シンガポールの訪日イベント「Japan Travel Fair」 初のバーチャルイベント企画・開催
日本政府観光局(JNTO)がビジット・ジャパン(VJ)事業の一環として毎年開催していたイベント「Japan Travel Fair」が、2022年は「Japan Fair 2022」としてオンラインで開催されました。
本企画は新型コロナウイルスの影響でオフラインイベントが開催できない中、いかにオンラインで情報発信をし続けて訪日旅行のニーズを高め、海外旅行が再開した時に日本を選んでもらうかに焦点を当てて、戦略的に取り組んだ結果、
- シンガポールの大手ニュースメディアである「Strait Times」をはじめ、ローカルメディアの24件でイベント情報が掲載・拡散
- 特設サイトに7万8,000以上のユニークユーザーが訪問(リアルイベントの目標来場者数を上回る結果)
- 参加者の86%が「日本に行きたいと強く思った」と事後アンケートで回答
など、シンガポールでも話題となり、好意的な成果を獲得しました。
本事例紹介では、オンラインイベント「Japan Fair 2022」で開催した内容や、注力したポイントなどをご紹介させていただきます。
※弊社は、2020年4月〜2022年3月にかけて、JNTOシンガポール事務所の「シンガポール市場における情報発信・広告宣伝事業」を受託し、本イベント「Japan Fair 2022」は、その事業のうちの1つの企画です。
「Japan Fair 2022」実施概要

特設サイトのトップページ。特設サイトには4つの会場(バーチャルツアー会場、お土産会場、オンラインイベント会場、暮らすように旅する会場)を制作し、訪日旅行ができないなか、オンライン上で訪日旅行を体験できるコンテンツを提供した。
■開催日程:
2022年1月28日(金)~3月13日(日)
■参加団体:
日本側出展8団体、航空会社、シンガポール現地の旅行代理店
■主催:
日本政府観光局(JNTO)シンガポール事務所
■後援:
在シンガポール日本国大使館
■開催場所:
”JAPAN by Japan”内の特設ページ
■実施内容:
オンライン上に4つの会場を設置
- バーチャルツアー会場
- 日本各地で過去に開催されたバーチャルツアーの録画を紹介
- お土産会場
- シンガポールで購入できる日本各地の商品を紹介
- オンラインイベント会場
- 3日間で10つのオンライン観光ツアーを実施
- 暮らすように旅する会場
- 日本に暮らしているようなディープなコンテンツを紹介
■目的:
- 将来的な訪日需要喚起が主な目的。
■弊社の支援概要:
- 企画の全体設計・運営、関連団体との調整
- メディア向けプレスリリース配信およびフォローアップ
- 特設ページ制作
- メッセージ動画制作
- オンライン広告運用
- オンラインイベント運営(オンラインツアーの運営)

バーチャルツアー会場。過去に開催された日本各地のバーチャルツアーを特集した。
お土産会場のページ。シンガポールで購入できる日本各地の商品を紹介した。
暮らすように旅する会場。日本各地の地元でしか体験できない観光コンテンツを紹介した。
10つのオンライン観光ツアーで高い満足度を獲得
「Japan Fair 2022」では、3日に渡って10つのオンライン観光ツアーが開催されました。
イベントは日本政府観光局(JNTO)が運営するFacebookページ「Visit Japan Now」で生配信され、ページをフォローする94万のFacebookフォロワーに向け発信されました。
弊社は10つの団体と、企画内容の調整からリハーサル、本番まで調整を重ね、コンテンツ作りと配信を行うまでの過程には、シンガポール市場向けに少しでも良いコンテンツを作りあげるために熱量を注ぎました。
特に、オンラインのイベントコンテンツでは、内容に満足できなければすぐにユーザーは離脱してしまうので「いかに視聴者の興味を引きつけ続け、楽しんでもらえるか」を考えることがポイントです。
「Japan Fair 2022」では事後アンケートの結果、参加者の86%が「日本に行きたいと強く思った」と回答し、高い満足度を獲得できました。
長野県でのオンライン観光ツアーの様子。
オンライン観光ツアーからの離脱を防ぐためには、臨場感のある情報発信を行うなどの工夫が必要不可欠です。
具体的には、視聴者とのコミュニケーションが双方向になるようにクイズを行ったり、生配信の部分と事前に収録された動画を組み合わせるなどの工夫が要求されます。
またそのほかにも、ネット状況の不安定さや、機材のエラー、天気の問題など、生中継でオンライン観光ツアーを配信する際には気を付けるべき点が多数あります。
そのため、このような問題をチームで連携しながら解決し、地域の魅力が伝わるコンテンツ作りをすることも、視聴者を飽きさせない工夫と同様にとても重要なポイントになります。
今回の「Japan Fair 2022」では、本番時にシンガポール側でネットのエラーが発生したものの、ライブ配信は全てスムーズに実施ができました。
オンライン観光ツアーを成功させる秘訣は、以下のブログで詳しくご紹介していますので、これからオンライン観光ツアーを実施予定の方はぜひ参考にしてみてください。
戦略的なメディア向けの情報発信で多数の掲載を獲得
本イベントでは、プレスリリースの作成からメディアリストの作成、配信、フォローアップまで、弊社で担当させていただきました。
シンガポール市場に多くいる訪日観光ファンに向けて「もうすぐ日本へ旅行ができるかもしれない」という期待を感化することを前面に打ち出して配信しただけでなく、配信先への個別のフォローを実施しました。
結果、シンガポール国内のメディア数自体がそもそも少ない中で24件の掲載を獲得し、非常に大きな露出を達成しました。
メディア掲載例:
弊社ではこれまで数多くのPR事業をサポートしてきましたが、実際のところ、プレスリリースを配信してもメディアから反応が少ないこともよくあり、メディア掲載を実現することは簡単なことではないと感じています。
なぜなら、当たり前のことですが、メディア側は絶えず様々な情報を受け取っており、読者にとって魅力的なコンテンツかどうかを見極めて取捨選択しているからです。
そのため、プレスリリースの作成には戦略性が求められるということを十分考慮して配信しなければ、掲載数を獲得することは非常に困難です。
具体的にはメディアに取り上げられやすいように、世の中のトレンドや読者が気になっている情報を盛り込むことがポイントとなります。
さいごに(2023年に向けて情報発信を強化)
2022年4月からは、本格的にシンガポールからの海外旅行が開始しています。
具体的には、ワクチン接種さえ完了していれば、PCRの検査もなしでシンガポールに入国することができるようになったので、多くのシンガポール人が海外旅行を始めています。
シンガポール国内の規制も緩和され、ショッピングモールでの催事や大型のイベントが開催できるようになり、コロナ禍以前のような自由な生活が戻ってきている状況です。
日本も6月から団体旅行の受け入れが始まり、日本旅行へ行きたくてうずうずしていたシンガポール在住の日本ファンの熱が上がっている状況で、すでに渡航している方も多くいます。
そのため、今後は日本の旅行受け入れの状況に合わせながら、日本へ呼び込む強力な情報発信がより一層必要になると考えられます。
2023年にかけて訪日観光客をより多く呼び込めるように、今後も継続した情報発信と訪日観光施策がシンガポール国内で展開されることを願っています。



