日本食品の海外進出前にすべき4つのパッケージ対策

海外市場でのパッケージデザインのイメージ
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日本産の食品を日本で販売する場合は、商品名があるだけでどのようなものか想像できるものも多いですが、海外で販売する場合はそうはいきません

現地の人は、販売する食品のパッケージに表示されている食材を初めて見るという人がいたり、どうやって食べるものなのか検討がつかない人も多いからです。

にもかかわらず、「海外市場への販売に力を入れたい」という日本企業の方のなかには、日本で販売しているパッケージをそのまま海外に展開しようとするケースが少なくありません。

これでは現地の人の理解を得られない可能性が高く、大変勿体無いです。

パッケージにほんのひと工夫を加えることで、より海外市場に受け入れやすくなったという事例を、これまで現地の商談会やテストマーケティングに携わる過程で目にしてきました。

今回はそうした事例の中から、比較的すぐにでも取り組める「海外市場に受け入れやすくなるパッケージの工夫」をまとめました。

海外での展示会や商談会などに参加する際にも参考になると思うので、ぜひご一読ください。

【1】食べ方や調理方法がわかる写真や絵を表示する

言語文化や民族の違いに関わらず、人はほとんどの情報を「視覚」と「聴覚」という感覚的な部分で受け取っているといわれています。

海外市場で販売しようとしている商品のパッケージに、その商品が

  • どのような商品なのか?(辛い/甘い、お菓子/ご飯など)
  • どの様な食べ方をするのか?

などを、簡単にイメージできるような写真や絵をパッケージに表示するようにしましょう。

たとえば以下の商品はタイの食品ですが、説明がタイ語だけで書かれているため、文字情報からはどんな商品なのかわかりません。

ですが、画像があることによって「麺商品」であることは読み取れます。

また、エビがあるから「魚介系の味のようだ」、スープに赤みがあるから「辛いのかな?」など、商品の味をなんとなく想像することもできます。

一方で、こちらの商品は、同じタイの食品ですが、タイ語の表記しかありません。

なんとなく「調味料っぽい」ということまではわかりますが、油なのか、しょっぱいものなのか、馴染みのない商品なので想像ができません

ちなみにこれはナンプラーなのですが、魚のイラストを入れたり、使用して作る具体的な料理の写真が貼ってあると、商品の内容を理解してもらえる可能性が増えそうです。

 

もうひとつタイの食品の事例で、シンガポールで販売されている「パッタイの麺」をご紹介します。

そもそも日本人の私たちにとって「パッタイ」を自宅で作ろうと思ったとき、茹でるのか、炒めるのか、わからない人も多いのではないでしょうか?

もしくは、「パッタイ」そのものを知らない人には、作るきっかけすら起きないはずです。

こちらの商品はそのような疑問をもつ消費者を見越して、調理後のイメージや調理方法を写真で表記しています。

英語で説明がありますが、写真だけでも「お湯で茹でて、一旦それを別にうつして、野菜を炒めて、そしてそれを混ぜて完成そうだ…」と、調理方法のイメージができるようになっています。

このように調理方法や食材の原料に関する情報が、絵や写真でわかりやすくパッケージに表記されていると異国の地でも伝わりやすくなります。

ぜひ海外市場に食材の輸出を検討する前に、パッケージのデザインを改めて考えていただけたらうれしいです。

【2】パッケージにシールを貼って情報を追記する

上記のような写真やイラストの記載がない場合、パッケージを変更するのは費用もかかるので、なかなかハードルが高いかと思います。

ですが、追記すべき情報がある場合は、シールを商品パッケージの上から貼って補足することができます。

特に、以下のような対応を検討している方にはおすすめです。

  • 英語表記を追記したい
  • 認証シールを追加したい
  • 商品窓がないパッケージなので、中身の写真を見せたい
  • 調理方法や原料のイラスト・写真を追加したい

