日本からの新規参入求む!シンガポールの代替食品市場を徹底解説

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世界中で注目が集まる「代替食品」。

アジア地域での投資額は2020年、前年の6倍以上となる約210億円($2.06億USドル)を記録

「アジアのハブ」と謳われるシンガポールでは、2年間で15社の代替食品(代替プロテイン)を扱う企業が市場進出しています。

ですが、実はシンガポール市場で展開する代替食品関連の企業は、ほとんど外資系

なぜならシンガポール政府が積極的に海外企業の誘致を行っていて、利用できる助成金や補助金・イベントなどがあるので、海外からの新規参入が非常にしやすい環境となっているからです。

技術力がある日本の会社も、企業規模問わず、きちんと調査すれば今すぐシンガポール市場に新規参入できる可能性が非常に高いです!

そこで今回は、シンガポール市場に代替食品分野で新規参入するために必要な情報をまとめてご紹介します。

この記事を読めば、シンガポールの代替食品市場が展開される背景や、参入している企業の情報、手続きに関する注意点など、全体像を詳しく理解することができます。

■「シンガポール 代替食品」シリーズ

 

シンガポールの「代替食品ビジネス」がアツい!

世界初の承認、業務提携も加速

「培養肉」の一種で、動物の細胞から人工培養でつくられた「クリーンミート」。

シンガポール食品庁(SFA)が既定の安全基準を満たしたと判断し、シンガポールが世界で初めて一般市場での販売を承認したことが話題になりました。

出典:BBC NEWS Japan,「培養鶏肉」の販売、シンガポールが承認 世界初(2020年12月3日)

報道されたのは、アメリカ発の企業Eat Justが手掛ける「Good Meat」のチキンナゲットですが、このほかにもすでに様々な外資系・国内スタートアップ企業が業務提携などを進めています。

例えば、Beyond Meat(ビヨンド・ミート)は、StarbucksKFC(ケンタッキーフライドチキン)と提携を開始しています。

そのほかにも、中国のZhenmeat(ゼンミート)・Starfield(スターフィールド)、香港のOmipork(オムニポーク)、シンガポールのGrowthwell Group(グロースウェル・グループ)、タイのLet’s Plant Meat(レッツプラントミート)などが台頭してきています。

街中でみる代替食品には、日本の商品も

実際に街中に出るといたるところで代替食品を目にするようになりました。

例えば、セブンイレブンでは植物由来の代替肉を扱う「Impossible Burger」が販売されています。

ひとつ約490円(5.90SGドル)と、馴染みのあるファストフードのハンバーガーと比べると少し高いですが、言われないと代替肉だとは気が付けないほどの食べ心地です。

弊社では、シンガポールで流通している「牛肉」「バーガー」「鶏肉」の3つのカテゴリから、合計9つの商品を食べ比べ、以下のブログで詳しくご紹介しています。

味やコスパなど、実態が気になる方はぜひご覧ください。

代替肉先進国シンガポールの商品を9種食べ比べ!味とコスパはどう?

シンガポールのスーパーでは、日本の代替食品が並んでいる光景も見られます。

代替食品を取り巻くシンガポールの現状は、海外からの参入もしやすいので、海外への販路開拓への一歩を踏み出す絶好のチャンスでしょう。

本記事で詳しくご紹介しますので、ぜひ我こそはという日系企業の方はシンガポール市場進出に向けてぜひご検討ください!

アジア地域の中でもシンガポールの代替食品は急成長中

出典:Good Food Institute APEC, RECORD $3.1 BILLION INVESTED IN ALT PROTEINS IN 2020, APAC IS FASTEST-GROWING REGION, 18 March 2021

投資の動きに注目すると、シンガポールだけでなくアジア地域の「代替プロテイン」市場の伸び率には目を見張るものがあります。

Good Food Institute Asia Pacific の調査によれば、2020年の投資額は約210億円($2.06億USドル)以上となり、過去最高額を記録。

これは前年となる2019年の6倍以上に相当しています。

ちなみに2020年に培養肉を扱う投資先として最も多くの資金を得たのは、シンガポールに拠点を置く企業です。(Sophie’s BionutrientsShiok Meats

アジアや世界の動向にあわせるように、シンガポール政府も代替食品市場の拡大に力を入れており、「代替食品市場のアジアのハブ」を目指しています

研究開発への公的投資は、1995~2000年までの5年間で約1,650億円(20億SGドル)だったのに対し、2016~2020年までで9倍となる1兆5,700億円(190億SGドル)にまで拡大

革新的で持続可能な農業・水産養殖技術や、「都市農業」や「代替タンパク質」などのバイオテクノロジーを利用した新しい食品や食材の開発・利用を推進するプログラムには、研究開発予算に追加で約120億円(1億4,400万SGドル)が割り当てされました

シンガポールで代替食品が注目されている理由

代替食品市場への新規参入があとを絶たないシンガポール。

なぜこれほどまでに注目を集めているのでしょうか?

