ハラール認証がカップ麺にも!?シンガポール人の購買を左右するハラール事情
オーガニック、ヴィーガン、ハラールなどの特徴ある商品が出回るシンガポール市場。
海外から様々な商品が入ってきていますが、認証マークが付いていると圧倒的に手に取られる確率が高まります。
実際に商談会でバイヤーが興味を持つのは認証マークが付いた商品が多いです。生活の中で身近なローカルスーパーや、街で見かけるフードチェーン店でも認証の有無がいたるところで確認できます。
この記事では「ハラール認証マーク」に注目し、シンガポールでどのような商品にハラール認証が付いているのか、具体的にご紹介していきます。
海外市場展開に際して「ハラール認証マーク」の取得を検討されている方はぜひ参考にしてください。
■「ハラール認証」シリーズ
(1)カップラーメン・乾麺
Novenaという地区にあるシンガポール大手のローカルスーパー「ColdStrage」の麺コーナーには、約180種類の乾麺がありました。
この棚でハラール認証マークがなかったのは40商品で、ほとんどにハラール認証マークがついていました。

棚には日系大手メーカーの商品が多数並んでおり、他には近隣国のマレーシアやインドネシア、韓国の商品が並んでいます。日系メーカーのMYOJOと日清の商品には、ほとんどすべてにハラール認証マークが付いていました。

ハラール認証マークは、実は国によってさまざまなマークがあり、統一された1つのものがあるわけではありません。
このお店ではマレーシアのハラール認証マークがついている中華麺がありました。日本でもよくみるクノールの商品にもマレーシアのハラール認証が付いていました。

一方で、日清の商品にはインドネシアのハラール認証マークがついています。必ずしも「シンガポールのハラール認証マークを付けなければならない」というわけではないことがわかります。

ちなみにこのColdStrageでは、シンガポール、マレーシア、インドネシアのハラール認証マークがついている商品が陳列されていました。
そもそもハラール認証を取得するには、原料だけでなく加工する工場や同ラインで製造するものなどにも厳しく審査されます。
日本国内で製造しないといけない商品に関しては、ハラール認証の取得はかなりハードルが高いでしょう。
しかし一方で、海外の加工場で製造しても問題がない生産プロセスであれば、すでにハラール認証を取得している海外の加工場を活用して製造することで、ハラール認証を取得することもできます。これによりハラール認証の取得に対するハードルは一気に下がります。
実際に『日式カレー』というカップヌードルは、海外で認定されている加工場を利用することで、中小企業でありながら日系ブランドとしてハラール認証を取得しました。

『日式カレー』はどのようにして取得に至ったのか、弊社ではブランドを手掛けた担当者に独占インタビューをしましたので近々ブログにてご紹介させていただきます。
(2)お菓子
日本でもお馴染みのリッツ、オレオ、キットカット、かっぱえびせん、カルビーのポテトチップスにはハラール認証マークが付いています。
また、グローバル企業ではネスレが、日本企業では明治が手掛けている商品には、ハラール認証が付いている傾向がありました。


(3)パン類
パンコーナーに陳列された商品では、ほぼ全てにハラール認証マークが付いていました。

認証マークが付いていなかったのは日本の天然酵母パンだけでした。
ピタのラップや、マフィンなども含めて、この棚はほぼ全てハラール認証マークが付いていました。

(4)飲料類
ペットボトルに入ったお水・お茶
ハラール認証マークが付いている水やお茶があります。
日本の「綾鷹」にも認証マークが付いていました。

ペットボトル・缶・紙パックに入ったジュース
シンガポールやマレーシアのメーカーが手掛ける商品には、ほとんどハラール認証マークが付いています。
そのほか、コカコーラ、ヤクルト、ポッカの商品にも認証マークがついているのが確認できました。

コーヒー豆
コーヒー豆コーナーの棚には、アジア以外のメーカーの商品が多く陳列されていました。
欧米・ヨーロッパのメーカーの商品にはハラール認証マークはあまり付いていませんが、ネスレの商品には付いていました。

シンガポール人に人気の甘めのコーヒーには認証マークが付いていました。

また、シンガポールにあるスターバックスの店舗にはハラール認証マークがついているメニューはありませんが、こちらの棚に陳列された商品には認証マークが付いていました。
理由は詳しく調べてみなければなりませんが、販売元がネスレであることが関係しているようです。

日本の商品でも海外からコーヒー豆を輸入・焙煎するメーカーがほとんどです。
乾麺の章でご紹介した『日式カレー』のように、ハラール認証を受けた加工場で焙煎・製造することで、認証を取得できる可能性が考えられます。
また、コーヒー豆の場合は原料事態や生産から加工までのプロセスが他の加工品よりも複雑ではありません。場合によっては、調べてみたらすでにハラール認証の基準を満たしているケースもあるかもしれません。
日本のコーヒーブランドが海外進出する際には、ハラール認証の取得を検討してみるのは市場拡大のために有効な手段になるかもしれません。
ティーパックなどのお茶
シンガポールのメーカーが生産する商品には認証マークが付いていました。

日系の緑茶業界大手の企業が出す製品には、ハラール認証マークが付いていませんでしたが、中小企業のメーカーの商品には認証マークが付いていたので驚きました。

ハラール認証マークが付いている小谷穀粉の商品
(5)調味料:お醤油
シンガポールのメーカーがハラール認証マークを付けている商品を出してはいますが、全体的に認証マークが付いた商品は少なかったです。
日系大手のキッコーマンが手掛ける商品にもハラール認証マークは付いておらず、照り焼きソースだけ付いていました。

シンガポールやマレーシアのメーカーが手掛ける商品にはハラール認証マークが付いていました。

お醤油ではありませんが、チキンライスソースにはハラール認証マークが付いていました。

(6)ビスケット・クッキー
陳列棚に並ぶクッキー・ビスケット(写真)には、ほとんどハラール認証マークが付いており、付いてない商品はほとんどありませんでした。

シンガポールやマレーシアのメーカーが出している商品には、ほとんど認証マークが付いていました。

なかにはハラール認証マークが付いてないパッケージに対して、上から認証マークをシールで貼りつけている商品もありました。
さいごに(ハラール認証を取得した日系ブランド)
ハラール食品を求めている世界人口は、全世界の約25%にも上ると言われています。
シンガポール市場進出予定の日本の商品も、ハラール認証を取得しておくことで、シンガポールだけではなくインドネシアなどのイスラム市場への展開を検討することもできます。
しかしながら、ハラール認証を取得するのは簡単な道のりではありません。原料だけでなく使用する調理器具や加工場なども細かい規定があるので、正直日本で生産・加工するケースでは認証の取得はかなり難しくなります。
そのような中でハラール認証を取得した日系ブランドがあります。ハラール認証をどうやって取得したのか、ブランドを手掛けた担当者に独占インタビューしたので、次回ご紹介させていただきます。ぜひ参考にしてください。
■「ハラール認証」シリーズ
・ハラール認証がカップ麺にも!?シンガポール人の購買を左右するハラール事情(本記事)
・Coming Soon