Vivid Dialogue vol.1 「働き方」 【沖縄県伊江島在住 大房ちひろさん】X【Vividデザイナー 籠島】
皆さん、こんにちは。
Vivid Creations デザイナーの籠島です。
突然ですが、今回は弊社ブログの新企画をご紹介します!
その名は、「Vivid Dialogue」。
「Vivid Dialogue」は、弊社と関わりのある方々と、対談形式でさまざまなトピックについてお話していくコーナーです。
今回は私が最近気になっているテーマ、「働き方」にフォーカスしたいと思います。
対談してくださるのは、沖縄県の離島・伊江島在住で、現在も弊社を遠隔でサポートしてくれている、大房ちひろさんです。
【 Vivid Dialogue:「働き方」 】
大房 ちひろ
神奈川出身、ハマっ子。青山学院大学卒。イギリスへ留学後、Vivid Creationsでのインターンを経て、東京のIT企業に就職。都内OLの傍ら、全国津々浦々の地域へ赴く。地球の仕事大學教養学部3期生。2017年に沖縄県伊江島へ移住し、現在は「世界とつながる島暮らし」を体現すべく邁進中!
Vivid Creations 籠島
美大を卒業後、数社の制作プロダクションを経てVivid Creationsに入社。過去にオーストラリアやイギリスでワーホリを経験。自分が知らない世界や文化に惹かれ、デザイナーという経験を組み合わせて、私は何ができるかなあ!とシンガポールから考える日々。
ハマっ子がなぜ島暮らし? 離島在住のちひろちゃんの「働き方」が気になる…
パブリックな場だけど、いつも通り「ちひろちゃん」と呼ばせてください!(笑)
ちひろちゃんって、元々は横浜出身で、大学卒業後にVividでインターンを経験。その後は東京で就職したんですよね? なのに、なぜいま伊江島に??
東日本大震災を機に「場所に縛られずに、複数の生業で生計をたてたい」と考えて。ですが、修行と思って励んでいた『東京でのOL生活』は、職場と自宅を満員電車で往来する日々の繰り返しで。次第に「私なにしてるんだろ?」と疑問を抱いて。いま思えばそれが全てのはじまりでした。

確かに、世の中がこれまで以上に予測不可能になっているので、いままでの「働き方」は一層当たり前ではなくなってきてると、私も感じてます。
これまでの「働き方」を強いるように感じることもあります。満員電車とか。(笑)
あと、東京のような都会だと特に、情報や刺激は多くても、無駄な時間や余計な経費も多いので、自分自身に向き合う「余裕」がつくりにくいなと感じて。
なるほどー。余裕って大事ですよね。意外とそういう時間に考えることが、仕事においてもヒントになること、私もよくあります。
ですよね!そこで、思いきって「地方や離島・僻地と呼ばれる場所に移って、その場所から海外に接続し、生計を立てる」ということにチャレンジしてみたくなって。ご縁があって引っ越した沖縄本島から、さらに伊江島へと渡ったのが、2017年でした。
実際、多くのことが場所を選ばずにできるもんね。Vividでも、週一回は好きな場所で仕事ができる「Flexi Plece」を取り入れてるけど、むしろ生産性が上がってうまく仕事ができてます。
弊社の取り組み「Flexi Place」については以下をご覧下さい!
2019年も後半戦に突入!上半期で実施した社内の取り組みをご紹介します
https://vivid-creations.biz/blog/work-environment/

会社に身を任せきったり、与えられた仕事をただやるのではなく、自分で仕事をみつけたりつくったりする「生きる力」が問われてると思います。ちひろちゃんは、いまは伊江島で具体的にはどういう「働き方」をしてるの?
現在は、伊江島をPRする観光関連の仕事を主としていますが、伊江島の特産品を仕入れて沖縄本島で行商したり、学校で講師をしたり。あとは、Vividのブログ執筆をさせていただいてます。その他も県内外・国内外、さまざまな方々とお仕事させていただいています。

まさに、パラレルワーカー!
ということは、長年夢だった「働き方」を実現できているということ?
まだまだ時間の使い方や、継続的に取り組むための仕組みづくりなど、試行錯誤です。
あと、田舎に暮らすと、お金にならない「務め」もかなり重要な仕事なので…。
お金にならない仕事…、「務め」ですか。
はい。具体的には、地域行事への協力や、ご近所づきあいなどのことです。
仕事が終わったあとに、陸上練習、地域清掃、芸能の稽古など、様々な「務め」が待っています。旧盆に踊るエイサーの練習などは、夏場の約1か月ほぼ毎日あるので大変です。

