代替肉先進国シンガポールの商品を9種食べ比べ!味とコスパはどう?

代替肉先進国シンガポールの商品を9種食べ比べした時の様子
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2年間で15社も新規参入している、シンガポールの代替食品市場

誰もが知ってるローカルスーパー「Fairprice」でも代替食品を購入できるほど、生活に身近な存在になってきています。

では、シンガポールでは実際にどんな商品が開発され、流通しているのでしょうか?

今回は、代替食品のリアルをお伝えすべく、シンガポール歴5年以上の日本人とシンガポール人の計4名で、シンガポールで流通する代替食品を食べ比べ、見た目や触感、味、価格などを評価した実食結果をご紹介します。

食べ比べたのは牛肉」「バーガー」「鶏肉」の3つのカテゴリから、合計9つの商品

結論から言うと、全体的に「代替肉は本物の肉に比べてると改良の余地あり」というのが正直な感想で、技術力のある日本企業は市場に参入して活躍できる可能性があると強く感じました。

しかし、限りなく本物のお肉に近いような驚くべき商品もすでにあったので、今後開発が進めば、本物のお肉と区別がつかないほど美味しいものが出てくると確信しています。

まだまだ伸びしろがたくさんある、代替食品市場。

技術力がある日本企業も市場参入し、より高品質な代替食品が世界に流通する日が来ることをたのしみに、本記事が参考になることを願っています!

■「シンガポール 代替食品」シリーズ

 

「牛肉の代替肉」と「本物の牛肉」を比べてみました

ネクスト焼肉シリーズとして売り出された商品である「NEXTカルビ」と「NEXTハラミ」。

一般的な食肉用の「カルビ肉」と「ハラミ肉」と食べ比べてみました。

出典:ネクストミーツ公式オンラインショップ

NEXT MEATSは、植物由来の代替肉によって過剰な畜産を減らすことで気候変動の問題を解決することを掲げ、2020年6月に立ち上がった代替肉スタートアップ企業です。

世界初の焼肉用代替肉「ネクスト焼肉」や、「ネクスト牛丼」などのプロダクトをリリースし、総合商社の豊田通商と提携して日本での普及に取り組みながらも、世界中に進出するために、ベトナムと台湾での生産をスタートしています。

シンガポールでもNEXT MEATSの商品を使ったものが焼肉ライクABURI-ENなどのチェーン店で販売されており、影響力のある人々やメディア関係者から注目を集めています。

今回食べ比べした「ネクスト焼肉」シリーズのお肉は、一般的な焼き肉と比較すると脂質が半分、タンパク質は2倍になっており、非常にヘルシーな食品であることがわかります。

(左)NEXTハラミ、(右)NEXTカルビ

結論から言うと、NEXT MEATSの「NEXTカルビ」と「NEXTハラミ」からは予想していたような原料である大豆の風味をあまり感じることがなくて驚きました。

特にNEXTカルビ」が追及していた本物のカルビの再現性には、食べてみて本当に感動しました!!

また、カルビとハラミを開発する際に、原料となる大豆の形状を変化させることによって食感を変化させているという発想にもとても驚きました。

それでは、それぞれ解説していきますね。

「NEXTカルビ」vs「本物のカルビ」

「NEXTカルビ」をお箸で持ってみたときの様子。

うまみたっぷりの肉汁が特徴である「カルビ」を再現した「NEXT カルビ」が、想像以上に本当に美味しかったです!!

見た目やお肉特有の歯応え・ジューシーさが高いレベルで再現されており、商品としての完成度の高さに驚かされました!!

NEXTハラミ」に使われている原料の大豆とは形状が異なり、荒削りの大豆を使用しているため、程よい噛み応えがあり、噛み締めるとうまみが口内に広がります。

(左)NEXTカルビ、(右)本物のカルビ

一方で、本物のカルビ肉との比較すると、やはり本物の方が肉汁に含まれるお肉本来の旨みが多い…。

NEXTカルビ」は、本物のカルビとよりもややジューシーさにかけるのは確かですが、逆にいうと本物のカルビよりもさっぱり感を持ちつつ、満足感のある仕上がりになっているとも言えます。

食べて満足感があって、素直に美味しい”お肉”。

しかもこれが本物のカルビと比較してカロリーが3分の1、と言われれば、本物のカルビよりも「NEXTカルビ」を選ぶ人もいるんじゃないかなとさえ感じました。

将来、新規参入が増加して、さらに技術革新が進み、普通のお肉と同じ値段で手に入るようになったら、一般的に植物ベース肉を食べる未来がやってくるかも…!

そんな未来をNEXT MEATSの商品から、よりリアルに感じられた気がしました。

「NEXTハラミ」vs「本物のハラミ」

「NEXTハラミ」をお箸で持ってみたときの様子。

「ハラミ」といえば脂身が少なく、あっさりしており、筋が少ない柔らかい食感が特徴的ですよね。

そのような油が少ないという特徴を再現する工夫が「NEXTハラミ」でも見受けられました!

