シンガポール市場はSNS攻略が決め手|SNS別のプロモーション事例集

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シンガポールで日本の商品のPRを成功させるには、ほかのどの国よりも「SNSをどう活用するか」という視点が欠かせません。

なぜなら、国土や市場規模が小さいため、口コミの威力が強いだけでなく、業界内の有識者やインフルエンサー同志がSNSでつながりやすいため、業界全体へ広がる拡散効果を狙いやすいのです。

特にシンガポールではFacebookとInstagramの利用率・影響度が高く、飲食・観光業界との相性がいいということが、弊社の実績を通じて明らかになりました。

反対に日本と違ってTwitterやYouTubeの拡散力はあまり期待できないため、利用する場合はより戦略性が求められます。

この記事では、シンガポール市場で取り組まれているSNSキャンペーンの事例や、影響力のあるインフルエンサーを具体的にご紹介し、シンガポールでのSNSの攻略方法をお伝えします。

これを読めばシンガポールでSNSをどう活用すべきか理解できるので、ぜひ参考にしてみてください。

Facebookプロモーションは「食」と「観光」が相性◎

「Facebook」のシンガポール国内のSNSアクティブユーザー数は、人口の約78%に当たる390万人に相当します。

コロナ禍においては積極的にライブ配信を行うコミュニティも増え、特に「オンライン観光ツアー」や「ライブショッピング(食品のオンライン即売会)」などが人気を集めるようになりました。

観光プロモーションにはFacebookで「オンラインツアー」を配信しよう

コロナの影響で海外への渡航ができなくなったため、世界中で2020年から急速にオンライン観光ツアーが普及しました。

シンガポールは国土が狭いため、海外に行けない代わりに国内旅行を楽しむ人はほとんどいません

そのためオンライン観光ツアーは、自宅から気軽に楽しめるエンターテインメントの1つとして人気を得ています。


出典:THE JAPAN RAIL FAIR, Shizuoka: Green Tea & Autumn Leaves @ The Japan Rail Fair 2020

特にFacebookのライブ配信機能を利用したオンライン観光ツアーは、オンライン上で視聴者との関りを図りやすく、内容に対する反響を直接的に感じることができます。

ZoomよりもFacebookの方がシンガポールで日常的に使用されるSNSなので多くのメリットがあります

主催者側へのメリットは、Facebookを使うことで、参加予定者が「シェア」「いいね」「コメント」すると勝手に情報が広がったり、ライブ配信した動画はアーカイブとして事後に残るので、イベント後にも試聴者数を増やすことができます。

また、番組の進行とは別に、参加者から寄せられるコメントに対して即時で返事を返せるので、相互交流を活発に行うことができます。

参加者側も、ライブ配信中にコメントを使って自由に感想を述べることができたり、クイズを出題する場合はコメント欄からクイズに参加することができます。

Zoomで実施した場合もコメント機能を使った進行は可能ですが、Zoomよりも慣れ親しんだFacebookのインターフェイスから他の参加者のコメントを見ることもできるので、オンライン上でもより一層、ツアーに参加している臨場感を楽しみやすくなります。

一方で、Facebookを活用するデメリットは、視聴者が途中で離脱しやすいことです。気軽に参加できる分、気軽に視聴をやめる人も多いということが弊社がこれまで実施する中でわかりました。

そのため、参加者の離脱を避け、注意を惹きつけ続けるには、以下のような工夫が重要となります。

  • コメント機能から回答できるクイズ
  • 参加者からの質問に答えるコーナー
  • 現地の特産品や紹介した商品のプレゼント企画

2020年に実施された「THE JAPAN RAIL FAIR」での大分からのツアーの様子。事後アンケートの回答者へ、別府産シイタケを使用した出汁のプレゼント企画がありました。

【出典】THE JAPAN RAIL FAIR, BEPPU Onsen steam cooking tour “地獄蒸し” @ The Japan Rail Fair 2020

ちなみに、オンライン観光ツアーを成功させるには、そのほかにも様々な事前設計や注意ポイントがあります。

弊社ではシンガポール最大級のオンライン観光ツアーとなった【THE JAPAN RAIL FAIR】を事例として取り上げ、オンライン観光ツアーを成功させるHOW TOを、以下のブログで公開しています。

ご興味がある方はぜひご覧ください。

オンライン観光ツアーを実施する前に!必見チェックポイントまとめ

食品プロモーションには「ライブショッピング」の現地コミュニティを活用しよう

日本の特産品や高付加価値がある高級食材のプロモーションには、近年シンガポールで取り組まれている、Facebook上での「ライブショッピング」がオススメです。

「ライブショッピング」は、普通の店頭でやっているような実演販売がオンライン化されたものです。

食材の具体的な調理方法などを見れるので、消費者の商品理解が深まり、具体的な活用用方法がイメージしやすくなります。

ライブショッピングはオンラインなので、店頭に出向く必要がありません。また、店頭だと1つの商品のみを紹介することがほんとんどですが、ライブショッピングでは実施中に多数の食材を扱い、実演販売することができます。

