が 約7万4,800円から約6万7,000円(S$680→S$610)に下がり、ほんの些細な金額ですが、浮いた分を英語や STEM の習い事に上乗せする家庭が多くなったことが考えられています。

また、未就学教育への家計支出は 2018 年に約1,100億円(約10億SGD)だったのが、2023 年には約1,430億円(13億SGD)まで拡大。私立塾市場も29 %増の約1,980億円(18億SGD)に達しています。

購買の決め手は「実物確認」と「レビュー」

共働きで忙しい親が多いシンガポールでは、育児グッズの購入にあたってなんと言っても「本当に役に立つのか?」を確約する実物の確認とレビューは最も重視されています。

特にオンラインで購入する場合は「Shopee」や「Lazada」が主流。レビューはだいたい「★4.5以上」で「シンガポール発送」の表記があるかないかが決め手になっています。配送の速さや品質も重視されています。

オンラインは手軽に買い物ができる一方で、値段が高い商品や肌に直接触れるものは「実際に見て、触れて、納得してから買いたい」という意識が強いので、実際の使用感を試せる実店舗での購入ニーズももちろん根強くあります。

「Mothercare」や「Motherswork」「Kiddy Palace」などの専門店は、ベビーカーや抱っこ紐、哺乳瓶などの「実物を比較してから買いたい」というニーズに応える店舗になっています。

mothersworkの店舗の様子

【参考】mothersworkの店舗の様子

「Takashimaya」や「Isetan」といった日系百貨店では、日本製の育児アイテムがギフト用途としても選ばれる傾向があります。

贈答品としての需要や、良いものを選びたい感度の高いママ層の来店が目立ちます。

また、年に数回開催される「Mummys Market」「Singapore Boutique Fair」といった催事も実は非常にシンガポールでは注目を集めて人気な場になっています。

こうした催事には話題の商品をまとめ買いする層や、新しいブランドを求める層が集まるので、出店する企業にとっては、実際の使用感を体験してもらって口コミを生む場として大変価値が高い場となっています。

Mummys MarketとBoutique Fairの様子【参考】左)Mummys Market、右)Singapore Boutique Fairの様子

たしかにシンガポールは人口も出生数も決して多くはないので、市場規模そのものは日本やその他の国々と比べたらかなり小さい方になります。

ですが、1人あたりの支出は圧倒的に高いだけでなく、「レビュー重視で購買を決める」「品質を確かめてから購入する」というニーズがある上で、国土がコンパクトな分コミュニティが小さいので、口コミが拡散されやすかったり、情報収集しやすいという特徴があります。

「高品質」で「時短できる」という日本製品を持っている企業にとっては、その魅力が伝わって口コミが広がれば、確実に大人気商品になり得る市場だと言えるのです。

海外市場への参入を検討している日本ブランドがあれば、ぜひ「小さな市場だからこそ、刺さると強い」という特徴を持ったシンガポール市場を、実際に商品を試せるイベント出店から攻略してもらえたらと感じています。

以下の記事では、サステイナブルな子供服を販売するシンガポールの大人気ブランド「Storge」が出店していたことがある「Singapore Boutique Fair」の様子について詳しくご紹介しているので、気になる方はぜひご覧ください。

雑貨・ライフスタイル商品でシンガポール市場進出するなら「Singapore Boutique Fair」に出店しよう
Singapore Boutique Fairの様子

日本企業として初出展し売上200万円を記録したセメントプロデュースデザインのシンガポール市場進出施策
ブティックフェアで接客されているセメントデザイン社の三嶋さま

「それどこで買ったの?」質問が止まらなかった日本ブランドの神アイテム

シンガポールで子育てをしていると、日本で買ってきた育児グッズに対して、現地のママ友から質問攻めにあうようなことがあります。

「それどこで買ったの?」

「シンガポールからでも買えるのかな?」

「使ってみたいから商品のリンク送ってくれる?」

中には「今度日本に行ったら絶対買ってくる」「この商品を手に入れるために日本に行くことにした」という方までいました。

そこでここからは、このように実際に質問攻めにあったアイテムから、巷で人気を得ている商品まで、私の実体験をもとにわかったシンガポールで注目されているベビー用品をなるべく多くご紹介します。