ポイントは4つあります。

  1. 食肉の摂取量を抑える消費者の増加
  2. 健康志向の消費者の増加
  3. 輸入依存のため、食料自給率が課題
  4. 世界的に増加する食肉・海産物の消費に伴う供給力強化

食肉の摂取量を抑える消費者の増加

一般消費者の間で、食肉の摂取量を減らす「フレキシタリズム」という考え方が広まっています。

市場調査コミュニティYouGovが2020年に発表したデータによると、シンガポールでは39%もの人々が「フレキシタリズムの食生活をしている『フレキシタリアン』である」と回答しました。

およそ5人中2人の割合となるので、アジアのハブとしての価値を含めて考えれば、新規参入する市場として良い環境だと言えるでしょう。

出典:YouGov, The future is flexitarian

東南アジアの「フレキシタリズム」拡大の背景には、宗教的な背景や自身の健康管理、地球環境への配慮があると言われています。

たとえば、タイやベトナムなどでは、仏教の影響で菜食主義が広く受け入れられており、仏教最大の祭りと言われる「ウエサク祭」では、ベジタリアンでなくてもベジタリアン向けの食事を摂る消費者が多いのです。

健康志向の消費者の増加

「フレキシタリズム」と連動しますが、新型コロナウイルスの影響で、消費者の健康志向が高まったことも、代替食品産業に光を当てています。

東南アジアでは、消費者の半分以上が「5年後の自分は、より健康的になっている」と回答した調査結果があるほどです。

シンガポールでも健康志向の高まりは顕著で、新型コロナウイルスが蔓延する前の、2017年からすでにその傾向がみられています。

フードデリバリーサービス「foodpanda」が2年分のデータに基づいて実施した調査によると、2015~2016年にかけて全体の約12%を占めていたスープやサラダ・ベジタリアンフードの注文率が、翌年度には約25%近くまで上がったとのこと。

日本貿易振興機構(JETRO)発行の「ヘルシーライフスタイル | シンガポール版」では、肥満や糖尿病がシンガポールの社会的重要課題となっていることが指摘されており、国民の健康増進にむけてシンガポール政府も力を入れて取り組んでいます。

シンガポール市場の「食」に関するトレンドなどの詳しい情報は、以下の記事にもまとめているのでぜひ参考にしてみてください。

「食」事情に変化が!?シンガポールの新たなトレンドとは【2021年版】」

輸入依存のため、食料自給率が課題

シンガポール政府は積極的に代替食品市場を支援するだけでなく、シンガポール国内で生産された農産物に対する支援も実施しており、消費者の意識を高めようとしています。

なぜなら、輸入依存体質のシンガポールで、輸入先の状況変化により食品の供給体制が不安定になったとしても、代替食品や国産農産物があれば国民の不安を和らげることにつながるからです。

実際にシンガポール政府として2019年に「30 by 30 initiative」という方針を発表しており、国内の食糧生産自給率を2030年までに30%とする目標を定めています。

出典:シンガポール国内で屋内栽培される野菜。INSIDER, Panasonic’s first indoor farm can grow over 80 tons of greens per year — take a look inside, 9th February 2017

世界的に増加する消費への供給力強化

人口増加と中産階級層の増加に伴い、都市化が進んでいるアジア地域では、食用肉と海産物の消費量が、2017年から2050年の間に78%上昇すると予想されています。

急増する需要に応え代替食品市場のアジアのハブを目指すシンガポール政府は、シンガポールを拠点とするアジア各国への輸出力強化を図っています。

ちなみに世界規模の市場予測ではBoston Consulting Group2035年までに、食肉だけでなく水産物や卵などを含む「代替プロテイン」の世界市場は約32兆円(2,900億USドル)に達すると予測しています。

出典:Boston Consulting Group, Alternative-Protein Market to Reach at Least $290 Billion by 2035, 2021年3月23日

Barclaysが出した試算によると、「代替肉」の世界の市場規模は、2029年までには約14兆円(1,400億USドル)に達し、世界の食肉産業の10%に相当すると考えられています。

