輸入フルーツ大国シンガポールで日本の果物はどう売られているのか

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一人当たりの年間の果物消費量が、世界平均より約10kg以上も多いシンガポール

フルーツが大人気な国ですが、国土が狭いので自国で生産できず、ほとんどを海外からの輸入に頼っています。

安くて美味しい南国フルーツから高級フルーツまで、様々なフルーツが流通してますが、日本産の果物は高級フルーツとして認知度があり人気です。

しかしながら、流通量はまだまだ少ないので、シンガポールの市場に進出できる余地があると感じています。

特に、日本産のぶどう・もも・かんきつ(ミカン以外)・いちごは、日本政府が積極的にシンガポールへの進出を後押ししているので、追い風になることでしょう。

日本産フルーツの輸出をお考えの方は、この機会にシンガポール市場への取り組みをご検討されてはいかがでしょうか?

このブログでは、シンガポールで流通する果物や、購入できる場所、日本産果物の流通事情などを、シンガポール在住ならではの視点で具体的にご紹介いたします。

ぜひ参考にしてみてください。

■「シンガポール果物」シリーズ

輸入フルーツ大国シンガポールで日本の果物はどう売られているのか(本記事)

【売り方編】輸入フルーツ大国シンガポールで日本の果物を売るときに知っておきたいこと

シンガポールは「輸入フルーツ大国」

シンガポール人は世界的に見ても、世界平均より10kg以上も1人当たりの年間フルーツ消費量が多い国です。

ですが、シンガポールは国土が小さく自国で生産することができないため、市場に出回るほとんどが輸入フルーツ

様々な国から果物が集まってきていますが、基本的にはバナナやオレンジ・パパイヤなどの南国フルーツが日常的に食べられています。

2019年の統計によると、輸入元トップ5は以下の国々で、マレーシアや中国からの輸入量が全体の5割を占めています。

シンガポールから距離も近いため、より新鮮で安いフルーツがたくさん入ってきています。

一方で、日本は「その他」の中に分類される67の国のうちのひとつで、市場の中でかなりの少数派となっています。

シンガポールでは手に入りにくい、四季折々の美味しい果物も日本にはたくさんあるにも関わらず、地理的にシンガポールと近い割に流通量が少ないことがわかります。

【出典】Singapore Food Agency​​, Average yearly import quantity and import price (p.6)

シンガポールで大人気の果物はどう売られているか?

実際にどのようにシンガポール国内で果物が流通しているかというと、日本と比べて身近なところに新鮮なフルーツを食べれる場所が多いというのが一番の特徴です。

たとえば、シンガポールにある団地「HDB」の下には、ホーカーセンターと呼ばれるフードコートのような食事ができる場所があるのが一般的です。

このようなホーカーセンターにもフルーツ屋さんがあるのをよく目にします。

自炊するよりも外食をすることの方が多いシンガポール人にとって、HDBの下にあるホーカーはまさに台所のようなもの。

出勤前にフルーツ屋さんに立ち寄って、おやつ替わりにフルーツを買っていく人も多いです。

また現地スーパーは日本のスーパーより大きい果物コーナーがあります。様々な南国フルーツで賑わっています。

 

大型ショッピングモールの中にも、フルーツ屋さんがよくあります。

好きなフルーツを選んでジュースにしてくれるスタンドもあり、日ごろから簡単にフレッシュな果物を手に入れることができる環境があります。

 

また、スーパーの果物売り場には、主要なフルーツの輸入国以外の世界各国のフルーツが販売されています。

NTUC Fair Priceでは、アメリカ産のぶどうが8シンガポールドルで(650円)で販売されていました。

オーストラリア産のいちごは250gで5シンガポールドル(400円)と、日常的によく食べる安価なフルーツの相場と比べて少し高いですが、日本産のいちごより低価格で売られています。

シンガポール国内の「日本産フルーツ」流通事情

日本産フルーツが入手できる場所は限られている

もちろん「日本産フルーツ」は現在もすでにシンガポール国内に流通しています。

ですが、日本産フルーツが手に入る店舗や機会は、ほかのフルーツと比べてかなり限定されています。

日本産フルーツが入手できる場所の例としては、たとえばシンガポールで大人気となっている「ドン・キホーテ(現地名:Don Don Donki)」には、日本の果物コーナーが設けられています。

フルーツの画像のようです

【出典】Don Don Donki Singapore Facebook より

 