先ほどご紹介したような催事で実際の使用感を体験してもらい、口コミを狙いやすい商品だと考えているので、自社の商品がシンガポール市場でウケるのかを考える際にぜひ参考にしてください。

軽さと機能性に感動!「ずるいくらい便利」な日本のアイテム

モンベル「ポケッタブル ベビーキャリア」

約350gと超軽量で、メッシュ素材で蒸れにくく、手のひらサイズに折りたたみ可能なベビーキャリア。公園で広げた瞬間に「なにそれ!? そんな軽いのあるの?」と大注目された商品です。

モンベルのポケッタブル ベビーキャリアの商品

【出典】モンベルWebsite

Bétta Carry me! ヒップシート型スリング

バッグのように肩掛けOK。軽くて洗える、という機能性も含め「とにかくラクそう」と興味津々。しかも「デザインも可愛い!」と誰からも好評を受けています。

明治〈ほほえみ〉/和光堂〈はいはい〉の「らくらくキューブ」

計量不要・夜中でも片手でOKの時短ミルク。「え、なにこれ、知らなかった」と驚かれ、日本に帰る予定があるのであれば買ってきて欲しいと頼まれました。

【出典】明治〈ほほえみ〉らくらくキューブ Webサイト

Wakodo フリーズドライ離乳食

湯を注ぐだけ10秒。「簡単なのに栄養もしっかりと与えられるのが良い」と言って、こちらも日本に行った際に買ってきて欲しいと依頼されたアイテム。

和光堂の離乳食

【出典】はじめての離乳食|和光堂 WEBサイト

Pigeon MagMag ストロー付きマグ

倒しても漏れず、分解洗いが簡単。「Pigeonの哺乳瓶のパーツを付け替えるだけで良いの?」「めちゃめちゃ便利!」と言ってママ友が真似して買っていました。

magmag(マグマグ)成長実感 3種のコップ&ストローセット

【出典】Pigeon Webサイト

Richell 離乳食フリージングパック(ブロック型)

電子レンジOK・漏れゼロ・スタッキング可。日本ほど離乳食をしっかりと作る文化はないですが、シンガポールママたちにも「離乳食の作り置きに便利そう」などと好評の様子。

Richell 離乳食フリージングパック(ブロック型)

【出典】Richell 離乳食フリージングパック(ブロック型)Webサイト

UNIQLO BABY エアリズム メッシュボディスーツ

汗っかきなSGの赤ちゃんにぴったりなアイテム。「その服、すごく涼しそう!」と言われてUNIQLOだというと「え、ユニクロ?!」と驚かれるのがもはや鉄板になってます。

UNIQLO BABY エアリズム メッシュボディスーツ

【出典】UNIQLO BABY エアリズム メッシュボディスーツ WEBサイト

今治6重ガーゼスワドル/Hartwellガーゼ

軽くて吸湿性が高く、肌ざわり◎。ギフトにも選ばれる。

今治6重ガーゼスワドル/Hartwellガーゼ

【出典】Hartwell Webサイト

知育とスキンケアに人気な日本産アイテム

Edison Mama トレーニング箸 mini

「2歳でお箸を使うのは早くない?」と言われながらも使ってみたらたったの2回で子供が自力でお箸を使って食べ物を掴めてびっくり。「プレゼントにも良さそう」と日系の現地ママに人気上昇中。

くもん出版 木製パズル

木の手触りと学びながら遊ぶ設計が教育志向の家庭に刺さる。KUMONはシンガポールでも浸透しているので、それもあって好評な様子。

ALOBABY 泡タイプ全身ソープ

天然由来成分で泡切れもよく、香りもやさしい。「肌トラブルが減った」「外国製は香りが強くて…」という声から、日本のオーガニック系への関心が高まり中。

ALOBABY 泡タイプ全身ソープ

【出典】ALOBABY Webサイト

必ずしも全商品がシンガポールで簡単に手に入るわけではありませんが、だからこそ「知っている人だけが手に入れている」というプレミア感が、口コミを通じて広がっていきやすいのがシンガポール市場の特徴だと言えます。

特に「品質が良い」というイメージが強い日本産のベビー用品は、そのようなプレミア感のある商品は口コミが拡散しやすく、シンガポール市場で手に入るようになれば瞬く間に人気商品になる可能性を感じます。