出典:Barclays, Carving up the alternative meat market, 19 Aug 2019

シンガポールで急増する代替食品ブランド

シンガポールの大手新聞THE STRAITS TIMESの取材によると、過去2年間でシンガポールに進出した代替食品(主にプロテイン)を扱うスタートアップ企業は15社にも上ります。

ここではシンガポールで躍進している代替食品・代替肉・培養肉などを扱う先進的な企業5社をご紹介します。

国内1,880カ所で食べられる「Good Meat」

アメリカ発の企業Eat Justが手掛ける、鶏の細胞を培養して作られた鶏肉ブランド。シンガポール政府からの承認をうけ、2020年末に世界で初めて販売された培養肉

植物性蛋白やその他の調味料を混ぜ合わせたチキンナゲットを販売しおり、シンガポール国内1,880カ所のレストランで食べられる。販売価格はセットメニューで17SGD(約1,400円)で、今後も取扱店が拡大する予定となっています。Eat Justはシンガポールにアジアパシフィックのヘッドクオーターを設立しており、Good Meatのグローバル生産拠点として検討しているとのこと。

日本発の焼肉用代替食品「NEXT MEATS」

日本発の企業。植物由来の代替肉によって過剰な畜産を減らすことで気候変動の問題を解決すべく、2020年6月に立ち上がった代替肉スタートアップ。世界初の焼肉用代替肉「ネクスト焼肉」や、「ネクスト牛丼」などの商品をリリースしています。

総合商社の豊田通商と提携して日本での普及に取り組みつつ、海外市場展開を見据えて、ベトナムと台湾で生産を開始しています。アメリカや中国はもちろん、香港、シンガポールなど東南アジア地域、ヨーロッパにも今後展開していく予定とのことです。

出典:ネクストミーツ公式オンラインショップ

シンガポール発の培養海産物「Shiok Meats」

シンガポール発の企業で、東南アジア初の培養肉・培養海産物会社です。代表商品は“cell-cultured shrimp”と呼ばれる、細胞から製造した甲殻類(エビ、カニ、ロブスター)の肉。

中国料理や東南アジア地域の料理に多用されるエビなどの海産物市場を狙った開発が進められています。総額約14億円(1,730万SGドル)の投資を受けました。

植物由来の代替たまご「JUST Egg」

アメリカ発の企業Eat Justが手掛ける商品「JUST Eggs」。もやしの種類の豆から取り出せるタンパク質を使った、卵の代替品。動物性でないことから「ヴィーガンエッグ」と呼ばれており、コレステロールを含まず、多くの動物性タンパク質と同じかそれ以上のタンパク質を含んでいる(1食分あたり7g)ことが製品の最大の特徴です。

2020年10月にはProterra Asiaと提携し、総額約130億円(1億2000万USドル)規模のシンガポール国内最大級となる植物由来のたんぱく質を生産する開発拠点の建設を発表しました。当地に1,200万米ドル2018年にシンガポールに初進出した際は、Grand Hyatt Singapore内にあるレストランOasisにて、期間限定でJUST Eggのサンドイッチが食べられることが話題となりました。

約20億円規模の代替食品向けVCが誕生

シンガポールのベンチャーキャピタルも、代替食品市場のスタートアップ支援や技術革新を後押しする動きが目立っています。

シンガポールを拠点とするベンチャーキャピタル「Good Startup」は約20億円(2,500万SGドル)の資金調達に成功し、投資先32社のうち、計6社の代替タンパク質を扱うスタートアップ企業に投資しています。

日本の企業でも、きちんと情報収集して基準をクリアすればシンガポール政府の助成金やVCの出資を受けられる可能性があるので、市場参入を前向きに検討しやすいのではないでしょうか。

出典:Deal Street Asia, Singapore VC Good Startup hits first close of protein fund at $25m, 3 June 2021

シンガポールに進出した代替食品の素晴らしい事例

シンガポールの代替食品市場では、シンガポール発祥のローカル会社より、シンガポール以外の国々参入した企業が活躍しています。

助成金・補助金やイベントなどの情報収集をきちんとすれば、技術力のある日本企業もシンガポール市場に参入できるチャンスは大いにあります

東南アジア全域に進出した優良事例

実際にシンガポール市場に進出している、英国発のMarlow Foods Ltdが開発した代替製品「Quorn(クォーン)」の事例をご紹介します。

出典:Marlow Foods Ltd, Quorn

Quorn」は、東南アジア全域に進出を果たした世界的ブランドのひとつです。

シンガポールに応用研究所を開設し、地域に合わせたアプローチを採用できるようにしています。

将来的な地域展開を見据え、シンガポールのフードサービス企業Soup Spoon(スープスプーン)と提携し「Quorn」を市場に展開しています。

出典:The Soup Spoon Pte Ltd., PRODUCTS TAGGED “QUORN”