言われてみれば、お金にならない「務め」って日本に昔からあるひとつの考え方だよね。
シンガポールでは、清掃活動を行う人はきちんと賃金職員として雇われて働いている。シンガポールだけでなく、都心部だったらどこの国もそうなのかな?
地域ならではの「務め」という概念はなくて、「働く」=「対価が得られる」という価値観なのかもしれませんね。

じぶんで「働き方」を変えていく、デザインしていくということに、どう向き合うか?
ちひろちゃんの、「ひとつの会社や場所にとらわれない働き方」にはとても興味があります。一方で、やりたいって言って簡単にできるものでもないと思う。どうやって自分で仕事をつくっているんですか?そういうチャレンジとどうやって向き合っているの?
いわゆる自営業の足掛けになるような取り組みを、どう見つけて始めていくのか、ということだと思うのですが、正直私もよくわかってません(笑)
ですが、田舎に行けば行くほど、圧倒的に自営業が多いのは事実。しかも、テクノロジーもマーケティングも必要ない地場産業が多く、非効率なビジネスも多い。周りを見ているとどうしても、「もっとこうしたら?」と言いたくなってしまうんですよ。
なるほど、外部で経験を積んだ人ならではの感覚であり、担える役割なのかもしれないですね。
お節介にならないように気をつけつつ、気になったことを話すようになったある日、「お前の好きなようにやってみろ」と背中を押されたことがあって。
言った手前、やらざるを得なくなり、やっているうちに規模がひろがっちゃった。そんな感じで任せていただくお仕事が増えていったような感じです。
肩の力入れて「仕事をつくっていこう」というのではなくて、「やれるとこからやっていく」って感じが着実に実っていったんですね~!
そんな感じのスタートなので、あまり参考にならないかもしれません…。(笑)
ですが、離島・僻地と呼ばれるような場所は、都会と違って、経験を積んだ人が貢献できるチャンスも、ノウハウが活かせる分野も見つけやすいと思います。とにかく課題だらけなので。
ちひろちゃんは、自分が地域に与えている「価値」について、どう感じていますか?
うーーーん、、、難しいですね。正直自分がよいと思っていても、「価値」とも思ってもらえてないものもあります。
一方で、口で説明しても見向きもされなかったことが、実際に成果が目に見えてくるとその「価値」を評価してもらえる場合もある。
…そもそも、「価値」ってなんですかね?

Vividでは「価値をつくる」ということをいつもみんなで話し合うけど、私にとってはいまだに結構考えるのが難しい。
好きなこととかは沢山あっても、それを「価値にする」と考えた時に、思わずフリーズしてしまう。お金になるってことだけが「価値」って考えはちょっと違うと思うし。「価値」って考えると難しい言葉だよね。
そもそも、価値を与える側が「これが価値です」と人前に出すことって無くて、受け取る側が「これは価値だ」と見出だすもの。受け取る側が認めることで、はじめて「価値を生み出すひと」が存在すると考えてます。
対話やコミュニケーションなしでは「価値」は生まれない。私のような都会育ちの人間が、地域に「価値」を提供できているかは、その関係性次第です。一方で、自分も地域の一部でもある。なので、互いに緩やかに関わる中で、自然と新しい風やよい変化が生まれたらと願っています。
また、自分と地域の間でだけではなく、国内外の外部の方々ともつながって、異質な掛け合わせから次々と新しい変化が生まれていったら面白いなと。それが私の提供できる「価値」とみていただけるようになったら、これほど嬉しいことはありません。

国境や環境を越えた「働き方」のジレンマ。いまの課題はなんですか?
ひとつ、思い切っていまの自分の「働き方」について、告白したいことがあります。

なになに!? なんでしょう??