「これ、便利すぎてずるい!」

「どうしてシンガポールで売ってないの!?」

そんな声が聞こえることもある素晴らしい日本のベビー用品が、もっと世界中の子育て世代の強い味方として支持されるように、本記事がシンガポール市場を皮切りに、海外進出へ進出するきっかけになったらと願っています。

番外編|いまシンガポールで名前が挙がる海外ブランド

ちなみに、シンガポールの店頭・EC・ママ友との情報交換でよく目にするのは、日本のブランドだけではありません。欧米や韓国発の人気ブランドです。

以下のブランドはシンガポールの子育て世代の間でよく名前が上がるブランドなのでぜひ参考にしてみてください。

Hegen(シンガポール)

特許構造のボトルと、母乳から授乳まで使える「PCTO設計」で一躍トップブランドになったHegen。Lazada Baby部門で上位。

Stokke(ノルウェー)

「Tripp Trapp」などの北欧デザインで長期ユース製品が、富裕層・外国人に圧倒的人気。Takashimayaなどでの存在感も大。

Stokkeの「Tripp Trapp」

【出典】Stokke Webサイト

Joie(イギリス)

ベビーカーとチャイルドシートが価格と機能性で安定の支持を受けているブランド。Shopeeでもほとんどが★4.6超の評価を受けている定番ブランド。

Philips Avent(オランダ)

哺乳びんウォーマーや除菌器などの電化アイテムが有名のブランド。出産祝いの定番セットとしても大人気です。

Medela(スイス)

医療グレードの搾乳器が働くママに信頼されるブランド。2025年2月にシンガポールの建築建設庁がオフィスの搾乳室が普及する方針を組んでから浸透している。

mushie(アメリカ)

安全素材を使っている上に写真映えするシリコン食器とビブが人気。Isetanなどで販売されており、供給拡大中。

mushieのビブ

【出典】mushie Webサイト

Bonbijou(シンガポール)

軽量ストローラーやハイチェアなど、使い勝手重視のローカル支持多数。中価格帯でローカルママから高支持を受けている。

Bonbijouの商品

【出典】Bonbijou Webサイト

Le Petit Society/Sea Apple/House of Holly(シンガポール)

ギフト向けの高品質ベビー服が人気。SGモチーフや肌触りの良さでお土産ベビー服として定着。

シンガポールの育児市場は輸入製品が当たり前の環境。世界中から優れたたくさんの商品が参入しやすい市場の中で人気を集めているこれらのブランドに共通しているのは、安心して選べる品質と使い勝手の良さ。

だからこそ、日本製の「安全性・機能性・時短設計」は、まだまだ広く知られていないけれど、体験すれば選ばれる可能性が高いものが多いと感じています。

シンガポールの子育て世代は育児グッズをどうやって選んでいるのか?

日本では「助産師さんが使っていたから」「産院でもらったから」という理由で育児アイテムを選ぶケースがよくあるそうです。

ですが、シンガポールでは「病院が勧めるから」という選び方はほとんどされません。

その代わりに重要視されているのが、子育て世代同士のリアルな口コミ。特にシンガポールは国土が狭く人口も少ないことからコミュニティが小さいので、現地のママたちから「それどこで買ったの?」と聞かれることがよくあります。

そんな「口コミ重視」なシンガポールの子育て世代が購入にあたって気にしていることをまとめました。

「★4.5未満」のレビューはスルー対象

ECサイトでのレビュー評価は、日本よりも遥かに重視されているように感じます。

特に「Shopee」や「Lazada」といったオンラインECで商品を検索したとき、星の数とレビュー数を最初に見る人が多いです。特に評価が「★4.5以上かどうか」は、購入可否の分かれ目になります。

購入するかどうか迷った場合は、WhatsAppやFacebookの育児グループに投げかけて判断するのもシンガポールでは日常的な光景です。

「誰か使ってる?」「本当に漏れない?」「サイズ感どう?」という質問に、スクショ付きで返答が集まることもしばしば。

以下の投稿は「Merries」のおむつ購入のために「大阪のどこのスーパーで買える?」とFacebookグループで相談し、おすすめ店舗が複数共有共有されているものです。