「Quorn」から学ぶ成功のカギ

代替食品の海外市場に進出し成功するカギは、以下の3つのポイントです

  1. 従来より健康的な製品の品揃え
  2. 肉の質感
  3. 現地市場の分析

特に「現地市場の分析」は非常に重要なポイントで、現地で好まれる味や商習慣、文化的な特徴、移り変わりの激しい消費者ニーズへのキャッチアップなど、市場進出を成功させるためには必要不可欠な要素となります。

例えば現在、代替肉の質感や口当たりを「牛肉」に似せようとしている企業が多い一方で、実はシンガポールでは「牛肉」より「豚肉」の方がより一般的に消費されています。

市場の特徴や商習慣・文化に合わせた代替食品を展開できる企業が市場で優位に立てることは間違いなく、シンガポールでは今後、豚肉の代替品についても考える必要があるでしょう。

英国発祥の「Quorn」がシンガポールに応用研究所を開設している点は、アジアの市場を取り巻くニーズや文化をいち早く直接肌で感じ、対応しやすくなるので、非常に戦略的に考えられていると感じます。

市場のニーズにあう商品が開発できたとしても、マーケットで成功するには現地にあった販売方法や戦略が必ず求められます。

製品の開発から販売戦略までを、市場の動向やニーズにあわせて一貫して行えるかどうかが重要です。

 

「従来より健康的な製品の品揃え」「肉の質感」、そしてあらゆる面での「現地市場の分析」。

我こそは!と思う日本企業は、今こそシンガポールでその力を発揮するときかもしれません!

ぜひ前向きに検討してみてください。

 

日本企業でも活用可!シンガポールの助成金は要確認

実は、海外の法人であってもシンガポールに登記さえしていれば、シンガポール政府の助成金を活用することも可能なので、事前に調査しておくとよいでしょう。

GROW」や「Big Idea Ventures(New Protein Fund)」等のファンドでは、研究等のための資金調達を図ることができます。

また、公的な研究開発機関「The Agency for Science, Technology and Research (A*STAR)」からは「シンガポール国内に研究拠点があること」など要件が細かくハードルが高いですが、代替食品に関連するプログラムの公募情報が出ています。

出典:A*STAR, FUNDING OPPORTUNITIES, 8th June 2021

日本国内の助成に関する情報も確認しましょう。

農林水産省フードテック研究会では、農林水産省が認定ベンチャーキャピタルを決定し、出資したベンチャー企業に対して、審査の上で助成金を付与する仕組みを活用し、NEDOのスタートアップ支援(STS)事業のフードテック・アグリテック特化版を検討することが議論されていました。

農林水産省による助成金・補助金情報も今後期待できそうです。

また、公益財団法人日本ハム食の未来財団は、平成28年から公募型研究助成事業を実施しており、食品アレルギーの問題を解決するための代替食品の研究に、総額6,000万円の助成金の公募をしていました。

日本国内での助成金情報も積極的に確認しましょう。

出典:公益財団法人日本ハム食の未来財団, 2021年度公募型研究助成事業

シンガポールの代替食品イベントで情報収集しよう

市場調査を兼ねてまずはシンガポールで開催される代替食品に関するイベントに参加してみることから始めるのも、大変おすすめです。

有意義な情報収集ができる可能性が高いので、いくつかご紹介します。

The Alternative Protein & FoodTech Show

代替プロテイン市場をデジタルイベントで促進するNPO「KIND EARTH.TECH」によりシンガポールで初めて開催されるイベントです。

新型コロナウイルスの影響で開催が延期となり、2021年8月25日から3日間にわたり開催予定とされています。(2021年6月現在)

投資家や技術開発者、農家、政府関係者などが一堂に会し、植物由来・人工培養のシーフードや食用肉に関するパネルディスカッションやネットワーキングなどが行われます。

出典:KIND EARTH.TECH, THE ALTERNATIVE PROTEIN & FOODTECH SHOW SINGAPORE

Agri-Food Innovation Summit

東南アジアにおける農業、水産・養殖、インドアファーミング、フードテックの各分野に特化したイベントです。

アグリビジネス、屋内栽培者、食品ブランド、原材料開発者を機器メーカー、起業家、投資家と結びつけ、世界中のイノベーションと経験を共有することができる機会となっています。