また、シンガポールのISETAN(伊勢丹)では、日本産の高級フルーツ展が実施されることもあります。

シンガポール国内で日本産フルーツを店舗から購入することができるのは、こういった日系のスーパーが主流です。

 

一方で、最近ではECサイトから日本産フルーツを購入することもできるようになっています。

【出典】MomoBudホームページ

【出典】KYOHO-YA 巨峰屋

日本政府がシンガポール輸出を支援する4つの果物

シンガポールでは手に入らないような高品質で美味しい果物が、日本にはたくさんあります。

ですが、現状は限定的な販路に留まっている印象で、デパートのスーパーなどのようにより現地生活者の身近にある店舗に卸すことができれば、日本産果物の輸出量をいまよりも増やせるという可能性を感じます。

実は日本政府が日本産果物の海外輸出にチャ レンジする事業者を強く支援しており、シンガポール市場向けの輸出支援対象となっている以下の果物については、具体的な支援内容が紹介されています。

  • ぶどう・もも
    • 輸送中の鮮度を保持するための最適条件の体系化
  • かんきつ(ミカン以外)
    • 中晩柑の供給拡大による春節の需要期への対応強化
  • いちご
    • 産地と直結した輸送体制の構築、イチゴの鮮度保持輸送のための最適条件の体系化

実際に2019年に静岡県で輸送実験をした事例もあります。

日本政府はこれらの取り組みを中長期的な視点で捉え、輸出に取り組む事業者の基盤を強化し、2030 年5兆円の目標達成を目指すとしています。

上記4つの果物に携わる方は特に、政府の後押しを活用してシンガポール輸出をご検討してみてはいかがでしょうか?

【出典】農林水産省, 農林水産物・食品の輸出拡大のための輸入国規制への対応等に関する関係閣僚会議(第12回), 2021/5/28

現地事業者とのコラボによる「日本産フルーツ」流通事情

果物そのものの流通ではなく、店舗やブランドを通じて日本産フルーツを食べることができる事例もあります。

たとえば、高級フルーツのオンランショップ「888seasons」は、​​岡山県のシャインマスカットを使用した「Sweet Mamori」と、ナガノパープルを使用した「Ai Yugen」の2つのタルトをオンラインストアで発売しました。

タルトは直径8cmで決して大きくないサイズですが、お値段はなんと1個で約2,500円(SGD$32)。

かなりのお値段にもかかわらず、ソーシャルメディアで予約注文を受け付けたところ、わずか2時間で100個のタルトが完売

おそらくシンガポールで一番高い​​タルトだったと思うのですが、飛ぶように売れました。

【出典】888SEASONS, *EXCLUSIVE SPECIAL* JAPANESE OKAYAMA SHINE MUSCAT TART – SWEET MAMORI

また、岡山県産のシャインマスカットは、温室で栽培された「高級品種」で、農家では最高の味を出すために、1本の木に1房しか栽培しません。

飴のような甘さと花のような香りが特徴で、シャインマスカットそのものも1房(約800g)で約13,000円(SGD$168)と高値で取引されています。

​​(写真)

【出典】888SEASONS, JAPANESE PREMIUM OKAYAMA 晴王 SHINE MUSCAT (PUNNET/ GIFTBOX)

そのほかにも、シンガポールの有名タルト店「Tarte by Cheryl Kohと和歌山県産フルーツの期間限定コラボは、弊社でご支援させていただきました。

和歌山県紀の川市の高品質の果物をPRすることを目的とし、普段日本の食材に馴染みがないシンガポールの方を含む、幅広い層にアプローチすることができたキャンペーンとなりました。

和歌山県のフルーツと著名パティシエによるタイアップ

さいごに(まとめ)

日本のフルーツは、「輸入フルーツ大国」シンガポールへの輸出量を増やせる可能性を秘めています。

次回は、今回の流通事情を踏まえたうえで、輸出増加に向けた取り組みについて、段階別により詳しくご紹介させていただきます。

シンガポールへの輸出に関しては、弊社がご相談にのることができます。

また他国での出店の場合も、弊社のパートナー企業をご紹介できる可能性があります。

日本産フルーツの海外展開をご予定中の方や、ご相談をご希望の方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。

 

■「シンガポール果物」シリーズ

輸入フルーツ大国シンガポールで日本の果物はどう売られているのか(本記事)

【売り方編】輸入フルーツ大国シンガポールで日本の果物を売るときに知っておきたいこと