「Merries」のおむつ購入のために「どこで買える?」と相談しているやりとり

【参考】「Merries」のおむつ購入のために「どこで買える?」と相談しているやりとり

安全ラベルの「英語表示なし」は除外対象

シンガポールは輸入大国なので安全管理への意識が日本以上に高く、ベビーグッズも製品の外装に書かれた情報表示を必ずチェックする人がほとんど。

たとえば「BPA-free」「ISO/EN準拠」「オーガニック」などのラベルが英語で記載されているかどうかは、購入の決定打になります。

逆に、ラベルが小さすぎたり、日本語だけで何が書いてあるかわからない商品は、どれほど有名ブランドでも「よく分からないからやめておこう」となりやすい傾向も見られます。

シンガポール市場に進出を考える際には、パッケージの表記は必ず気をつけてください。

薬局で買える馬油クリームを紹介する投稿

【参考】薬局で買える馬油クリームを紹介する投稿。「全身に使える」「安心して重ね塗りできる」とのコメントがある。

時短できる根拠を数字で見せると刺さる

時短に貢献するアイテムであるということを数値で証明できる商品であれば、値段が多少高くても評価されやすい傾向にあります。

たとえば、粉ミルクのキューブタイプや、軽量・折りたたみ可能な抱っこ紐などはその代表例です。

「10秒で湯戻し」「1秒開閉」「350gで折りたためる」

といったように、便利さを長々と説明するのではなく、秒数や重さで伝えられるとより子育て世代の心に響き、口コミが広がりやすくなるはずです。

モンベルの20Lバッグを使った人の投稿

【参考】モンベルの20Lバッグを使った現地ファミリーが「超軽い・防水・使いやすい」と紹介している投稿。価格やサイズ感まで即共有されている。

シンプルさと写真映えが好まれ、キャラものは避けられがち

見た目においては、「パステルカラー」「ニュートラルカラー」「北欧調」の圧倒的な人形を得ている印象があります。

逆にキャラクター柄やビビッドカラーは「派手」「子どもっぽすぎる」と敬遠されている様子を子育て世代のコミュニティで度々目にすることがあります。

もちろんキャラクター柄やビビッドカラーを好む層もいますが、最近の感度の高い親はどちらかというとパステルカラーやニュートラルカラー、北欧調が好まれています。

特にシンガポールではベビー用品はプレゼントで購入される場合も多いため、ギフトとしても「映えるかどうか?」という点も評価基準のひとつになっています。

Edison Mama トレーニング箸 mini

【出典】「プレゼントにも良さそう」と現地ママに人気な「Edison Mama トレーニング箸 mini」のラインナップ。

病院よりも子育て世代からの口コミ

シンガポールには、月齢ごとのWhatsAppグループやFacebookグループなどが多数存在しています。ここでの口コミがかなり大きな影響力を放っていて、私自身も日頃からものすごく活用している一人です。

特に「これ使って良かった」「夜泣きが減った」と言われた商品は、即検索・即購入の対象になるほど。

病院推奨よりも、信頼できる子育て世代の口コミこそが商品選定の決め手になっています。

ちなみにアメリカの掲示板型ソーシャルメディア「Reddit」に、Pigeonの哺乳瓶について「乳首が自然で混乱しない」という投稿があり、これをみて私自身も購買することにしました。

RedditでのPigeon哺乳瓶の評価

【参考】RedditでのPigeon哺乳瓶の評価。「乳首が自然で混乱しない」という実体験が書かれていて、かなり説得力がある。

このようなSNSグループに投稿される情報は、アフィリエイトのような企業のPRよではなく「自分たちのコミュニティが本当にいいと言っているかどうか」ばかりが書かれているので、大変信頼されています。

さいごに:こんな日本ブランドは選ばれる──Vivid Creationsからの提案

シンガポールの育児市場は規模的には小さいものの、海外進出を考える日本企業にとっては「海外市場でも自社の商品が口コミで広がり、売り上げにつながるか」を推しはかるテストマーケティングの場として大変おすすめです。

特に無名のブランドが口コミを得るには実際に使用してもらえる場を提供することが必要不可欠なので、年に数回開催される「Mummys Market」や「Boutique Fair」といった催事への出店が最も取り組みやすいと考えられます。

