日本のブランドが海外富裕層に支持されている事例紹介
富裕層が多いと有名なシンガポールでマーケティングを行っている私たち。「富裕層向けにビジネスを成功したい!」とよく相談をいただきます。
富裕層向けビジネスの情報は常にアップデートしているのですが、その中でもこれは素晴らしい!と思った富裕層向けビジネスの事例についてご紹介します。
富裕層からの支持を得ている企業に共通しているのは「希少性」です。ぜひ事例からヒントを得てください。
【事例1】木村硝子(グラス)
木村硝子は驚くほどに薄いグラス、透明感があるグラスが特徴です。富裕層には日用品ではなく「芸術品」として人気を博しています。
有名な富裕層向け雑誌『Tatler(タトラー)』の編集長から、「シンガポールの富裕層の中でも口コミでじわじわと広がっていてコレクションとして集めている方もいる」という話も聞きました。
【出典元】木村硝子 Instagram投稿
特に木村硝子の特筆すべき製品である「クランプル」シリーズ」はとても人気。
多くの人を魅了し、あの有名なニューヨーク近代美術館(MoMA)の永久コレクションにも選ばれたほどです。
グラス表面のしわの感触や、氷を入れ、グラスを揺らすことで伝わる振動や音もすべてが洗練されています。
【出典元】木村硝子 HP
木村硝子が成功した理由の一つに、徹底して非常にニッチな市場に焦点を当てていることが挙げられます。
たとえば、「木勝(きしょう)」シリーズは、タンブラー、オールド、ショットグラスまで約130種類の切子のシリーズで、国内のガラス職人によるハンドメイド。
木勝シリーズの切子は、非常に繊細で技術も高く生産量が限られているので、主な顧客は一般販売ではなく飲食店。
特に独特の形状と機能性が優れているので「カクテルやワインをより美味しく引き立てる」とバーテンダーからの高い評価を得ています。
希少性が高いので、富裕層の間では所有していることが一種のステータスとなっているそうです。
【出典元】木村硝子HP
実際にシンガポールで木村硝子を検索してみると、ワインディストリビューターや高級インテリアショップを通じて、木村硝子の製品が紹介され、富裕層が自宅で特別なワイン体験を楽しむために購入している様子がわかります。
木村硝子は、アメリカやヨーロッパ、シンガポール以外のアジア国々でも、高級レストランやデザイナー家具ショップと積極的に提携し、世界各国の富裕層に親しまれる日本ブランドとして成功しています。
【事例2】斑尾高原(観光)
【出典元】PR TIMES, 斑尾ホスピタリティ 合同会社, 斑尾高原スキー場、2月の売上高は過去10年間で最高を記録, 2024年2月29日
長野県に位置する斑尾高原は、深いパウダースノーで知られており、訪日外国人に人気のスポット。
訪⽇外国⼈来場者数は10,000⼈と、全来場者のうち20%を占めています。特に最近、富裕層にターゲティングした施策が注目されています。
また、2028年までには2つのラグジュアリーホテルがオープンする予定で、富裕層向けのラグジュアリースキーリゾートとして再構築が進んでいるとのこと。
富裕層がスキー旅行に特に求めるのは「居心地の良い滞在先」と「食」ということから、スキーのみでなく滞在空間そのものとクオリティの高い食が楽しめるラグジュアリーホテルが期待されます。
シンガポールの富裕層の家族連れでは、冬にニセコや白馬リゾートにスキー旅行に行くことがステータスとなっていました。
ですがここ最近は、過剰な人気に対してこれらのスキーリゾート地が「混みすぎる」「周辺レストランの予約が取れない」といった声が聞かれるようになりました。
また、シンガポールではグループ旅行が盛んなので、「家族連れ何グループかで一緒にスキー旅行に行った」という話をよく聞きます。
これまでニセコや白馬に向かっていた富裕層の家族連れで「第2のニセコ」「第2の白馬」を探している層にとっては、斑尾高原が新たな選択肢になるのではないかと思われます。
今後の動向がたのしみです。
【事例3】零響(酒)
零響(れいきょう)は、東北宮城県にある新澤醸造店が手掛ける日本酒ブランドです。
【出典元】株式会社新澤醸造店 Webサイト
原料となるお米全体の99.15%を削り、残りの0.85%の部分だけでお酒を醸した「精米歩合0.85%」という、信じられないほどの精緻な製造過程で作られている日本酒。
その類い稀な製法から「世界一精米した酒」として話題になり、海外市場では日本酒愛好家が年々増えていることもあり、世界中の富裕層からの注目を集めました。
流通数は国内・アジア・欧米市場で各333本、世界で年999本。
非常に希少なため、一部の富裕層やコレクターの間で非常に高い評価を得ており、価格はなんと1本40万円前後!
手に入れること自体がステータスとなっており、ただの日本酒ではなく「飲む芸術品」として認識されています。
さいごに
今回ご紹介した3つの事例は、日本の伝統や独自性を活かしながら希少性を全面に打ち出し、海外の富裕層に高い評価を得て成功している日本ブランドです。
それぞれの業界において、富裕層市場での確固たる地位を築いています。
富裕層からの支持を得ている企業に共通している「希少性」は、海外市場の富裕層向けビジネスをこれから展開しようとされている方にとって、絶対に無視できないポイントです。
弊社ではより詳しく個別のご状況を伺った上で、シンガポール市場の富裕層向けビジネスについて意見交換をすることが可能なので、ご相談をご希望の方はぜひお気軽に以下からご連絡ください!
本記事が日本企業の海外市場進出にとって、参考になればと願っています。