お客さんはその場でオンライン注文し、商品は数日以内に自宅まで配送してもらえる仕組みとなっています。

 

たとえば、シンガポール国内で急成長し大規模なコミュニティとなった「Singapore Home Cook」は、8万人のフォロワー数を抱えるシンガポール屈指のライブショッピングコミュニティです。

2時間程度のライブ配信を行うFacebookグループで、毎回の番組で約70商品の食材をライブ視聴者に紹介しています。ライブ視聴者はコメント欄から注文することができ、精算が完了したら、翌日・翌々日には自宅まで配送されます仕組みとなっています。

番組自体はもちろん事後のアーカイブ視聴も可能ですが、注文はライブ配信で視聴している方のみが可能です。

ちょうど10/11に日本食材に特化した番組をやる前だったので、ヘッダーイメージが「SHC JAPAN NIGHT」になっていました。

【出典】Singapore Home Cook Facebookグループページ

過去には何度も日本産の商品を紹介した番組も実施されています。

かなりの高級品である日本の「桃」や「マスカット」などをはじめ、北海道の海の幸など、あらゆるものが紹介されています。

また、各県をテーマにした番組も実施されているので、地域のプロモーションにも一役買うことができるかもしれません。

一方で、継続的な購入に結び付けたい場合は、ライブ配信される時間帯のみの注文受付となってしまうのであまり効果は期待できません

ですが、販売しようとしている日本の商品が、シンガポール市場で需要があるかどうかを見極めるためのテスト販売の場としては、ライブショッピングへの出品はかなり挑戦しやすくて有意義な取り組みになると感じます。

【出典】Singapore Home Cook, No.1 Peach, FREE Shine Muscat! August Special!

また余談ですが、ライブショッピングのほかにも市場のニーズの有無を確かめられる機会があります。

それはシンガポールでの催事に出店することです。

ライブ配信の時間帯だけという局所的な時間の縛りはなく、ある一定期間お客様と対面して、商品を購入した方からも購入しなかった方からも直接ヒアリングができる非常に有意義な機会となります。

ですが、ただ単に出店するのでは全くもってコストに見合わない、赤字リスクの多い取り組みになってしまいます。

弊社では海外での催事出店を最大限有効活用し、「その場限り」で終わらせないためにやるべきことをチェックリストとしてまとめ、以下の記事で公開しています。

テスト販売に興味がある方はぜひ参考にしてみてください。

海外での催事出店を「その場限り」で終わらせないためにやるべきこと

飲食業界はInstagramでのプロモーションが必須

シンガポールでは「Instagram」利用者が増加傾向にあり、国内のSNSアクティブユーザー数の50%に当たる250万人以上の人が利用しています。

若いユーザーを中心に利用されており、34歳以下のユーザーが全体50%を占めているので、若年層をターゲットとする場合はInstagramでのキャンペーンをおすすめします。

シンガポールのフードインフルエンサーをみつけよう

シンガポールでは、シェフ、ソムリエ、フードインフルエンサーなどの飲食業界の方々(レストラン経営者等を含む)がInstagramで繋がっており、情報交換する貴重な場として利用しています。

また、シンガポールには「趣味は食べること」と言うグルメ家が多く(食事が娯楽の一種となっているため)、Instagram自体の国内での利用者も多いので、グルメ通の一般生活者さえも自然とInstagram上でフードインフルエンサー(シェフ等も含む)をフォローし、発信を常に見ています。

そのため、日本料理に関心が高いシェフや一般の方々は、フードインフルエンサーが発信した情報を積極的に拾ってくれる傾向が高いので、情報が広がりやすくなっています

例えば、ドイツのプレミアム家電メーカー「Miele」のシンガポール支社のシェフであり、大人気料理番組「Masterchef Asia」(『料理の鉄人』のようなイギリス発祥の番組「MasterChef」のアジア版)の参加者でもある、Lennard Yeong氏のInstagramはフードインフルエンサーのひとりで、8万人以上のフォロワーがいます。

彼は通常、週に3~4回投稿し、1回の投稿につき2,000~3,000件以上の「いいね!」を獲得しています。

投稿している内容はLennard Yeong氏自身の食を巡る旅や、実験的に作った料理だけでなく、シンガポール国内の様々なレストランで提供されている流行の料理などを紹介しています。

出典:Instagram, Lennard Yeong

Instagramを活用した日本産フルーツの販売優良事例

高級果物を扱うオンランショップ「888seasons」は、​​岡山県のシャインマスカットを使用した「Sweet Mamori」と、ナガノパープルを使用した「Ai Yugen」の2つのタルトを発売する際、InstagramをはじめとするSNSでの情報拡散をメインに告知・PRを実施していました。

商品は直径8cmのタルトで小ぶりのサイズですが、お値段は1個約2,500円(SGD$32)とかなり高額なものでした。

にもかかわらず、SNSでの予約注文を開始してから、わずか2時間で100個のタルトが完売してしまったそうです。

「おそらくシンガポールで一番高い​​タルト」だと言われていましたが、SNSの拡散力や話題性が瞬く間に広まり、大成功を収めています。

 