地域のアグリフードイノベーションエコシステムが成長するにつれて、テクノロジー投資、インキュベーション、商業化の最新モデルを探るために、世界中から最先端のテクノロジーの新興企業が集まり、地域の持続可能な成長を加速する強力なパートナーシップの機会を創出しています。

出典:Agri-Food Innovation Summit

代替食品の輸出手続きには要注意

日本ですでに開発・販売をしている、あるいは予定している代替食品を、シンガポール市場に展開する際には、「代替食品だから」といって特に特別な規制はありません。

ですが、以下の通りシンガポールの一般の輸出規制に応じて手続きを行う必要があるので、事前によく確認しておきましょう。

※以下の情報は、2021年6月時点の内容です。

 

【1】輸出する製品が該当する分類を確認する

  • 「代替肉」は「新規食品(Novel Food)」に分類されます。

【2】取引ライセンス(Trader’s License)を取得し、SFA(シンガポール食品庁)に申請する

  • シンガポールに食品を輸入する前に、取引ライセンスを申請するか、SFAに登録する必要があります。ACRA*に登録されている企業のみがこれを行うことができます。
  • 取引ライセンスにも種類があり、肉や魚、青果、生卵、加工食品などと種類が存在します。取引ライセンスの支払いや維持費のためにGIROアカウントを持つことが必要です。

*ACRAAccounting and Corporate Regulatory Authority)

登記事項の届け出や決算申告を管理するシンガポールの行政機関のこと。

【3】輸出する食品に関する規制を遵守する

  • SFAによって承認された供給元からの食品のみ、シンガポールへの輸出が許可されています。
  • 加工食品や青果は輸出国の管轄当局によって承認された機関からの輸出であれば、SFAの認定申請は必要ありません。
  • SFAは定期的に輸入品の検査を実施しています。SFAの要求に応じず、検査の報告を怠った輸入業者は強制措置の対象となります。

【4】SFAのラベリング条件を満たす

  • 製品を輸入、宣伝、製造、販売、委託、または配送する前に、事前に梱包された食品に正しくラベルが付けられていることを確認する必要があります。
  • ラベリングに関する法律の一覧はこちらです。

【5】SFAが規定する安全性等の基準を満たす

  • 新規食品を販売するためにはSFAによる製品安全性の表を満たした結果をSFAに提出する必要があります。
  • 最新の安全性評価要項2021年5月現在)がSFAから開示されており、SFAは企業から提出された安全性評価と最新の安全性評価要項を照らし合わせ、許可が下ります。
  • 安全性評価要項は定期的に見直されるため、製品開発プロセスの早い段階でSFAに相談し、食品の安全性を実証するために必要な情報を把握してください。

【6】輸入許可(Import permit)に申請する

  • 輸入手段に関係なく、シンガポールに輸入される食品には輸入許可を取る必要があります。
  • 輸入するためにはこちらのステップを踏む必要があります。
  1. License・Registration Numberとproduct・HS Code、地域コードプロダクトコードを用意する。
  2. TradeNetより輸入許可(Import Permit)を申請する。申請すると、Reference Numberが発行される。
  3. 追加資料が求められた際は、TradeNetで提出する。提出はシンガポールの平日月曜日から木曜日の17:30、金曜日の場合は17:00までにとされている。それ以外の時間帯に提出された場合、次の平日に提出したと扱われる。
  4. シンガポール税関とSFAの承認後、「SFA輸入許可証」として機能する「貨物通関許可証(CCP)」が発行される。
  5. CCPを印刷し、必要な数のCCPを作成する。(国境検問所での商品の通関、検査などに使用されます)

【7】SFAに輸出する製品の検査を依頼する

  • 輸入された貨物がSFAによる検査を必要とするかどうかが示されます。
  • 検査の必要がある場合は、オンライン(Inspection & Laboratory e-Services)での申請が推奨されています。
  • 検査を行うために用意するものは「貨物通関許可証」「食品に関連するドキュメント」「検査用食品の委託」です。

さいごに

いかがでしたでしょうか?

技術力があって今すぐにでも挑戦できそうな日本の企業様にとって、本記事が朗報となりましたら幸いです。

実際にシンガポール市場へ進出しようとしたときに、先にご紹介した細かい手続きなどを含めて、市場展開を成功へ導くにはかなりのパワーがいることは事実です。

弊社では創業から10年以上、200社を超える日系企業のシンガポール市場進出をご支援させていただいています。

具体的なご相談がございましたら、以下のボタンよりいつでもお気軽にご連絡ください。

ご一緒に市場進出の成功に向けて、伴走させていただきます。

■「シンガポール 代替食品」シリーズ