まず見た目からですが、粉末状の大豆を使用しているので、圧縮と熱処理の加減を調整することで、本物のハラミに感じられるような繊維の食感を再現しています。

本物のハラミの色味や表面のテクスチャーまで、高いレベルで再現されていて驚きました。

一方で、脂身の少なさが特徴的な「ハラミ」を再現には、肉の塊としてサイズを維持することが困難になるようでした。

実際に「ハラミ」の脂身の少なさが再現されていたものの、そぼろのような大きさに分解された肉片があるのが目立ちました。

(左)NEXTハラミ、(右)本物のハラミ

NEXTハラミ」を食べた後に、本物の「ハラミ」を食べてみると、脂分が少なくてあっさりしているだけはなく、噛めば噛むほど味が出ることに気付きました。

この点は「NEXTハラミ」では再現しきれていないように感じます。

脂身が少ない植物ベースの原料を使った代替肉の製造には、さっぱりさを維持しつつ肉の塊をつくる、という難しさがあるのではないでしょうか。

代替肉ハンバーガー「4ブランド」を比べてみました

植物由来の代替肉を一般的に消費する未来が、より身近に感じることができたNEXT MEATSの商品。

同じく植物由来の代替肉をつかった「ハンバーガー」ではどうでしょうか?

今回はシンガポールで販売されている「植物原料でつくられたビーフバーガー」を4つご紹介します。

  1. Seven Eleven Impossible Delux Burger
  2. Mos Burger Classic Impossible Burger
  3. Three Buns Impossible Chedda
  4. Wolf Burgers Beyond Burge

「Wolf Burger’s Beyond Burger」はBeyond Meat、その他はImpossible Meatで作られたパテを使用していますが、どの商品の特徴も商品力もさまざまです。

総評としては、「Three Buns Impossible Chedda」が、全体的に最も本物のお肉をつかったバーガーに近い商品でした。

パテの肉っぽさが噛んだ瞬間に溢れだす肉汁から感じられ、食べ応えがありました!

また、「代替肉ハンバーガー」は、どの商品も価格が通常のハンバーガーより2〜3倍ほど高いのですが、焼き肉同様、多くの企業が日々技術革新・商品改良に力を入れています。

カロリーが高い「ジャンクフード」のイメージが強いハンバーガーですが、健康的で環境に優しい食品に変わる日も近いかもしれないと、強く感じました。

それでは、各商品を見ていきましょう!

Seven Eleven Impossible Delux Burger

シンガポールでは、セブンイレブンから代替肉のハンバーガーが売られているのはご存じですか?

その名も、「Seven Eleven Impossible Delux Burger」。

2021年3月末から販売が開始され、シンガポールの300を超えるコンビニで販売が開始されました。

価格は、Impossible Meatを使ったハンバーガーとしては最安値で販売されています。

最安だからといって、侮ってはいけません。

食べてみるとびっくり、安価にも関わらず、リアルに牛肉パテの食感と味が感じられます。

セブンイレブンで販売されている本物のお肉を使ったバーガーと、Impossible Delux Burgerを目を閉じて食べ比べたら、どっちがどっちかわからないかもしれません…!

これなら昼ごはんに買うのもありかも?と感じるほど自然に食べられました。

パテの厚みこそ他のバーガーと比べると薄いですが、味と食感に関しては十分に勝負できる仕上がりです。

Mos Burger Classic Impossible Burger

日本でも馴染み深い、モスバーガーが販売するClassic Impossible Burger。

日本でもこの代替肉バーガーが食べられるので、日本にいる方はぜひ一度召し上がってみてください。

モスバーガーが最初にImpossible Meatを使って商品を販売し始めたのは2019年なので、かなり早い段階から代替肉を用いたバーガーに注目し、商品化しています。

セブンイレブンのバーガーと比べて、パテが分厚く、肉肉しい見た目に期待感があがります。

バーガーの特徴は、BBQを彷彿とさせる香ばしい「フライドオニオンチップ」。

この香ばしいフライドオニオンチップが、パテの原料となる大豆感をかき消そうとしていましたが、実際はパテが分厚い分、大豆の味を感じやすかったです。

食感も牛肉のパテと異なるなと気づきやすくなっていて、少し残念…。

ですが、これからに期待ですね。

Three Buns Impossible Chedda

続いて、Three Bunsから発売された「Three Buns Impossible Chedda」。

今回の食べ比べのなかで、「見た目」にとても驚きました!!

なんと、パテに赤みがある…!?!?

「間違えて注文したんじゃないか…」と戸惑うほど、赤みのあるミディアムレア感のある見た目が印象的でした。

ちなみにバンズを開いてみたときの様子からは、かなり期待できそうな感じが伝わってきました。(チーズ感がいいですよね)

期待を胸にいざ実食してみると、やはり「パテの肉っぽさ」と、全体のクオリテイが非常に高い商品でした!!

モスバーガーで販売されている「Mos Burger Classic Impossible Burger」から感じた大豆の味や食感は全くなく、肉汁のようなものが噛んだ瞬間あふれ出し、食べ応えもありました!