私はリモートワークでこれまでVividのブログを執筆させていただきましたが、実は、自分ではいまだに納得いかない部分もあって…。

そうなの?!こちらとしては結構スムーズにできていると思ってたんだけど…(汗)

そう言っていただけると嬉しいのですが(笑)
離島に住んでいると、いま街で流行っていることなどのリアルな情報が得にくくて、ましてや最先端を行くシンガポールの状況はキャッチアップするのが大変なんです。
働くスタイルもスピード感も、ウサギと亀ほどちがう。地域ならではの「務め」も重要な日々の暮らしの中で、猛スピードで資本主義ど真ん中をいくシンガポールの環境と仕事するのは、それだけで結構、隠れた緊張感があります。

結局、自分がいるところでしか本当に「現在起きていること」って実感できないんですよね。vividが、日本の自治体様のPRやインバウンド事業を担当させていただくときに『強み』だなと思うのは、そういう現場のリアルを知っていて、海外の現地生活者の視点をもってPRできることだなと感じてます。
おっしゃる通りですね。「現場を知っている」という強みは、現場にいないと得られないこと。私も「地域にいて世界とつながって仕事をしている」という状況を、もっと自分の強みや個性にできたらなと思います。

すでに地域と世界をVividとは違う視点でみつめているちひろちゃんの発想や着眼点は、私たちにとって良い刺激になっていますよ!
やっぱり、伊江島のような1つの拠点にずっといるより、ほかの場所にも動く方が得られる情報量や刺激は多いと思う?

そうですねえ。逆に、今後世の中にリモートワーカーが増えることを想定して、そういう人が集まる場をつくれば、自分が移動しなくても情報や刺激を得ることができるんじゃないかなと。実はこれは、目下取り組んでいることなんですが。

なるほど。自分が動くのではなくて、情報と人を自分の場所に呼ぶということですね。
それはつまり、伊江島にコワーキングスペースみたいな場所をつくるっていうこと?
偶然居合わせた人たちが学びあえる「コラーニングスペース」というイメージです。
リモートワーカーの作業場であり、観光客の体験の場であり、島の大人の生涯学習の場であり、島の子どもたちが宿題をやる場であり…。
わお! これはいろんな人たちが一堂に会するような場所になりそうですね。
私も完成したらぜひ伺いたい!

様々な人々にとってのサードスペースとなるような場として、垣根なく交わり、各々やりたいことやれるような空間にできたらと考えています。
中身はまだまだなんですが、現在一部の地域の方々がやる気満々なので、なんとか形にしたいなと。

コワーキングスペースは結構世の中にありますが、子どもたちの勉強スペースって面白いですね!差別化が難しいだけでなく、個人の好みに合わせて細分化して「マス」という考え方が通用しなくなってる現代。様々な人が行き交い、そのひとたちの捉え方で場がつかわれるというの、いいですね。

私自身が学びたいことを学べる場にもしたいとも考えていて。ゆりさんが手掛けるデザインという分野は、いまとても興味があるものの1つです。
デザインができるようになりたいという人も伊江島にいるので、いつか簡単なワークショップをしていただけませんか?(笑)
デザイン講習ですか?!いつでもやりますよ!
デザインの技術だけでなく、そもそもの『考え方』も大事になってくるような気がします。
デザインへの考え方ですか… 面白そうですね!
ゆりさんはデザインするときに、どんなことを大切にしてますか?
すごく基本的なことなんですが、「これは何のために?」っていうところを必ずしっかり考えることです。
特に、パンフレットのデザインだけ、とか全体のプロジェクトに対して一部のデザインだけを発注される場合は、あまりに一部すぎて全体がかすんでもみえない場合が多々あります。

なるほど~。確かに『デザインする』ことしか見えてなければ、そもそもの目的を見失って本末転倒、ということになりかねないですもんね。
そうなってくると、ただの見せ方のバリエーションをつくるだけの仕事になってしまう。もちろん最終的なアウトプットのクオリティが大切なんだけど、そこにたどり着くまでには、プロジェクトのビジョンや意図を理解すること、共感することが大切なんです。
逆にビジョンや意図がしっかりと組み立てられてないプロジェクトは、いくらがんばってもいいアウトプットにならない。だから、できるだけプロジェクトの根幹から関われるように努めていますね。
面白い! 地域の課題解決にも似たようなところがあって、勉強になります。
これは先ほど仰っていたデザインに関する『考え方』とリンクするように感じますが、当たってますか? ぜひ伊江島でワークショップ、お願いします!

以上、第一弾の「Vivid Dialogue」いかがでしたでしょうか?
弊社の周りには個性あふれる方々がたくさんいらっしゃいます。
次回はどんなトピックで、どんな方と弊社のスタッフがお話しするのでしょうか!?
ぜひ今後ともお楽しみください。
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