ブティックフェアの会場の様子

【参考】Boutique Fair の様子

もちろんただ催事に出店するだけでは、市場で支持を集められるかを推し測る材料集めとしてのテストマーケティングとしては不十分。「Shopee」や「Lazada」といったオンラインの購入先での評価や、子育て世代のコミュニティでの口コミ拡散をどのように攻略すべきか、検討する必要があります。

また、実際に需要のある商品は「時短できて、安心できる品質で、ギフトにも良い映える商品」ということはご紹介してきましたが、実際どんなジャンルに商機があるのかも現場でリサーチすべきです。

そこで弊社では「Mummys Market」や「Boutique Fair」といった催事へテストマーケテングとして出店する想定で、実際の使用感を試して口コミが生まれやすいと考えられる次の3つのジャンルを検討しました。

特にシンガポールには「人がまだ知らない魅力的なものを持っていたい」という気質が強いので、聞き慣れない日本のブランドであっても、手に入れてるプレミアム感があるものには反応が早い可能性が非常に高いです。

なので、以下のジャンルでまだ知られていない魅力的な商品をお持ちの場合は、ぜひ参考にしてみてください。

(1)授乳や離乳食関連

「計量不要」「湯戻し10秒」「片手で開けられる」など、使う側の苦労を先回りして削ってくれるアイテムは、共働きで忙しい人が多いシンガポールの子育て世代の間で「神アイテム」としていつも爆発的な人気を得やすいジャンルになっています。

ただし、安全性や品質については必ず「英語でパッケージに表記があること」が必須。無添加・SLSフリー・BPA-free・EN/ISO 規格など、安全性の証明は英語で大きく明記できていないと、それだけで検討リストから除外される可能性が高くなってしまうからです。

特に医師や研究所のエビデンスを一行入れるとより信頼性が増すので入れられたら入れましょう。

(2)ギフト向けのベビー服や雑貨

「涼しくて、洗えて、写真映えする」というポイントが揃っている商品であれば、年中常夏のシンガポールの子育て世代の心に響く可能性が高まると考えられます。

特に今治ガーゼやエアリズム素材のような、肌触りの良さが伝わる日本独自の技術や素材は、贈り物としてすでに選ばれる力があります。

「パステル」「北欧調」「今治タグ」のように、写真で良さが伝わるデザインとパッケージ、人気を集めやすい色や柄でギフトBOXを用意できると、催事への出店で出会ったバイヤーとのご縁を機に商談の機会が広がる可能性も考えられます。

また、少し難易度が高くなりますが、百貨店のギフト棚に陳列できるような機会が得られたら、それだけでギフトとしての価値が証明されて、購入してもらえる可能性が高まることも考えられます。

(3)おでかけ用の軽量ギア

シンガポールでは、年中常夏の暑さと公共交通での移動がほとんどです。だからこそ「軽くて、畳めて、洗える」ことはかなりの価値があります。

「350gの抱っこ紐」や、「5秒で開くベビーカー」、「コンパクトで多機能なマザーズバッグ」というような、数字やビジュアルで納得できる工夫がある商品は、日頃の生活シーンをイメージしやすいのでとてもおすすめです。

特にこの記事でもご紹介したモンベルの「ポケッタブル ベビーキャリア」は本当にたくさんの現地ママ友に褒められたグッズだったので、需要があるなと個人的に実感しました。

シンガポールにいる「まだ誰も知らないけれど、いちど使ったら手放せない」という優れたベビーグッズを求める子育て世代。

その需要に応える取り組みとして、「テストマーケティングの場としてシンガポールでの催事出店に出展し、海外市場進出への足掛かりとする」というのは、海外進出未経験のメーカーでも踏み出しやすい取り組みだと思います。

弊社ではスポットの催事出店のサポートだけでなく、市場のリサーチやバイヤーとの商談サポートなども含めた中長期的なご支援も可能なので、「詳細を検討したい」とお考えの日本のベビーグッズメーカーの方がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽に以下のフォームよりご相談ください。

この記事がシンガポールだけでなく、将来的には世界中の「優れた日本のベビーグッズが欲しい!」と思っている子育て世代に、日本の商品をお届けできるきっかけを生む一助になれたら嬉しいです。