値段がすこし他と比べて高いものの、今回食べてたバーガーの中でも一番美味しいバーガーでした。

Wolf Burgers Beyond Burge

Wolf Burgerで提供されているBeyond Meatで作られたパテを使っている、「Wolf Burger’s Beyond Burger」。

今回のハンバーガーの中で唯一、Beyond Meatから出されているパテを使っているバーガーなので、Impossible Meatとの違いに注目しながらいただきました。

バーガーの味付けはバーベキューソースの味が強く、パテに含まれる大豆の味を隠そうとしているのだろうなと思いました。

しっかりとパテを噛んでいくと、やはり大豆感が強く、正直言ってあまりお肉感が伝わってきませんでした。

Impossible MeatBeyond Meatも共通して、原材料の植物の味がすることが課題のようです。

 

以上、「植物原料でつくられたビーフバーガー」を4ブランドの食べ比べ結果でした。

それぞれの特徴や違いなど、ご参考になれば嬉しいです。

  1. Seven Eleven Impossible Delux Burger
  2. Mos Burger Classic Impossible Burger
  3. Three Buns Impossible Chedda
  4. Wolf Burgers Beyond Burge

「鶏肉の代替肉」を使った製品を食べてみました

今回いただいたTindleとQuornの2社の商品には、植物由来の原料で作られた鶏肉が使われています。

Tindleは2020年に設立され、シンガポールを拠点に代替鶏肉を開発するNext Genが販売している代替鶏肉ブランドです。

今回はThree Bunsが販売している「BIG CEASE」というハンバーガーを食べてみました。

Quorn(クォーン)は、1985年に小麦等の製品を販売しているRank Hovis McDougal(RHM)とImperial Chemical Industries(ICI)が共同で設立したベンチャー企業によって開発された植物原料の代替肉ブランドです。

Quorn」の商品名をそのまま会社名にもしています。

今回はQuornと提携している。シンガポールのフードサービス企業 The Soup Spoon が販売している「Singapore hainanese-style Rice」と「Sumo Style Nabe」を食べてみました。

代替鶏肉バーガー「TiNDLE Chicken」

BIG CEASEを試食した上で最も驚かされたのが鶏肉の見た目の再現度でした!

なんと、パテを裂いた時に、鶏肉を裂いたときと同じような繊維が!

植物ベースのお肉なのに繊維感が再現できるとは、とても驚きました。

しかし、見た目の再現度の高さによって期待度が高まった分、食感や味の再現度の低さにはちょっと落胆…。

チキンのような歯ごたえはなく、なんというか「モチャッ」とした食感を感じました。

TiNDLEのチキンには「lipi」と呼ばれる、本物の鶏肉のような味と風味を生み出す成分がブレンドされていると記載されているのですが、正直鶏肉の味はあまり感じられませんでした。

今の製品クオリティだと、チキンバーガーの代替品にはなりにくいかもしれないなというのが率直な感想です。

チキンライス「Singapore hainanese-style Rice」

シンガポールの料理といえば、チキンライス!

屋台に行けば、必ずチキンライスのお店があるほど、シンガポールの生活には欠かせない料理です。

写真からもわかる通り、見た目の再現度は驚くほど高いです!

鶏肉の繊維ようなものが見え、薄ピンク色のある色味になっています。

ですが、実際は食べてみるとちょっと残念な結果に…。

繊維のように見えていたものに弾力はなく、ちょっと揚げ豆腐のような食感に近いものがありました。

チキンの風味も感じられませんでした。

いつかシンガポールの代表的な料理が、環境にも優しい料理になることに期待しています!

ちゃんこ鍋風料理「Sumo Style Nabe」

ちゃんこ鍋「Sumo Style Nabe」には、鶏肉団子にQuornミートが使用されています!

ですが、実際には「鶏肉団子を再現したものです」と言われなければ、何の肉であったか気づけないほど、鶏肉の弾力感が再現されておらず、ちょっとガッカリでした。

これではお相撲さんも食べないんじゃないかな…。

しかし、商品の全体的なまとまりがあり、満足感は高いと感じました。

味噌に味があり、れんこん、にんじんなど野菜も入っていてとても健康的。

これで鶏肉団子がもっと美味しいものになったら、味噌の発酵の力と食物繊維が入った健康的な料理になるだろうなと思います。

さいごに

いかがでしたでしょうか?

代替肉の食感・味・見た目が本物のお肉とほとんど変わらず、価格も同等かそれ以下になれば、より多くの生活者が代替肉を選ぶ世界になることでしょう。

また、現時点では、骨なしフライドチキン、サラダに合うチキン、健康に良いソーセージなどの商品は、市場に出回っていません。

技術力があって今すぐにでも挑戦できそうな日本企業にとっては、チャンスがたくさんある代替商品市場

市場全体の概要や特徴などについては、以下の記事でご紹介していますのでぜひご覧下さい。

日本からの新規参入求む!シンガポールの代替食品市場を徹底解説

弊社では創業から10年以上、200社を超える日系企業のシンガポール市場進出をご支援させていただいています。

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■「シンガポール 代替食品」シリーズ