たとえば、ネスレの商品はシンガポール政府が認定している「ヘルシアチョイス」の認証マークをシールにしてパッケージに貼っています。

認証マークをパッケージに表維持すると、商談会でバイヤーが手にとってくれやすくなる傾向があります。

それは、認証マークがあると消費者がその食品を安心・安全なものだと認識しやすくなるので、バイヤーも仕入れを検討すべきだと感じる方が多いからのようです。

「ヘルシアチョイス」については、以下のブログで詳しくご紹介していますので、よろしければ参考にしてみてください。

まさかこんなものにも!ヘルシアチョイスがついている商品たち

商品のパッケージそのものを変えなくても、上からシールを貼れば情報を追加できるので、ぜひご検討ください。

【3】商品窓があるパッケージにする

品質に問題がないなら、パッとみて内容物がどのようなものなのかがわかるように、商品窓がついたパッケージにしてみましょう。

なぜなら、中身を見せた方がどのように食べたらいいのか、イメージしやすくなるからです。

たとえば、こちらの韓国の食品は、パッケージに原料の写真や英語表記がないので、商品窓がなければどんなものなのか全く見当がつきません。

商品窓があり、実際に商品を見れるので、色や形、質感などを確認することができ、少なくともどのようなものかは把握可能になります。

ちなみにこれは冷蔵の棚の中に陳列されており、「FISHCAKE」と小さく英語で書かれているので、魚肉の練り製品であることがわかります。

商品の品質管理に影響が出ないのであれば、商品窓があるパッケージを利用できないか検討してみましょう。

【4】現地市場の文化にあうパッケージを検討する

海外市場には、日本とは異なる文化があるので、その土地ならではの好まれるデザインや売り方がある場合が考えられます。

そうした情報をきちんと把握して、自社の商品に生かすことができないか、検討してみましょう。

海外市場で販路数を増やすためのヒントをみつけられる可能性があります。

たとえば、シンガポールでは「高級感のあるパッケージ」や「セット売り」をすると、売値が高くでも手にとってもらいやすくなる傾向があります。

シンガポールでは「お得な商品」への興味関心が強い国民性があり、値段が高くてもその価値を十分理解していれば大量に買う場合もあります。

こちらの商品は、お酒だけでなくお酒を注ぐカップがセットになって販売されていました。

食器とセットにしたり、一緒に使える調味料などがある場合はそれをセットにしたり、食体験をたのしめるお得なパッケージを提供できるとより効果的です。

また、華僑が多いため、高級感があるものや「縁起がいい」とされる赤を使った商品は、贈呈品として大変好まれます。

こちらの商品は実際に赤をベースにしており、カップとセット販売をしているお得感のある商品でした。

特に「金」「黒」「赤」は、比較的高級感を感じてもらいやすい傾向があるようです。

実際、弊社がご支援させていただいた小売店向けのアンケート結果によると、「高級そうにみえた」という結果が出たのは「金」「黒」「赤」がベースに使われているパッケージのものでした。

また、和紙などのこだわった素材が使われていたり、箱に入っていたりすると「高級感があると認識されやすい」というバイヤーもいました。

海外市場で支持されている日本のウイスキーブランドも、高級な価格になるほど箱やパッケージを使っています。

ポイントが詰まった優良事例紹介

シンガポール国内での調査を通じて、海外市場進出を意識して要点を押さえている良い事例だと感じたものがあります。

それは、Nisshinが販売している乾麺です。

以下のポイントを押さえていて、100点満点でした!

  • 商品の中身が写真になっているので、内容物のイメージがつきやすい
  • 英語表記がちゃんとある
  • 作り方がイラストで表記されている
  • シンガポールで人気な「黒」を基調とするパッケージになっている

また、商品の食べ方に関する内容ではありませんが、詳細がわかるQRコードも記載されていました。

さいごに(まとめ)

以上です。要点をもう一度まとめると、

  1. 食べ方や調理方法がわかる写真や絵を表示する
  2. パッケージにシールを貼って情報を追記する
  3. 商品窓があるパッケージにする
  4. 現地市場の文化にあうパッケージを検討する

日本産の食材が海外市場で受け入れられやすくするために「すぐできること」をまとめました。

これから海外進出を目指す食品関連企業の皆様にとって、お役に立てたらうれしいです。