【出典】888SEASONS, Instagram post, 5th Sept 2021

成功した要因は、商品を仕掛けた「888seasons」の経営者が、シンガポールのAmerican idolのようなオーディション番組に出場した経歴のある有名人だったことが1つの大きなポイントでした。

個人のInstagramのフォロワー数は1.6万人に上り、ただでさえSNSによる訴求力は高かったのですが、前述したようにシンガポールのグルメ家はInstagram上でつながっていることがよくあります。

商品写真もインスタ映えするもので、果物好きなシンガポール人をくすぐるプレミア感あふれる商品だったので、これほどまでにSNSを通じて大きな反響を得られたのではないかと考えられます。

【出典】Instagram, Olinda Cho 卓猷燕

Youtubeの利用目的は音楽視聴が主流

Youtubeは、シンガポールで最も利用されているソーシャルメディアです。

500万人近くのユーザーにリーチできる可能性を秘めているので、大きなリーチ力を持っていると言えそうですが、以下の表をみてください。

サーチクエリという「YouTubeの検索窓に入力した語句」をみると、多くのユーザーが音楽関連の動画の視聴をしていることがわかります。

そのため、日本のサービスや商材をPRする際には、YouTube以外のSNSのインフルエンサーを活用するのがおすすめです。

【出典】We Are Singapore, Digital 2021 Singapore(p.53)

注目のYouTuberは「JianHao Tan」と国内の大手メディア

このような背景を踏まえたうえで、シンガポールで有名なYouTuberを挙げるとするならばJianHao Tanは必ず押さえておきましょう。

シンガポールで最も多いチャンネル登録者数500万人以上を抱える、20代のシンガポール人YouTuberで、学生生活やドラマ番組を作成しています。

また彼はインフルエンサーマーケティング事業を独自で展開もしており、シンガポールで有名なタレントが番組に登場したりしています。

【出典】YouTube, JianHao Tan

また他の国と同様に、大手メディアも積極的にYoutubeを活用して動画を配信しているので、気になる方はシンガポールの大手メディアのチャンネルを確認してみてください。

例えば、シンガポールの大手メディア「The Smart Localは、シンガポールで最大規模のミレニアム世代向けのライフスタイルメディアです。

旅動画やライフハックなどをテーマに、様々な動画をYoutubeに公開しています。

【出典】YouTube, The Smart Local

Twitterは利用者が少ないので保留でOK

日本では利用者が多く、炎上したケースがニュースにもなるほど、影響力や拡散力が高いTwitter。

シンガポールではというと、利用者は16~64歳のインターネットユーザーにおける利用率は「35%」とかなり低い割合に留まっています。

【出典】We Are Singapore, Digital 2021 Singapore(p.47)

実際、私の周りでもシンガポール人の友人・知人から「Twitterで、〇〇な情報見たよー」といった話はあまり出ません。

情報をシェア・拡散するプラットフォームとしてTwitterはあまり影響力を持っていないと言えるでしょう。

 

一方で、在シンガポールの日本人の間では、Twitterを利用する割合が徐々に増えている気がします。

とは言うものの、そもそも在シンガポール日本人というコミュニティは絶対数が少ないので、活発に発言をしているのは多くて数百人程度と見込まれますが、現在も駐在や帯同を理由に在シンガポール日本人は増えてきている印象です。

Twitter上で検索すると、シンガポールのレストランに関する情報や、コロナ関連の最新情報などがタイムリーに入手できるので、参考になります。

2021年に入ってからは、日系のレストランなどがアカウントを開設し、日本人向けに発信を始めているケースがちらほら出てきました。

現地の様子を垣間見るには良い情報源になり得るので、気になる方はチェックしてみてください。


【出典】Twitter, もりなが鮨居酒屋


【出典】Twitter, Grandjete


【出典】Twitter, 銀閣寺大西シンガポール

さいごに(まとめ)

シンガポールでの「SNSの攻略法」として、SNS別のプロモーション事例をご紹介してきました。

SNSを利用する場合は、その活用目的や業界別に種類を選ぶこと、特徴を抑えることがポイントでした。

TwitterやYouTubeはいったん考えず、InstagramやFacebookでご自身の競合や類似商品に関連するコミュニティ・インフルエンサーがいないか、リサーチするところから始めてもらえると次の一手を考えやすくなります。

このブログをきっかけに、ここでご紹介したインフルエンサーのほか、様々な情報収集をSNS上で進めていただけたら嬉しいです。

 

一方で、実際にシンガポール市場向けにSNSを利用したプロモーションをやろうとした場合、ゼロから自力で準備・交渉・調整・実施することは、かなりのパワーがいることは事実です。

弊社では創業から10年以上、200社を超える日系企業のシンガポール市場進出をご支援させていただいただき、数多くのSNSプロモーション案件を伴走させていただいてきました。

具体的なご相談がございましたら、以下のボタンよりいつでもお気軽にご連絡ください。

ぜひ一度お気軽にご相談ください。

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